2018/05/26 12:00
ヒットチャートは、その名の通りヒットしている楽曲の順序をつけるものだが、「ヒット」という言葉がなにを根拠にしているのかは、人それぞれによって違う。売上枚数、テレビやラジオの露出度、YouTubeの再生回数、そしてライヴの動員数などなど。同じアーティストでも楽曲によって違うし、時代が変わればまた変化する。
そのなかでも、これからのトレンドの動向を反映されていると思われるのが、ラジオのオンエア回数かもしれない。メディアとしてはインターネットほど瞬発力はないし、テレビに比べると影響力も小さい。しかし、ラジオは作り手も聴き手も、ヒットの大小に関わらず新しい音楽に敏感で、自分たちの手でヒットを作ろうという気概があったりする。
例えば、今週のHot100の中のラジオのオンエア順で1位になったのは、ceroの「魚の骨鳥の羽根 」(【表1】)。この曲はシングルではなく、5月16日に発売されたアルバム『POLY LIFE MULTI SOUL』からの一曲ということもあり、総合ではあくまでも33位。しかし、ceroは先鋭的で今非常に期待値の高いアーティストであり、各地のFM局を筆頭にメディアからの注目度も高い。ユーザーの動きよりも一足先に、ラジオが反応したということだろう(緑のグラフ)。
同様に、今週25位に入っているNulbarichの「Kiss You Back」も、この動きに近い(【表2】)。彼らはすでに大ブレイク間近といってもいい存在だが、一般的に見ればこれからの印象だ。この曲は先行配信されているので、セールスポイントも加算されている。しかし、やはりラジオ先行型で広まっているのは(緑のグラフ)、表を見ればわかるだろう。
彼ら以外にも、LUCKY TAPESやSaucy Dogなどがラジオのオンエア回数では上位にいる。次なる音楽シーンのトレンディを知りたくなったら、ラジオに注目してみてはどうだろうか。Text:栗本斉
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
1
【ビルボード 2025年 年間Top Lyricists】大森元貴が史上初となる3年連続1位 前年に続き5指標を制する(コメントあり)
2
【ビルボード 2025年 年間Artist 100】Mrs. GREEN APPLEが史上初の2連覇を達成(コメントあり)
3
【ビルボード 2025年 年間Top Albums Sales】Snow Manがミリオンを2作叩き出し、1位&2位を独占(コメントあり)
4
【ビルボード 2025年 年間Top Singles Sales】初週120万枚突破の快挙、INI『THE WINTER MAGIC』が自身初の年間首位(コメントあり)
5
<年間チャート首位記念インタビュー>Mrs. GREEN APPLEと振り返る、感謝と愛に溢れた濃厚な2025年 「ライラック」から始まった“思い出の宝庫”
インタビュー・タイムマシン







注目の画像





旧譜を活性化させる切り札?! Mr.Childrenがデジタル配信を全面解禁【Chart insight of insight】
『グレイテスト・ショーマン』が売れ続けるわけは?! ミュージカル映画の復興【Chart insight of insight】
いよいよブレイク間近?! あいみょんの新曲が急上昇中【Chart insight of insight】
故アヴィーチーの音楽は生き続ける! シングル、アルバムともにチャート上昇中【Chart insight of insight】
菅田将暉はシンガーとして成功するのか?! 【Chart insight of insight】 










