2022/04/04
今年発売から35周年を迎えるINXSの代表作『KICK』がジャイルズ・マーティンによるリミックスにて空間オーディオ(イマーシブ・ミックス)で2020年4月4日からApple Musicにて配信開始となった。
INXSのティム・ファリスは、「ジャイルズは最高の仕事をしてくれた!ステレオ・ミックスに慣れ親しんだ耳には、ドルビー・アトモスのリミックスが衝撃的だった。まず、これまで埋れてしまっていた繊細な音まで聴こえることに気づいた。今回のイマーシブ・ミックスでは、音の細部に至るまで鮮明に聴こえるはずだ。リミックス作業は、ボブ・クリアマウンテンとクリス・トーマスによって生まれたリジナル・ヴァージョンの魅力を損ねないよう、細心の注意を払って行われている。イマーシブ・ミックスは、まるでレコーディング・スタジオでバンドの生の演奏を聴いている(と言っても過言ではない)ようなまったく新しい音楽体験になるだろう。ジャイルズはこのアルバムをさらにひとつ上の次元へ高めてくれた」と述べている。
また、メンバーのカーク・ペンギリーは「アルバムをレコーディングした35年前の80年代当時は、アウトボード・ギアなどあの時代にしかなかった外付けの機材がたくさん必要だった。そうした機材がすでに存在しない中で、最新技術を駆使して巧みに音を処理し、このアルバムを再構築したジャイルズには脱帽だ。オリジナルのアルバムがそのまま3次元の世界に広がったようなサウンドが聴けるのは、本当にすばらしい」と話している。
『KICK』は30周年を迎えた2017年にもマーティンの手で、最新鋭のドルビー・アトモスによる臨場感満点のリミックスを施されていた。これは世界でもまだ2番目という新しい試みだった。マーティンは他にもザ・ビートルズ、ザ・ローリング・ストーンズなどの作品を空間オーディオで蘇らせてきた実績を誇る。
マーティンは「仲間たちと一緒に、大好きな名バンドのINXSと仕事が出来たのは光栄なことだ。僕たちは協力して、このアルバムをイマーシブ・オーディオに作り変えた。音の一番の違いを簡単に言うと、ステレオが顔面にパンチを食らわせる感じだとすれば、イマーシブ・オーディオは聴き手を包み込むような感じだ。みんなの協力のおかげで、ロックンロールとしての魅力を保ちながら、すばらしい"空間オーディオ"に落とし込むことができたと思っている」と述べている。
また、先週彼らのベスト・アルバム『INXS - The Very Best』がARIAトップ100アルバム・チャートにて、リリースから10年足らずで、計500週のランクインを果たした。うち7週で1位を獲得した同作は、現在のトップ100に含まれるどのアルバムより多く同チャートに入っていることになる。
この快挙について、ARIAのCEOであるアナベル・ハードは「ARIAのトップ100アルバム・チャートに500週ものあいだランクインするというのは、たとえそれがオーストラリアの音楽シーンを代表するバンドであったとしても、並外れた偉業と言っていいでしょう。ARIAのスタッフ全員を代表し、INXSを祝福することができることを心から嬉しく思います。そしてあらためて、オーストラリアの音楽産業に対する彼らの優れた貢献に謝意を表したいと思います」とコメントしている。
広く知られたヒット曲が詰まったベスト・アルバム『INXS – The Very Best』の売上は2020年に50万枚を超え、ARIAチャートでダイアモンド・ディスクに認定されており、オーストラリアのアーティストによる2010年代のアルバムのランキングでも見事に1位に輝いている。
◎リリース情報
アルバム『KICK』
2022/4/4 DIGITAL RELEASE
空間オーディオにて
https://music.apple.com/jp/album/kick-remastered/1440855131
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