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2021/12/18 11:00

今年最もRTされた投稿はBTS、オリヴィア・ロドリゴ初ツアー即完、アデル「イージー・オン・ミー」7週目の首位:今週の洋楽まとめニュース

 今週の洋楽まとめニュースは、BTSに関する話題から。2021年に最もリツイートされたツイートは、BTSが#StopAsianHateとフォロワーに呼びかけたものだったことが明らかになった。12月9日にTwitterが発表したところによると、BTSが今年3月29日にツイートした、韓国語と英語で綴られた人種差別に反対するメッセージが、2021年に100万回以上リツイートされた。このメッセージで彼らは、「アジア人として差別を受けたときのことを思い出します。理由もなく罵声を浴びせられたり、容姿を馬鹿にされたりしたこともありました。なぜアジア人が英語を話すのかと聞かれたこともあります」と綴り、「私たち自身の経験は、この数週間に起きた出来事に比べれば、取るに足らないものです」、「私たちは人種差別に反対します。私たちは暴力を非難します」、「あなたも、私も、私たちも、尊重される権利があります。一緒に立ち向かいます」などと宣言していた。BTSによるこのツイートは、米国のドナルド・トランプ前大統領が新型コロナウイルスを“チャイナ・ウイルス”や“チャイニーズ・ウイルス”、“kung flu”(カンフーとインフルエンザをかけた造語)などと繰り返し呼んだ影響で、アジア系アメリカ人に対する暴力が各地で増加する中で投稿された。3月16日に米ジョージア州で発生した連続銃撃事件では8人が死亡し、そのうち6人がアジア系だった。

BTSによる人種差別反対のメッセージ、2021年に最もリツイートされた投稿に

 トラヴィス・スコットが来年の【コーチェラ・フェスティバル】のラインナップから外されたことが複数の報道によってわかった。米パーム・スプリングスのABC系列局KESQは、毎年フェスティバルが開催されている米インディオのコミュニティ・サービス・マネジャーであるジム・カーティスがトラヴィスの出演変更を確認したと報じた。米ビルボードも別途、この報道を確認している。先月11月5日、米ヒューストンでトラヴィスが主催した【アストロワールド・フェスティバル】で10人の死者と多数の負傷者が出た事故が発生した。これを受けて、彼を【コーチェラ】の出演者から外すことを求めるChange.Orgの嘆願書に6万人以上が署名していた。米バラエティ誌によると、【コーチェラ】側は、トラヴィスの代理人であるキャラ・ルイスに、彼をラインナップから外す意思があり、出演をしない代わりにキャンセル料を支払うと伝えたそうだ。先日トラヴィスは、【アストロワールド・フェスティバル】での悲劇以来初となるインタビューをシャーラメイン・ザ・ゴッドと行った。彼は安全性に関する話題を何度も取り上げ、今後のコンサートで同じような悲劇が起こらないように何が起きたか解明したいと述べた。しかし、安全対策を講じるのはアーティストではなく、“プロ”の責任であるとの考えも示した。

トラヴィス・スコット、2022年の【コーチェラ】のラインナップから外されたことが明らかに

 2021年12月10日にチケットが一般発売された【サワー・ツアー】が瞬く間にソールド・アウトとなったことを受けて、オリヴィア・ロドリゴが自身のインスタグラムで“素晴らしいファン”に感謝した。即完となった【サワー・ツアー】は、北米とヨーロッパで全40公演が予定されている。北米日程は、2022年4月2日に米サンフランシスコでキックオフし、5月に米LAで終演を迎えると、6月にはドイツ・ハンブルグでの公演を皮切りにヨーロッパ日程が幕を開ける。オリヴィアは、風船に囲まれたビンテージ風の写真を投稿すると、「【サワー・ツアー】がソールド・アウトになりました!!!これらの楽曲を生でパフォーマンスするのを長らく待っていました。私にとって初めてのツアーで、すごく緊張していますが、皆さんと一晩中歌い踊り明かすことが本当に待ちきれません!!!」と綴り、「今回チケットが取れなくても、今後さらにツアーを行う予定なので、その時に会えるのを楽しみにしています!!!私の素晴らしいファンに感謝しています。本当に大好きです、アー、行くよー!!!」と嬉しそうに続けた。

オリヴィア・ロドリゴ、初ツアー即完を受けて“素晴らしいファン”に感謝

 さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、アデルの「イージー・オン・ミー」が7週目の首位をキープした。10月30日から11月20日、12月4日から今週18日付チャートまで通算7週目の1位を獲得した「イージー・オン・ミー」は、週間ストリーミングが15%減少の2,070万回、セールスも12%減少の9,200にそれぞれポイントダウンしたが、先週とほぼ同率の8,540万回(1%減少)を維持して、エアプレイ・チャートでは3週目の首位をキープしている。今週7週目の1位を獲得したことで、「イージー・オン・ミー」は「ローリング・イン・ザ・ディープ」と並ぶ自身2番目の記録に更新した。マライア・キャリーの「恋人たちのクリスマス」は、ホリデー・シーズンの反響を受けて先週の3位から2位に上昇。前週から26%増加の3,250万回を記録して、ストリーミング・チャートでは通算12週目の首位を獲得した。セールス・チャートでは、今週6,900(20%増加)を売り上げて9位に、エアプレイ・チャートでは、2,460万回(4%増加)を記録して31位から24位にジャンプアップしている。

【米ビルボード・ソング・チャート】アデル「イージー・オン・ミー」7週目のNo.1、TOP10にホリデー・ソング5曲がランクイン

 そしてアルバム・チャートでも、アデルの『30』が3週目の首位をキープした。初登場の12月4日付チャート、先週(12月11日)、そして今週で3週連続のNo.1をマークした『30』は、前週(288,000)から10万近くユニット数を落としたものの、今週も193,000(33%減少)を記録して2位以下と大差をつけての首位をキープ。アルバム・ストリーミング(SEA)は29%減少の43,000、楽曲ごとのアルバム・ユニット(TEA)は24%減少の2,000にそれぞれ下降したが、アルバム・セールスは149,000(34%減少)と高水準を維持している。登場3週目のユニット数としては、2018年7月28日付チャートでドレイクの『スコーピオン』が打ち出した260,000以来の高記録で、過去3年間では最高値となる。3位には、先週の69位からジャンプアップしたポロ・Gの『ホール・オブ・フェイム』がランクイン。本作は、今年6月にリリースしたポロ・Gの3rdアルバムで、6月26日付チャートでNo.1デビューをしてから上位をキープし、秋以降は圏外にランクダウンしていたが、12月3日に14曲を追加したデラックス・エディション『ホール・オブ・フェイム 2.0』がリリースされたため、今週各ポイントが上昇し再TOP3入りを果たした。

【米ビルボード・アルバム・チャート】アデル『30』3週連続No.1、ポロ・GがTOP3返り咲き

 

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