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<対談インタビュー>FINLANDSは“国語”、WHITE ASHは“図工”? 対極な2組が共演する奇跡の“彩まつり”

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Interview & Text:高橋ちえ
Photo:Yuma Totsuka

 FINLANDSが毎年開催している【娯楽】というタイトルのツアーが今年も開催される。東名阪を回るツアーのファイナルは自身初のZepp Shinjukuでの単独公演、名古屋と大阪はWHITE ASHをゲストに迎え、“娯楽”なるタイトルにふさわしい3公演となる。WHITE ASHと言えば2017年に解散したものの、9年ぶりに再始動を果たした今夏の新宿LOFTでのチケットは即完、この日を待ち望んだファンと解散後に音に触れたファンが入り混じり大盛況だった夜も記憶に新しい。

 そんなWHITE ASHのベーシスト・彩は、FINLANDSでもサポートとしてベースを弾き続けている。FINLANDS・塩入冬湖が「WHITE ASH復活の話を聞いた日から企んでいた、彩さんがずっとステージに立ち続ける奇妙なこの日」とメッセージを寄せるライブを前に、FINLANDSとWHITE ASHで行った対談をお届けする。スタートこそWHITE ASH・のび太曰く「探り探りの合コンみたいな感じ」だったが、4人の会話は自然に流れて話が止まらない時間となった。

歴代ベーシストの中で一番長くなりました

――彩さん以外のWHITE ASHのメンバーとFINLANDSとの接点からお話を始めていきましょうか。

山さん(WHITE ASH/Gt):その前にそもそも、彩さんがFINLANDSのサポートをやるきっかけって何だったんですか?

塩入冬湖(FINLANDS/Vo&Gt):THE LITTLE BLACK(※WHITE ASH解散後、のび太と彩が結成/2024解散)とFINLANDSが大阪で初めての対バン(2018年)をさせてもらったときに、会場でスタッフさんがバタバタしはじめて。どうしたんだろうと思ったら、THE LITTLE BLACKが大阪に来る途中で事故ったらしい、リハの順番を変わってもらえませんかって。

山さん:えっ!?

塩入:リハが終わったらTHE LITTLE BLACKの皆さんが来てたんですけど、事故った顔しろよって思うぐらいメチャメチャ笑顔で。彩さんともそこで初めて会ったんですけど、WHITE ASHでクールなお姉さん、キリッとしてるイメージだったのに「私が事故っちゃって~…」って笑顔で。何か面白い、これは好きなタイプだと思った出会いでしたね。

のび太(WHITE ASH/Vo&Gt):パーキングエリアで駐車しようとしたときに少しスピードが出て、隣の車にぶつけちゃって。

彩(WHITE ASH/Ba):私が運転手で、バンパーを壊してしまって。でも、五体満足であのときもライブはできたからね。




塩入:それから1年ぐらい経った頃、FINLANDSのベーシストが抜けるのとTHE LITTLE BLACKが活動を1回止めるタイミングが本当に一緒で(2019年)。ベーシストをどうしようかという話になったとき、事務所の社長が「彩ちゃんに声かけてみれば?」って。本当に奇跡的なタイミングで。

彩:冬湖ちゃんのツイッター(現X)から急にDMが来て。FINLANDSのサポートももう7年ぐらいになるのかな。

塩入:いつの間にか本メンバーを超えて、歴代ベーシストの中で一番長くなりました。

山さん:えぇー!

のび太:冬湖さんの大人の女性感オーラがすごいですけど、世代的には同じぐらいでしたっけ?

塩入:世代という意味では一緒な気がするけど4歳違いで、(彩が)可愛いお姉さん。それこそTHE LITTLE BLACKが止まるとき、彩さんがFINLANDSでサポートをやる話になってどう思ってましたか?

