Billboard JAPAN


Special

<インタビュー>2024年はATEEZのさらなる飛躍の年に――中毒性高い「NOT OKAY」とATINYに捧げる「Days」、注目の【コーチェラ】を語る



ATEEZインタビュー

Interview: 坂本ゆかり
Text: Mariko Ikitake
Photos: 筒浦奨太

 韓国の8人組ボーイズグループATEEZがJAPAN 3RD SINGLE『NOT OKAY』を2月28日にリリースした。全米アルバムチャート“Billboard 200”で初登場1位や、2日間で34,000人を動員した今年2月のさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブの成功など、着実に人気と知名度が拡大している8人は、現地時間4月12日に控える世界最大級の音楽フェスティバル【コーチェラ】に出演する“史上初のK-POPボーイズグループ”として、新たに歴史に名を刻むこととなる。

 8月17日と18日に東京&大阪で開催される【SUMMER SONIC 2024】の出演も発表され、一段と注目が集まるATEEZ。2月下旬の来日の際に忙しい合間を縫って設けられた来日取材から感じられたのは、メンバーを尊敬しあう姿、そして何より「ATINYあってこその自分たち」という思いだ。ともに支え合ってきたファンと一緒なら、彼らはどこまでも行けるはず。

──約1年ぶりの日本オリジナルシングル『NOT OKAY』がリリースされました。表題曲の「NOT OKAY」は、すごく力強い曲ですね。

WOOYOUNG(ウヨン):僕の個人的な考えなんですけれど、これまでリリースした日本オリジナル曲の中で、一番中毒性が強いんじゃないでしょうか? ATEEZらしいパワフルなパフォーマンスと歌がピッタリとハマっている曲です。

SEONGHWA(ソンファ):歌詞は、チャレンジ精神を表現しています。世界に向かっていくATEEZの抱負が込められているというか。

HONGJOONG(ホンジュン):今回のパフォーマンスは、8人が息を合わせた群舞が見どころです。移動しながら変わっていくフォーメーションに初めて挑戦しました。特にWOOYOUNGさんの動きがポイントです。後ろにいる状態から動いていくのですが、まるで遊園地に来たような感じで、楽しくて。皆さん驚くと思いますよ!


──久しぶりの日本語曲ですね。

YUNHO(ユンホ):メンバーみんな、日本語の勉強も一生懸命しています。その甲斐あって、レコーディングのときも日本語で上手く歌えたと思います。

──ラップのHONGJOONGさんとMINGIさんは、ラップパートの歌詞を自分で書いていますが、韓国語で書いたものを日本語に?

MINGI(ミンギ):はい。とても楽しい作業でした。僕たちが韓国語で書いた歌詞を日本語に変えていくのですが、韓国語のフローを書くときも、日本の方が聴いたときに「センスがあるな」と思ってもらえるような単語を選んだり、色々考えながら制作しました。

HONGJOONG:これまでも何度か歌詞を日本語にする作業を経験してきたので、フローに日本語をのせるのも上手くできたと思います。


HONGJOONG

──特に「ここはよかった!」とアピールしたい点は?

MINGI:1番のラストのサビの僕のパート。ここの歌声がいいんですよ~。

HONGJOONG:あ~、最後のコーラスパートね。

MINGI:そうそう。声がカッコいいです。


SEONGHWA

──もし皆さんが、「NOT OKAY」な状態に陥ったら、どうやって脱出しますか。

SEONGHWA:僕は我慢するでしょうね。耐えます。最近はストレスなく、それで解決できています。

YEOSANG(ヨサン):僕はATINY(ATEEZファンの総称)のことを考えながら、どんな状況があっても突破しようと頑張ります。

MINGI:その問題を把握しようとします。どうしてこうなったのか、こうなった理由は何なのかを考えます。

──大人ですね。

MINGI:う~ん、大人というより、大丈夫じゃない状況が妥当だと思えれば認めて、不当だと思えたら改善しなくちゃいけないんじゃないかな。

YUNHO:僕は基本、なんでもOKという心持ちなんですよ(笑)。ポジティブなのかな?

SAN(サン):僕は「NOT OKAY」な状態にもしなったら、美味しい食べ物を食べて、運動して、よく寝ます。日本には美味しいものがたくさんあるので、すき焼きと牛カツと、昨日は焼肉を食べました。大抵のことは、お肉を食べれば元気が出ます。あと、油そばも!

