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<インタビュー>結成5周年を迎えた≠MEが届ける“君の中の青春”――1stアルバム『Springtime In You』

インタビューバナー

Interview & Text:川倉由起子
Photo:筒浦奨太


 指原莉乃がプロデュースを手掛けるアイドルグループ・≠ME(ノットイコールミー、通称ノイミー)が、1stアルバム『Springtime In You』を3月20日にリリースした。2月24日に結成5周年を迎えたばかりの彼女たちが放つ今作は、「5年間のすべてが詰まっている」とメンバーが力を込める濃厚な1枚。3月3日には自身最大規模のコンサートに挑むなど、春風に乗って“今”を駆け上がる≠MEに迫った。

 左から:川中子奈月心、永田詩央里、冨田菜々風、蟹沢萌子、尾木波菜、落合希来里

「“君の中の青春”に私たちが既にいる」

――1stアルバムのリリースが決まったときの気持ちはいかがでしたか?

川中子奈月心:結成5周年の節目ということで、この5年間が詰まった素敵なアルバムになるんだろうなってすごくワクワクしました。

冨田菜々風:私も同じです。素直に楽しみだなって思いました。

尾木波菜:私は普段、気になるアーティストさんのアルバムからプレイリストに入れることが多いです。アルバムは一度にさまざまな曲に触れられることが魅力だと思っています。私たちの1stアルバムもデビューからのリード曲や表題曲がギュッと詰まったものになるので、これを機に≠MEを知ってくださる方が増えるんじゃないかなって思いました。新しいファンの方はもちろん、ずっと応援してくれている方にも5年間の集大成としてお届けできたらいいなと思いました。

蟹沢萌子:≠MEは2021年4月にデビューミニアルバムを出させていただいて、今回、また春に1stアルバムをリリースします。3年前の同じ季節を思い出して感慨深くなりました。デビューから私たちはいろいろな色の楽曲を歌わせていただき、ふり幅がすごく広がったと思うんです。それを生かして、今回どんなものが届けられるのかなって楽しみになりました。

永田詩央里:私はシングルを出すたびに、未だに新鮮なうれしさがあるんです。初のアルバムはそうやって積み重ねてきた曲が詰まったものになって、アルバムをリリースできるくらいみんなで一生懸命作ったものが集まったんだなって思いました。じわじわとうれしい気持ちが溢れました。

落合希来里:出会いの季節である春に、≠MEをまだ知らない人がこのアルバムを通して私たちと出会ってくれたらうれしいなって思いました。5年間のいろいろな曲を楽しんでいただきつつ、新曲ではまた新たな私たちが見られると思うので、とにかくいろいろな方に届けたいって思いました。アルバムを出せるのは決して当たり前のことではないので、1曲1曲に感謝の思いを込めて、私たちと一緒に“青春したい”って思ってくださる方が増えたらうれしいです。




――アルバムタイトル「Springtime In You」は“君の中の青春”という意味ですが、こちらはいかがでしたか?

冨田:制作がある程度進んだ段階でアルバムのタイトルを教えていただいたのですが、まさに≠MEらしいネーミングだなと思ってうれしくなりました。

川中子:≠MEは青春を感じられる楽曲が多くて、グループとしても青春のイメージがあるのかなって思うんです。今回は“君の中の青春”ということで、聴いてくださる方にとってそれが≠MEだといいなって思いました。

落合:そうだね。「Springtime In You」という言葉の真ん中に“me”が入っているのも、私は初めて見たときにテンションが上がってうれしかったです。あと、“me”からタイトルを読むと「me In You」で“あなたの中の私”って意味になる考え方もあるのかなと個人的には思いました。“君の中の青春”に私たちが既にいる、みたいな…。

蟹沢:本当だ。すごい!

冨田:必然的な感じがいいね。

川中子:エモーショナルだな~。

落合:指原さんがそういった思いで付けられたかはわからないのですが、私はそう解釈もできるなと思っています。



――ジャケット写真にもちょっとした仕掛けがあるんですよね?

永田:はい。「Springtime In You」のタイトルロゴは、“In”が前後の“Springtime”と“You”をつなげているようなデザインになっています。

落合:4形態共通で左下にグループ名の表記が入っているのですが、少し遠くから見ると“LOVE”のように見えることも、とてもオシャレで素敵だなって思います。ぜひ注目していただきたいです。

川中子:≠MEは今まで英語のタイトルが少なくて、CDのタイトルになるのは今回が初だなって思いました。

冨田:確かに。

川中子:だから、日本語から英語になったことで成長したなって思いました(笑)。ずっと“青春”って言ってたのが“Springtime”になって、進化したように個人的には感じてうれしかったです。


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  1. 「片想いってこういう感じなのかなって思いました」
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「片想いってこういう感じなのかなって思いました」


――リード曲は冨田さんがセンターを務める「ラストチャンス、ラストダンス」です。曲紹介や聴きどころをお願いできますか?

冨田:青春の儚さを爽やかなメロディーで表現した、切ない片想いソングです。主人公の感情がすごく素直に描かれていて、レコーディング中から心にグッと来ていました。

蟹沢:好きな人を想ういろいろな感情が繊細に詰まっています。明るい雰囲気だけど歌詞が切ないギャップは、5年間いろいろな楽曲で成長してきた今の私たちだから表現できる部分もあるのかなって思いました。

尾木:私が好きな歌詞は、Dメロの最初の<僕が君を想う時に 君は誰といる?>です。本当に切なくて、言葉の言い回しも指原さんらしいなと思いました。こういう気持ちって、思っていてもキレイな言葉にまとめることはなかなか難しいと思うので、改めて指原さんの書かれる歌詞が大好きだなって思いました。ちなみにここは萌ちゃん(蟹沢)のパートで、私は初めて聴いたときから萌ちゃんに歌ってほしいと思っていました。

蟹沢:(驚いて)えー! 初めて聞いた。

尾木:萌ちゃんの声って、切なさの中に温かさを感じるんです。最初から「ここは萌ちゃんだ」と思っていたから本当にそうなってうれしかった。



――蟹沢さん、今の尾木さんのコメントを聞いてどうですか?