のび太:正直、ありがたいなと思いました。WHITE ASHもTHE LITTLE BLACKも僕が彩さんに一緒にやろうよって誘った手前、活動がお休みになったら彩さんはどうするかが心配としてあったんですけど、FINLANDSのサポートでベースを弾くと聞いて。彩さんが音楽を続けられる、良かったという感謝の気持ちが強かったです。

塩入:そう思っていただけてたなら良かった。すごい安心しました。

山さん:WHITE ASHが再始動することになって初めてスタジオに入ったとき、のび太は(音楽活動を)休んでいて、僕はボーカルもやってるギタリスト。でも、彩さんだけはずっとベースを弾いてたから「彩さんだけプロの音がするよね」って(一同笑)。俺らも頑張らないとって思った1回目のスタジオでした。




彩:おかげさまで空白期間なくやれてましたのでね。

のび太:山さんはソロやバンドで活動していて連絡を取ってなかった時期に、個々の活動を気にしたりはしてたの?

山さん:のび太と彩さんはこういう活動してるんだ、みたいなのはSNS上で見たりして。WHITE ASHを解散して、剛(ex.WHITE ASH/Dr)と一緒にs o t t oというユニットをやっていたときに冬湖さんとは名古屋でご一緒したこともあるんですけど、コロナ禍もあって剛は音楽ができなくなって、僕は山岡トモタケとして弾き語りでソロで歌い始めて。去年6月には東京・大塚のライブハウスで冬湖さんと弾き語りをご一緒した経緯もありました。

彩:不思議とみんな縁があるね!

山さん:そのときは僕が酔っ払ってずっと同じ話ばっかりして、ダル絡みした記憶があります(笑)。冬湖さんに「歌に悲しみの属性があって、突き抜ける感じで最高っすね!」とか言って。

塩入:すごい思い出した、それを17回ぐらい言ってた(一同笑)。扱い方がまだ(分からない)っていうときで。ちゃんと喋ったのもその日が初めてですしね。

山さん:確かに、トリセツ(=取説)がないときだもんね(笑)。

のび太:西野カナか(一同笑)!

山さん:でも、そんなこともありましたからね、意外と繋がってるんですよ。

塩入:彩さんがまだFINLANDSのサポートをする前に、のび太さんと私は弾き語りをご一緒しましたよね。

のび太:相関図で言ったらそれぞれに線がある4人ですね。僕からみたFINLANDSって、やっぱり(冬湖さんの)声自体に圧倒的な個性があって、一発でFINLANDSだ、冬湖さんだって分かるのが強いですよね。あとはFINLANDSとWHITE ASHの音楽的な違いでいうと、FINLANDSは“人間!”って感じがして。WHITE ASHは曲を作るときにカッコいいギターリフとか面白そうなリズムとか、そういうところから曲を作ることが多いんですけど、FINLANDSの音楽は“表現”って感じ。学校の教科で例えるならどっちも音楽ではあるけど、もう1個の教科を掛け合わせるとしたら、FINLANDSは国語、WHITE ASHは図工、みたいな。同じ音楽だけど、細かく分けようとすると対極にある感じ。そして、そのどちらにも彩さんがいる面白さ。

彩:それは私が一番感じてるかもしれない。

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音楽に対する取り組み方

のび太:彩さん的にはFINLANDSとWHITE ASHでベースをやっていて、音楽に対する取り組み方に何か違いはあるの?

彩:WHITE ASHはシンプルかつカッコいいをテーマにしてるから、どれだけ引き算ができるかみたいなところをすごく大事にしてるけど、FINLANDSはベースが動いてほしいって言ってくれるから、一緒に歌うようにいかにいっぱい音を乗せられるか足し算をするイメージ。作り方的には真逆で、そういう違いを感じてるかな。

のび太:実際にFINLANDSはどういう感じで曲を作るんですか? 弾き語りの1曲とかがあってバンドアンサンブルをみんなで考えていくのか、ある程度バンドサウンドとしてのイメージがあって、みんなに共有していくみたいな?




