Billboard JAPAN


NEWS

2025/06/09 17:00

ザ・ウィークエンド、「Baptized in Fear」MVで煉獄をさまよう

 ザ・ウィークエンドが、現地時間2025年6月6日にアルバム『ハリー・アップ・トゥモロウ』収録曲「Baptized in Fear」の不気味なミュージック・ビデオを公開した。

 この映画のような映像でザ・ウィークエンドことエイベル・テスファイは、荒廃した教会の長椅子に一人で座り、「バスタブで眠り込んだら、突然動けなくなった/足が蛇口に当たって、水が流れ始めた/助けを求めて呼ぶこともできず、ただゆっくりと圧力が迫ってくるのを感じた/足の指1本を動かすことだけが、残された唯一の動作だった/呼吸ができない、息ができない」と歌っている。

 そこから彼は自分の手が、映像に映し出される魂のない彫像のような液体の大理石にゆっくりと飲み込まれていく様子を驚嘆の眼差しで見つめ、同様に空虚な教会の庭へと出て行く。リリースによると、これは彼の“内なる悪魔との戦い、再生のために耐えなければならない煉獄”を表しているという。

 「Timeless」「São Paulo」「Cry for Me」のように公式にシングルとしてリリースされていないものの、「Baptized in Fear」は、ザ・ウィークエンドが自身の有名なアーティスト名での最後のアルバムと位置付けていた最新No. 1アルバムの人気曲として定着している。ただし、彼は後にこのアルバムが“再生”である可能性にも言及している。1月に『ハリー・アップ・トゥモロウ』がリリースされた際、米ビルボードはこの楽曲をアルバムのベスト・トラックの一つと位置付け、“暗く不気味”でありながら“ザ・ウィークエンドの最高峰”と評した。

 サプライズで公開された「Baptized in Fear」のMVは、アルバムの付随作品であるトレイ・エドワード・シュルツ監督による長編サイコスリラー映画『ハリー・アップ・トゥモロウ』の全米劇場公開に続くザ・ウィークエンドの映像作品だ。

関連商品