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【#BJMA】2014年ビルボードジャパン・チャート解析/山口哲一

【BJMA】特集


ランキングは音楽ファンの興味を喚起して、
音楽シーンを活性化します!


 人気楽曲のランキングといえば、日本ではオリコンチャーということになってしまっていますが、パッケージ(CDなど)の売上だけのデータからつくられているので、時代遅れになってしまっています。
 「オリジナルコンフィデンス」は、その名に恥じず、独自の調査で築き上げた信頼のある指標で、音楽業界に対して大きな功績があります。今でも「年間アルバムランキング」には「CD所有」の順位に価値があると思います。けれど、残念ながら「多くの人に支持された楽曲」を「オリコン週間CDシングルランキング」で語るのは、一票の格差が是正されない選挙区で投票するような気持ち悪さを感じてしまいます。人気楽曲の基準をCD購入者に限っていては、ユーザーの嗜好をリアルに知ることはできません。

 一方、Billboard Japanのランキングは、ユーザーからの人気を反映しようとする工夫があります。ラジオOA回数に加えて、デジタルのダウンロード数やTwitterでの投稿数、ルックアップ数までを反映させようとしている姿勢は、素晴らしいと思います。「ルックアップ」というのは馴染みの無い言葉ですが、CDをパソコンに入れてデータを取り込んだ(リッピングした)回数のことです。PCにCDを入れると楽曲名やアーティスト名などが表示されるのは、CDDBというGRACENOTE社の音楽データベースに自動的に繋がる仕組みになっているからです。CDDBからアクセス数を計測してチャートに反映させているようです。一般的に、リッピングするのは、iPodなどで聞くためですから、例えば複数枚買ったCDを買った枚数分リッピングはしませんよね。また、日本特有の業態であるCDレンタルを反映することができます。ルックアップの存在は、複数枚購入の効果を下げ、レンタルショップでの人気を反映させているということになります。

 実際、年間のルックアップチャートは興味深いものでした。目に付くのは、SEKAI NO OWARIの人気の強さです。セカオワは複数枚購入をファンに促進させることもないし、若年層のファンが多いだろうから、レンタル利用者も一定数いるだろうなと納得した次第です。

 2014年の分析データは、他にも様々な視点で楽しむことができますね。ランキングはユーザーの興味を喚起するというのを改めて感じました。イマジネーションの翼を広げながら、自分なりにチャート分析が出来るbillboardジャパンの新サービスの開始を心待ちにしています。

BJMA2014


プロフィール写真

山口哲一 音楽プロデューサー・コンテンツビジネスエバンジェリスト。(株)バグ・コーポレーション代表取締役、「デジタルコンテンツ白書」(経産省監修)編集委員。アーティストマネージメントからITビジネスに専門領域を広げ、2011年から著作活動も始める。エンタメ系スターアップを対象としたアワード「START ME UP AWARDS」をオーガナイズ。プロ作曲家育成「山口ゼミ」や「ニューミドルマン養成講座」を主宰するなど次世代の育成にも精力的に取り込んでいる。異業種横断型のプロデューサー。

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