FINLANDS - エンドロールタイマー (Music Video)


塩入:基本的にはドラムとギターと歌だけは必ず打ち込んだ曲を送ってますね。ギターは下手なりにギターソロとかリフを作って入れられても、私は本当にベースが苦手で、音が低すぎて何が正解か分からなくなるんですよ(笑)。だから、ベースはシンセで打ち込んだ音で、「実際に弾けるのか?」みたいなベースラインを送ったりもするんです(頷く彩)。ベースができないからこそベースが最後の味付けになるというか、ベースでどこまで持っていけるんだろうなと必ず考えながら曲を作っていて、それこそギターリフでなくベースリフになってもいいと思っていて。昔からベースと2人で(FINLANDSを)やってたのもあるんですけど、ベースに対しては動いてほしいってデモを送って作ってもらってますね。WHITE ASHはスタジオで合わせながら作っていく感じですか?

のび太:当時(=解散前)は、僕がスタジオでドラムのリズムからギターのフレーズとかを全部、口(くち)で。口ドラム、口ギター、口ベースで、これがイントロ、次はAメロね、とか言いながらやってました。でも、パソコンがちょっといじれるようになって、デモ的なものも作れるようになって。細かいニュアンスとかここは自由に弾いてみたいな感じでスペースを空けておいて、最終的に各々で自分のフレーズとして昇華してもらう感じで、スタジオに入って合わせながら仕上げていく感じですね。みんなでスタジオで集まれる時間が限られてるのもあって、時間を有効活用するためには事前にある程度共有したうえで曲作りをするほうが、ね。

塩入:余白を残しておくのは分かります、FINLANDSも近いかもしれない(頷く彩)。

のび太:冬湖さんって、曲は止めどなく作れるタイプですか?

塩入:そうですね、曲は作り続けてますね。

のび太:それは日々の生活の中で常に、頭の中で何かしらのアイディアがうごめいてる感じで?

塩入:普段は本当に何も考えずにすごくぼーっと生きてると思うんですよ。でも、コーラスから始まる曲を作ってみたいとか、ドラムロールの曲を作ってみたいとか、そういう欠片が浮かぶことってありません? そこにプラスして、使いたい言葉が見つかったときに「よし作ろう!」って。のび太さんも日々、作っていらっしゃいますか?

のび太:ある意味では日々作ってるのかもしれないですね。曲を作るときって基本、全部頭の中で作るんですよ。なので、頭の中で頭からお尻まで全部完成してから初めて楽器を弾いたりパソコンでデモを作ったり、みたいな感じで。日々生活してる中で常にずっとこの口元が動いてる感じで(一同笑)、遠目から見たら「あの人、いつも何かブツブツ言ってるけど大丈夫かな」みたいな(笑)。




塩入:口で言って頭の中で曲が完成されて形にする、それはそれですごい気がしますけどね。私はすぐに忘れちゃうから絶対にできないと思うんですけど、そうやって曲作りをしてるんですね?

のび太:そうです、もし忘れちゃったら他の人が聞いたとしてもたぶん忘れちゃうぐらいのメロディーなんだなっていう自分の中での諦めというか。いいメロディーはちゃんと頭に残るはずっていうのがあって。

彩:だから(音楽を作ろうと)面と向かってやるというより、何かをしながら考えてるようなタイプだよね。

のび太:そう。こういうドラムのリズムがカッコいいかなとか、面白いドラムのリズムないかなって口でやってる中で、このリズムで何かちょっと作ろうって感じが取っ掛かりで。WHITE ASHの音楽が図工って言ったのは、このリズム、素材を使って何か面白いものができないかなみたいな感じなんです。そういう意味で言うとFINLANDSの場合はそこに言葉が組み合わさってくる、だから国語。WHITE ASHは言葉の部分がないんですよ、音の響きとしての(言葉の)ハマり具合だけで、意味性と言うよりは浮かんできたメロディーに対しての言い回しとか、音の感じで作るので。

塩入:歌詞も楽器という考え方で組み合わせてるってことですかね?