HONGJOONG:最近は「NOT OKAY」な状況になったら、すぐに解決しようとするようになりました。必要だと思ったらすぐに電話して、すぐにメンバーを集めて。時間が解決することに委ねるのではなく、すぐに解決しようとする性格になりましたね。そのままにしておくと、繰り返されることもありますから。私的なことでも、公的なことでも、すぐに解決を図ります。


YUNHO

──変わったきっかけは何だったのでしょう。

HONGJOONG:ATEEZのキャプテン(リーダー)を6年もやっていれば、自然とそうなりますよ!

MINGI:さすが僕たちのリーダー!

HONGJOONG:大したことじゃないと思っても、ちゃんと話さなければ誤解が生まれてしまうかもしれない。だから早く解決するためにはどうしたらいいかを考えるようになって、悩む時間が短くなりました。


YEOSANG

JONGHO(ジョンホ):僕は、人生は流れていくものだから、流されるままに生きる……という主義。今「NOT OKAY」な状況に陥っても、次にいいことがあるかもしれない。そんな風に思って、あまり意味を持たせないように努力しています。

MINGI:哲学みたいなことを言ってるんだけど(笑)。

JONGHO:人生がいいことだらけだったら、それに越したことはないけれど、そうも行かないじゃないですか。だからその瞬間、その瞬間を乗り越えていけばいいんじゃないかな? 僕が「NOT OKAY」な状況になったら、わかりやすいですよ! 目が大きくなりますから(笑)。

HONGJOONG:あ~、昔はそうだったかも(笑)。

JONGHO:昔はHONGJOONGさんみたいに、すぐに(解決に向けて)動いていましたけど、今は流れに身を任せています。

HONGJOONG:大人になったなぁ。

一同:(笑)。

WOOYOUNG:僕は「しなければいけない理由よりも、してはいけない理由のほうが多いと、成功できない」という文章を読んで、影響を受けました。だから僕がネガティブに捉えたことでも、メンバーたちが「やろう!」といえば「しなければいけない理由」と思ってやるようにしています。

HONGJOONG:みんな、すごい! 本が作れそうだな。人生の教訓にするね(笑)。

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ATINYが誇れるアーティストになりたいです

──カップリング「Days」は、「NOT OKAY」とは真逆な感じの曲ですね。

SAN:はい。SEONGHWAさんとYUNHOさんとWOOYOUNGさんのパートに〈大好きだ〉という歌詞があるのですが、そこでATINYが思い浮かぶんですよ。

HONGJOONG:うん、ATINYのための曲です。

MINGI:ATINYがいて、僕達がいますから。


SAN

──Billboard JAPANでも、先日行われたワールドツアーの日本公演【2024 ATEEZ WORLD TOUR [TOWARDS THE LIGHT : WILL TO POWER] IN JAPAN】のレポートをやらせていただいたのですが、今回のライブを振り返ってみてどんな想いがありますか。

YEOSANG:ATINYへの感謝が大きくなりました。ライブが続くと体力が必要ですが、そのたびにATINYの「頑張って!」という声がエネルギーになるんですよ。

MINGI:僕はATINYのほかに力をもらったものがありました。さいたまスーパーアリーナでの2日間の公演に、1日目は油そば、2日目はとんこつラーメンをケータリングに用意してくれたので、めっちゃ力が出ました!

──それはよかったですね(笑)。皆さん自体も、ステージの規模もスケールアップしましたよね。

HONGJOONG:今回のツアーでは、今までとは違う新しい雰囲気のライブを作りたかったんです。それが叶って、嬉しかったです。

YUNHO:でも、去年よりも僕たちが成長したのは確かです。

SEONGHWA:さいたまスーパーアリーナという由緒あるステージに立てたことが嬉しかったですね。これは、本当にATINYのおかげです。スケールが大きくなったところを見せたい、ATEEZが1歩また前進したところを見せたいという僕たちの意志をATINYにしっかり見せることができた気がするので、感謝の気持ちでいっぱいです。

一同:パチパチ(拍手)


MINGI

──ワールドツアーも大好評だし、2023年末にリリースした、アルバム『THE WORLD EP.FIN : WILL』は、「Billboard 200」で1位になるという快挙も達成しました!