蟹沢:歌声をそんなふうに言ってもらえてうれしいです。私も波菜のパートで好きなところがあるので言いますね。2サビの<最後の恋 最後の人 君じゃなきゃ>で前半が私、後半が波菜という歌割りで、《君じゃなきゃ》はメンバーが一斉に波菜のほうを見て指を差す振り付けがあるんです。そのときの波菜の笑顔が私はすごく好き。

尾木:ありがとうございます(笑)。

蟹沢:その部分の歌に関しては、私はいつも波菜につなげる気持ちで歌っています。

尾木:私もレコーディングでは萌ちゃんからバトンを受ける気持ちで、萌ちゃんの歌をしっかり聴いて歌いました。



――2月から公開中のミュージック・ビデオは、メンバーの瑞々しいパフォーマンスはもちろん、空とプールの青も目を引く仕上がりです。

冨田:今回、色味がすごくキレイだなって思って大好きです。リップシーンを撮るときは歌詞の気持ちを考えていたら自然と涙が出そうになりました。

永田:私はこのミュージック・ビデオを初めて見たときに胸がドキドキしました。学園を舞台にしたストーリーが描かれていて、何度見ても切なさで苦しくなるような場面があるんです。あと、見ていて(画面越しに)メンバーと目が合うんですけど、ドキッと胸が高鳴った次の瞬間に目が合わなくなってしまって……。

蟹沢:シーンがどんどん切り替わるからね(笑)。

永田:そうなんです(笑)。分かってはいても、それが私は苦しくて。片想いってこういう感じなのかなって思いました。1本のミュージック・ビデオでこんな気持ちになれるってすごいです。

落合:撮影エピソードで言うと、当日は風が吹いていたのですが、実はデビューミニアルバムのリード曲「秘密インシデント」のミュージック・ビデオ撮影も屋上ロケで強い風が吹いていました。それを思い出して私はどこか運命的なものを感じたし、いつも吹くこの春の風は私たちの追い風なのかなって感じました。風が強いと撮影では大変なこともありますが、みんなの髪がキレイになびいて、映像の中の桜ともマッチしていて。春の風は私たちの味方なんだって思いました。自然の演出に感謝です(笑)。



「ラストチャンス、ラストダンス」ミュージック・ビデオ


――撮影中、楽しかったことや苦労したことはありましたか?

永田:ダンスシーンのときはプールに水が張られていないのですが、夜のプールをみんなで掃除するシーンは少し水がありました。裸足だったので、とにかく寒かったです(笑)。

尾木:みんな悲鳴を上げていたよね(笑)。

冨田:「キャーキャー」言いながら撮影していました(笑)。でも、その騒いでいる時間も青春だなって思って、エモーショナルな感じでした。

永田:「滑るから気を付けてね」とスタッフさんに言われていて、みんなが「よし、頑張ろう!」という感じだったので私も気合いを入れていたら……見事に転んでしまいました(笑)。

尾木:漫画みたいな転び方だったよね!?

冨田:でも体幹がしっかりしてるのか、少しだけクルッと回って一瞬で立ち上がったのがカッコよかった。

永田:ギリギリのところで、イイ感じになりました(笑)。

尾木:ダンスを踊ってるみたいだったよ(笑)。


――この記事が公開される頃には終了していますが、3月3日には≠ME 5周年コンサート【≠ME 5th ANNIVERSARY PREMIUM CONCERT】が開催されます。意気込みはいかがでしょうか?

蟹沢:また皆さんと一緒に私たちの誕生日をお祝いできることがすごくうれしいです。今までで一番大きな会場になるのですが、どの席の方にも同じ温度で同じ愛を感じていただけるように頑張りたいです。会場に来てくださる方もいれば来られない方もいると思うのですが、この5年間で≠MEに出会ってくださった一人ひとりが私たちにとって本当に大切な存在。会場を越えて、日本中、地球中にも届くようなパワーで挑みたいです。「もっと≠MEを好きになった」「やっぱり≠MEが大好きだ」って感じていただけるようなコンサートにすることが目標です。

冨田:5年という節目の年なので、今まで成長を続けてきた私たちのすべてをしっかり皆さんにお届けできたらなって思います。私たちは「東京ドームのステージに立ちたい」という大きな夢を掲げているのですが、その場所に立つ姿が「現実的に見える」って思われるくらいのパフォーマンスをしたい。みんなでひとつになって、最高のステージを作り上げたいです。



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≠ME「Springtime In You」

Springtime In You

2024/03/20 RELEASE
KIZC-745/6 ¥ 4,400(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.偶然シンフォニー
  2. 02.秘密インシデント
  3. 03.す、好きじゃない!
  4. 04.天使は何処へ
  5. 05.アンチコンフィチュール
  6. 06.Marcato
  7. 07.チョコレートメランコリー
  8. 08.デート前夜レクイエム
  9. 09.想わせぶりっこ
  10. 10.春の恋人
  11. 11.君はこの夏、恋をする
  12. 12.まほろばアスタリスク
  13. 13.はにかみショート
  14. 14.ラストチャンス、ラストダンス

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