のび太:そうです。だから、歌詞や歌で伝えたいメッセージがあったら、そのメッセージと思い浮かんだメロディーをガッチャンコで合わせるのって難しくないですか? 要は、思い浮かんだ100点のメロディーがあったとして、伝えたいメッセージを当てはめようとするとメロディーの良さがたとえば85パーセントになってしまう。歌詞によってメロディーが編集される、僕はその感じがすっごい苦手で。

塩入:もしそうなったら、メロディーのほうを取って歌詞を変えるってことですもんね?

のび太:そうなんです。このメロディーだと語感的にこの母音で伸ばしたい、たとえば“あ”で終わりたいのに、歌詞の流れとしては“う”で終わっちゃう。そうなると「うーん…」って。

山さん:のび太はリズムの土台が曲の本質にあってリズムから曲を作ってるから、曲のリズムと自分の歌のリズムが一番大事で。語感だったり母音だったり、口が気持ちいいところにたぶん当てはめてる感じ。

のび太:だから歌詞を書ける人、メチャメチャ尊敬なんですよ。曲が持ってる雰囲気とそこにうまくハマる歌詞って結構すぐできるものですか? 試行錯誤するほうですか?

塩入:曲によりますけど、歌詞先行でこの言葉を使いたい、この言葉を使うためにはこういうメロディー、こういうコードで曲を作ろうっていうときは結構ハマる。でも、途中で何か違うなと思ったり、明るい曲だと思って作ってたのにスタジオで合わせたときに曲のイメージがこんなに変わるんだってこともよくあって。それこそベースが入ったらマイナー調でカッコいい曲になったりすることが結構あるんです。そういうときは歌詞を全取っ替えするんですね。

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WHITE ASHでも彩さんは彩さんだなって

彩:それはなかなかすごいことで、勇気があるね。

塩入:そうね(笑)。こんなにかっこいいマイナー調の曲になったのに、サビの歌詞でこれは良くない、みたいなのが湧いてくるとそれこそメチャクチャ悩みます。そういうときは生活の中で、それこそ移動してるときとかご飯食べてるときとかも「この言葉だったらハマるかな?」って歌詞をずっと考えたりしてますね。WHITE ASHは何をもって歌詞が完成で、曲を完成させますか? ちょうど今もレコーディングしてるんですけど、歌詞も曲のアレンジも最善の策はないかって、それこそBメロの歌詞も全部変えたほうがいいかとか歌を入れるときまで考えたりするんですよ。だから、曲の完成、OKサインを出せる基準ってどこにあるのかなってすごい考えていて。

のび太:歌詞に関しては、もう本当にいったん度外視で。あくまでかっこいいドラム、かっこいいギターリフ、そこに合って耳なじみがいい、自分が歌っていて気持ちがいい、人が聞いて気持ちがいいメロディ。これができあがった時点でWHITE ASHの音楽としてはもう完成って感じですね。この曲で何を伝えたいか、メッセージというものが存在しないんですよ。だから、他の人からするとそれは完成じゃないだろうって(一同笑)、普通だったら曲に合わせた歌詞みたいなものがあるから。




WHITE ASH / Jails【Music Video】


彩:歌も楽器の1つで、インストみたいな感じでね。

のび太:そう、そう。

山さん:(再始動前の)WHITE ASHは結構、ライブをイメージして(楽曲を)作ることがあったから、ライブで答え合わせするっていう考え方はあるよね、って話した記憶があって。いい曲なのかとかいい作品に仕上がったかはライブで答え合わせをする、みたいな感覚でいいよねって。これからは分からないですけど、その時点での1つの答えだったなと思っていて。

塩入:ライブを意識して曲を作るのは確かに分かりますし、ライブでのお客さんを見て完成だと思うのも今はしっくり来ますね。

彩:今、(FINLANDSが)ライブ先行で新曲をやってるんだよね。

塩入:そう、去年ぐらいから新曲をライブで育ててからレコーディングするのにハマっていて。学生のときとかに、好きなバンドでずっとライブで聴いてた曲がやっとCDになって、それを家のCDプレイヤーで聴ける喜びみたいなのも経験してきてたなと思って。今は配信先行でツアーでやっと聴けるみたいなことが多い時代だけど、あのときの嬉しかった気持ちで作っていきたいなと思って、最近はライブで新曲をいっぱい育てるようにしてますね。

彩:この前のツアーでは最初の2曲は全くの新曲でやって、ね。

山さん:それはすごいなぁ!