SAN:光栄です。ATINYがいなかったら、この結果もありませんでした。これからも努力して、もっとカッコいい姿をたくさんお見せしたいと思います。

──ATEEZがこんなにも世界の人々に受け入れられる理由はなんだと思いますか。

SEONGHWA:僕たちはATINYの皆さんが寄せてくださるたくさんの愛と関心に感謝して、その気持ちに応えるためにベストを尽くして頑張っています。僕たちの真心や誠意が世界中のATINYに伝わっているからだと思います。

──4月には、世界最大規模のアメリカの音楽フェス【コーチェラ】に出演が決まっています。これは、K-POPボーイズグループ初の快挙です。

一同:わ~、パチパチ(拍手)。

YUNHO:今まで以上に責任感を持って、もっともっと練習して大きなスケールのステージをお見せしたいです。ATINYが誇れるアーティストになりたいです。

HONGJOONG:【コーチェラ】は、さまざまなジャンルの音楽ファンが集まる場所ですよね。ATINYに認めてもらったATEEZの得意なところを基盤に、さまざまなジャンルの曲をお見せしたら、多様な音楽ファンたちも一緒に盛り上がって楽しめる公演ができるんじゃないかな?


WOOYOUNG

──音楽フェスというところでは、昨年末にSKY-HI主催の【D.U.N.K. Showcase in KYOCERA DOME OSAKA】に出演されました。いかがでしたか?

SAN:HONGJOONGさんとMINGIさんが、他の出演者の皆さんと一緒にラップコラボをしたんですよ! それがすごくカッコよくて記憶に残っています。機会があればまたやってほしいな。

WOOYOUNG:BE:FIRSTの皆さんとは、チャレンジ動画も一緒に撮影をして、すごく仲良くなれたんです。だから韓国に帰っても「会いたいなぁ」と思ったくらい。本当に! なんだかもう、弟みたいな感覚です。

MINGI:うん、BE:FIRSTの皆さん、すごく優しかったです。

HONGJOONG:自分たちのステージの準備もあったので、全ての出演者を生で見ることができなかったのですが、後で映像を見たところ、他のアーティストの皆さんも本当にカッコいい素敵なステージを披露されていたので、次の新しいステージを作るときの刺激になりました。

──SKY-HIさんは、皆さんから見てどんな方でしたか?

SAN:リビングレジェンドなのに、本当に優しい方でした。僕たちのコンサートも見に来てくださって、感謝です!

WOOYOUNG:アーティストとしても素敵ですし、プロデューサーとしてもスゴイ方だと思います。本当に素敵ですよね……HONGJOONGさん、MINGIさんと一緒にステージに立っていたSKY-HIさんを僕たちも見ていたんですが、圧倒されました。SKY-HIさんのように、ずっとカッコいいアーティストでいたいな。


JONGHO

──SKY-HIさんって、すごく熱い男ですよね。

SAN:そうそうそうそう!

HONGJOONG:SKY-HIさんのステージがカッコよくてラップも上手だということは知っていたのですが、後から映像を見て改めて思ったのは、「体力もすごい!」ということ。最初から最後まで4時間以上あったと思うのですが、ずっと素敵なカッコいいステージを見せてくださって、尊敬しかないです。

WOOYOUNG:忘れられないくらい本当にカッコよかったです!

──「NOT OKAY」からまた、改めて日本活動が始まると思うのですが、これからの抱負を教えてください。

JONGHO:日本のATINYの皆さんとたくさん触れ合って、そしてたくさん出会えるようにしたいですよね。あとは、さらに大きな会場で公演ができるアーティストになりたいです。

YEOSANG:日本のATINYの皆さんと、素敵な思い出を共有したいです。これからも日本のATINYの皆さんの前でいい音楽とパフォーマンスを届けて、皆さんの気持ちに応えていくことが僕の願いです。

HONGJOONG:「NOT OKAY」でATEEZのことが気になった方は、夏に日本でファンミーティングがあるので、ぜひ来てください。「NOT OKAY」をリリースしたばかりですが、もっとたくさんの日本オリジナル曲を聴いてもらえるようになりたいし、日本でも多様なステージをして、ATINYの皆さんがATEEZを誇りに思ってもらえるようになりたいです。期待していてください!

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