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2021/08/07 11:00

ザ・ウィークエンドが新曲リリース、【コーチェラ】2023年のトリ決定、ザ・キッド・ラロイ自身初の首位:今週の洋楽まとめニュース

 今週の洋楽まとめニュースは、ザ・ウィークエンドに関する話題から。「The Dawn Is Coming」と題されたティーザー映像を公開し、新たな音楽プロジェクト始動を発表したばかりのザ・ウィークエンドが、新曲「Take My Breath」を2021年8月6日にリリースした。東京オリンピックの陸上競技のプロモーションの一環として制作され、発表と同時に解禁された「Take My Breath」のティーザー動画からは、低音とシンセ・ビートが効いたナンバーになることが伺える。ザ・ウィークエンドは、5月23日に開催され、合計10の賞の受賞した【ビルボード・ミュージック・アワード 2021】(BBMAs)で、新時代の到来を予告していた。同アワードで、「ブラインディング・ライツ」が<トップ Hot 100 アーティスト賞(Top Hot 100 Artist)>を受賞した際、彼は「(もし前作が)夜の“アフター・アワーズ”(就業時間後、営業時間後)だとしたら、夜明けがやってくる」とスピーチで話していた。また、2021年8月2日、カニエ・ウェストが現在制作しているニュー・アルバム『Donda』でザ・ウィークエンドと再タッグを組むことを匂わせる投稿を行ったことがファンの間で大きな話題となっている。カニエの亡き母の名前がタイトルとなっている『Donda』は、7月23日にリリース予定だったが、8月6日に延期されていた。

ザ・ウィークエンド、新曲「Take My Breath」を今週金曜日にリリース
カニエ・ウェスト、ニューAL『Donda』でザ・ウィークエンドとコラボか

 8月2日、【コーチェラ】を主催するゴールデンヴォイスのCEOであるポール・トレットが、米ロサンゼルス・タイムズとのインタビューの中で、当初予定から3年後となる2023年の同フェスティバルのヘッドライナーとしてフランク・オーシャンが出演することを明らかにした。【コーチェラ】の出演者が何年も前に発表されるのは異例だ。だが新型コロナウイルスの影響で、2020年と2021年の開催が頓挫した後、トレットは過去に何度もコンサートをキャンセルしてきたフランク・オーシャンが約束通り出演すると発表することで、ファンを安心させたいようだ。「今は、まさに何が正解か不正解か見つけ出そうとしています」とトレットは語った。「私は、アーティストやファンにできるだけ公平に、以前発表したアーティストを見てもらえるようにしたいと思っています」と続けた。フランク・オーシャンと共に2020年の同フェスティバルのヘッドライナーとして発表されていたトラヴィス・スコットとレイジ・アゲインスト・ザ・マシーンは2022年のトリを務める。フランク・オーシャンは、2022年のスケジュールが合わなかったため、その翌年の出演となる。

【コーチェラ】フランク・オーシャンが2023年、トラヴィス・スコット&レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンが2022年のヘッドライナーに決定

 リゾが、約2年ぶりとなるニュー・シングル「Rumors」を2021年8月13日にアトランティック・レコードからリリースすることを発表した。発表前日となる8月2日、彼女は自身のインスタグラムで「この投稿にいいねはしないでください。明日の投稿はとても気に入ってもらえると思います」と重大発表を示唆する投稿をしていた。リゾは、まるで黄金の女神のような姿で、ダイヤモンドをちりばめたネイルを唇に当て、“シーッ”というポーズを取る写真をインスタグラムに投稿し、「新しい時代よ、ビッチ。“RUMORS” 8/13」と自身のポーズと同じ“静かに”を意味する絵文字を並べて、リリースを発表した。チャート首位を獲得した「グッド・アズ・ヘル」や「トゥルース・ハーツ」を収録し、米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で最高4位にランクインした大ヒット・アルバム『コズ・アイ・ラヴ・ユー』がリリースされてから、実に2年以上が経っている。また、リゾは女性アーティストとして初めてヘッドライナーを務める9月4日の【ボナルー・ミュージック&アーツ・フェスティバル】への出演を皮切りに、9月25日に【グローバル・シチズン・ライブ】、9月26日に【ファイアーフライ・ミュージック・フェスティバル】、10月8日に【ニューオーリンズ・ジャズ・アンド・ヘリテージ・フェスティバル】、そして10月29日には【アウトサイド・ランズ】に登場する。

リゾ、約2年ぶりの新曲「Rumors」を8/13にリリース

 さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、BTSの「Butter」が通算9週目の1位を獲得した。先週1位に返り咲いた「Butter」は、今週も112,900と高セールスを記録してデジタル・ソング・セールス・チャートでも同9週目の1位を獲得。ストリーミング・ソング・チャートでは40位から44位にランクダウンしたが、前週と同率の3,050万回を記録して、エアプレイ・チャートでは21位をキープしている。2021年度のチャートでは、初登場の1月23日から3月13日まで計8週をマークしたオリヴィア・ロドリゴの「drivers license」を上回る首位獲得最長記録を更新。昨年の1月18日から3月28日までの11週を記録した、ロディ・リッチの「ザ・ボックス」以来の9週を超えるタイトルとなる。惜しくも「Butter」から1位を勝ち取ることはできなかったが、2位にはリル・ナズ・Xとジャック・ハーロウのコラボレーション「インダストリー・ベイビー」が初登場した。初週4,060万回を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは1位に、10,900を売り上げてセールス・チャートでは6位にそれぞれデビューしている。

【米ビルボード・ソング・チャート】BTS「Butter」通算9週目の首位、リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ初登場2位

 そしてアルバム・チャートでは、オーストラリア・シドニー出身のラッパー=ザ・キッド・ラロイの『ファック・ラヴ』がTOP10に返り咲き、自身初のNo.1を獲得した。本作は、約1年前の2020年7月24日にリリースされたザ・キッド・ラロイのデビュー・アルバムで、翌2020年8月8日付チャートで8位に初登場した。同年11月6日には7曲を追加したデラックス・エディション『ファック・ラヴ(サヴェージ)』を再リリースし、11月21日付チャートでは前週の81位から3位にTOP3入りを果たしている。発売から53週目の今週1位に浮上したのは、2021年7月23日に7曲、7月27日に6曲を追加したデラックス盤『ファック・ラヴ3(オーヴァー・ユー)』を再びリリースしたため。同月9日に発表した先行シングル「ステイ with ジャスティン・ビーバー」は、7月24日付ソング・チャート“Hot 100”で3位に初登場し、アルバムのプロモーションに貢献した。1位に初登場しなかったアルバムが後に首位を獲得したのは、2019年11月30日付チャートで『アナと雪の女王2』が登場3週目に達成して以来約1年半ぶりで、発売から1年以上経過して1位を獲得したのは、訃報を受けて上昇した故プリンスの『ヴェリー・ベスト・オブ・プリンス』が2016年5月7日付チャートでトップに立って以来、約5年ぶりの快挙となる。

【米ビルボード・アルバム・チャート】ザ・キッド・ラロイ自身初のNo.1獲得、EST GeeがTOP10入り

 

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