のび太:彩さんってFINLANDSとして、WHITE ASHとして、ステージ上での感覚って変わるの?

彩:長らくFINLANDSだったからちゃんとしなきゃっていう責任感、気持ちで、MCでちょっとゆるっと喋るぐらいが今の(FINLANDSでの)スタイル。WHITE ASHはずっとやってなかったから、「私はWHITE ASHでどういう人だったっけ?」って(笑)。忘れていて全然思い出せなかったけど、久々にライブをやってるうちにこんな感じだったかなってちょっとずつ思い出してきたかな。




塩入:でも、WHITE ASHのライブを見て、WHITE ASHでも彩さんは彩さんだなって思った。全てにおいて斜に構えない感じって言うのかな、彩さんのまま全ての環境で頑張れるっていうのが彩さんのいいところで、見ていてすごく良いなって思いました。

彩:良くも悪くも素直で生きてるから(笑)。

塩入:うん、本当に素直だなと思います。WHITE ASHの中では、彩さんってどんな立ち位置ですか?

のび太:たとえばバンドの中で何かをどうする、みたいな話になったとき、彩さんが「こうでしょ!」って。最終的な決定権はもしかしたら彩さんが持ってるかもね。

山さん:ハンコを押す感じね。考え方がずっとぶれないから。

塩入:でも分からなくはない、気が強いとかじゃなくて、思い切りがいいなって思うときがあるから。じゃあWHITE ASHでの彩さんは、しっかり者?としてやってる?ということですよね?

彩:今、めっちゃハテナがついたね(笑)。

のび太:一応しっかり者ポジションではあるけど、たまにドジはする。そこまでが彩さんですね。

彩:責任感が強いタイプで、しっかりやろうとしてもやっぱりできない。ちょっとポンコツっていうんですかね。

山さん:彩さんに関しては、曲作りのときに使う“恥ずかしおばけ”って言葉があって。

塩入:何それ!? 知らない!

山さん:自分の別バンド(FLAMYNGS)でもこの言葉を使ってるんですけど、例えばのび太が作ってる曲とかフレーズがロックとポップスとの間でちょっと揺れ動いたりしていて、WHITE ASHとしてやるのはどうかなと思ったりしてるときに、彩さんが「これ、恥ずかしおばけ出る?」って。

塩入:これをやったら自分の中でちょっとダサいんじゃないかな、みたいなときね。“恥ずかしおばけ”、言い方が優しい!

彩:ちょっとダサいのも好き、でもダサすぎるまでいかないぐらいの狭間みたいな。これはアリ、これはなし、って明確に言えないけど、通じてるものかな。

山さん:そう、ジャンルを問わずちょっと恥ずかしいかもっていうラインを決めてくれるのが“恥ずかしおばけ”っていう言葉。「それはちょっと恥ずかしおばけが出るな~」ってメッチャ使ってる(一同笑)。

のび太:でも、そういう感覚ってありません? 音楽を聴きながらそれぞれの表現でそれぞれの良さがある中で、自分だったらこれはちょっとやらないかもな、みたいなのが“恥ずかしおばけ”。好きな音楽のジャンルは違うけど苦手な音楽のジャンルが一緒だったり、曲作りをするときでもこれはOK、これはNG、みたいなのがありますね。

塩入:それ、すごい分かるかもしれない。WHITE ASHのライブを見て、サポートドラムのHAZE(大宮洋介)さん含めて見た目とか中身も全然違うメンバーだけど、何かが多分メッチャ一緒なんだろうなと思って。それこそ今のび太さんが言ったみたいに、好きな方向でなくて好き“じゃない”ものが一緒っていうところ、話を聞きながらすごい納得してました。

のび太:あとは笑いのツボとか。音楽とは関係ないところでも何かこう、共通するんですね。

山さん:笑いのツボは確かに近いね、「そこで笑う?」みたいなところとか。

彩:それ、HAZEさんもね(笑)。だからスタジオの雰囲気も穏やかでいい感じだし、本当に助けられてるね。

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二つ返事で「ぜひ!」

――4人だけでどこまでもお話が続けられそうですが最後にライブのお話に移りましょうか。この2組で初の対バンが控えております。

塩入:そうなんです。彩さんから(WHITE ASHが)復活するという話を聞いたときから、彩さんがステージに出続ける日を絶対に作りたいなと思ってお誘いさせていただきました。復活の直後でご自身のツアーもそのときはまだ発表されてなかった中で「本当に出てもらえるとは!」と思って、すごい嬉しいです。

のび太:彩さんがずーっとお世話になってる中で、一緒にやれる機会があるならそれは二つ返事で「ぜひ!」で、今回のWHITE ASHのセットリストに関して主導権は彩さんで、彩さんがやりたい曲にしようって。

塩入:その話を聞いて、FINLANDSも彩さんに組んでもらおうかって。

山さん:おぉー、名古屋と大阪で彩まつり!

塩入:本当に楽しみだし、何より私は彩さんがまたWHITE ASHをやれるっていうのが決まったことがすごく嬉しかった。FINLANDSでもお世話になってるしこれからもお世話になりたいけど、友達としてメンバーとして、彩さんが本当にやりたいと思ってたことがやれることが本当に嬉しくて。だから、一緒にやれる今回の姿をちゃんと見たいし、両バンドとも彩さんが決めたセットリストでやるのはもう、夢みたいな日だなと思ってますね。

彩:私がオーガナイザーってことで(笑)、私にとってご褒美のような1日ですね。




塩入:頑張ろう! きっと打ち上げの酒が美味しいんじゃない?

彩:うん、きっと美味しいです!

のび太:そして彩さんはいったんステージをはけるのか、ずっと出ずっぱりなのか?

山さん:ステージの入れ替えもあるから、やっぱり1回は全員はけないとね。

塩入:そう、この前のライブを見てWHITE ASHのときに彩さんの位置は上手側だから(※FINLANDSでは下手側)。

のび太:ずっとオンステージっていう体力的なところは大丈夫?

彩:それはもう(FINLANDSの)ワンマンで 2時間近くやってるから大丈夫だし機材も一緒だけど、スイッチの切り替えはね、確かに難しい。

のび太:彩づくしになるけど、自分の中で心構えは何かある?

彩:とりあえず健康にやれれば(笑)。私がいないとどっちのバンドもできないから、ね。

塩入:FINLANDSのサポートに入ってもらってから彩さんはライブを飛ばしたことがないんですけど、一度だけ松葉杖のときがあって。東名阪ツアー中でしたけど「ライブ中はあまり動かないようにするから」ってお父さんとお母さんに名古屋まで送ってもらって。それで1曲目が始まったらもう、ぴょんぴょん飛び跳ねていて(笑)!

彩:7針ぐらい縫いました。太ももだったから(ベースを弾くのは)大丈夫で「座って弾いてください」って言われてたけど、ベースのボディがちょうど傷に触る感じだったので。

山さん:彩さんの事故の話から、彩さんの事故の話で終わる(一同笑)。だからこその健康が大事っていう話ですね!

塩入:確かに! もしも彩さんに何かあったら何もできなくなるから、マジで気をつけよう。

のび太:楽しい夜になるといいね。

山さん:(再始動後に)ライブハウスでのツーマンは初ですし!

塩入:WHITE ASHの大事な1回のライブをいただいて、名古屋と大阪でやりますので。ライブは絶対に楽しいと思うので、ぜひ!




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