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<インタビュー>MAXがLE SSERAFIM 、keshi らを迎えて制作した“愛”がテーマのニューアルバム『ラヴ・イン・ステレオ』

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Interview:Mariko Okada / Photo:Yuma Totsuka

 MAXが、2月16日にニュー・アルバム『ラヴ・イン・ステレオ』をリリースした。
 様々なアーティスト達とコラボレーションしてきたMAXだが、意外にも女性ボーカルをフィーチャーしてこなかった彼が、LE SSERAFIMのユンジンをフィーチャリングした「STUPID IN LOVE」や、keshiとの「IT'S YOU」など、普遍的な“愛”というテーマで制作されたアルバムとなっている。自身のパートナーや娘への想いがたっぷり込められた本作についてや、これまでコラボレーションしてきたアーティスト、そして気になっているアーティストについてなど、本人に話を訊いた。

3歳の娘は生まれ持って“A&Rの耳”を持っているのかも(笑)

――ニュー・アルバム『ラヴ・イン・ステレオ』のリリースおめでとうございます。ここ数年、コンスタントにシングルをリリースしてきましたが、アルバムとなるとまた心境が違いますか?


MAX:そうだね、ものすごく地に足がつく感じがする。あぁ、作品集が出たんだって。といっても、すでに新しいインスピレーションを得ていて、それは決して終わらない感じだね。

――3rdアルバムになると、リリースにあたって特に緊張もなさそうですね。


MAX:全然ないね。どちらかといえば、満足感が一番大きいと思う。これまでで最も成功した作品だと感じているけれど、それは作品を表現するときに重要ではないと思っていて。そこが自分の優先事項ではなくなったから、より楽しんで作品づくりができている。これまでは、もっと、もっと、もっと成功したいという想いがあったけれど、今は自分の置かれた状況を楽しんでいるんだ。

――成功という言葉が挙がりましたが、現在はどのように捉えているのですか?


MAX:(レコード会社の)上層部の人たちにとって、成功とはおそらく数字やエンゲージメント率だと思うけれど、僕にとっては自分の道を切り開いて、自分のやり方で物事を進めながら、家族や自分がやりたいと思う仕事を優先する能力を持つこと。必ずしもやりたくないことや情熱を注げなくて済むこと、それが自分にとっての成功だと思うね。情熱を追い続けることが、最も成功したと感じさせてくれるから。

――以前はそれが難しかったと…。


MAX:誰にでも下積み時代があるし、今後も活動を続けていく上で努力や苦労は必要だと思う。一生続くことだと思うけれど、現時点では昔のような苦労が少なくなっている。最初の頃に行ったツアーでは、バンにエアベッドを広げて妻と一緒に暮らしていた。アリーナクラスになると、そのありがたみが理解できるから、どのアーティストもそういった経験をするべきだと思うね。すぐにアリーナで演奏してしまうと、そこにたどり着くまでの道のりに感謝することができない。

――確かに、きちんとステップを踏んでいくことは重要ですよね。


MAX:その通り。バンでのツアー生活は楽しかったし、あのツアーのことはよく話している。でも、バンの後ろのエアベッドで3か月間も暮らすなんて、すごく特殊なライフスタイルだよね。ある意味、懐かしく思い出すこともあるけれどね。

――アルバム・リリースを記念したアメリカでの3公演はどうでしたか?


MAX:素晴らしかったし、本当に最高だった。すべてのライブでクラウドサーフィンをしたよ。僕が一番気に入っているパートなんだけど、だんだんクラウドサーフィンする距離が長くなっていて、曲が終わってもまだ会場の後ろの方をクラウドサーフィンしてる。だから、「みんな、僕は体が小さいから気を付けて、ゆっくりステージまで運んでね」とか観客を笑わせながらコミュニケーションをとっているよ。今回は親密な会場でライブを行ったけど、すごくエキサイティングで、ファンのみんなとリリースを祝うのは本当に楽しかったね。

――ニュー・アルバムのタイトルは『ラヴ・イン・ステレオ』ですが、「愛」をテーマにしようと思ったきっかけは?


MAX:普段からラブ・ソングをたくさん書いているから、自然な流れだった。最初は敬遠していたんだ。もっとテーマを多様化すべきではないかって。けれど、いろんな愛の形やフレイバーを見つけることができたから、なぜ逃げる必要があるんだろうと思ったんだ。これが自然な成り行きなら、全体的なテーマにしてはどうかって。そうやって身を委ねて、人生におけるこの瞬間を楽しめたのは本当に素晴らしかったね。

――全体的にポジティブで明るいアルバムになるよう意識的に心がけたのですか?


MAX:人生においてそのフェーズにいることは感謝しているし、とても美しいことだと思うんだ。たとえば、スティーヴィー・ワンダーの「Isn't She Lovely」のように、誰かの人生において子供が生まれたり、 結婚したり、恋に落ちたりする瞬間を捉えたような曲には昔から希望をもらってきた。それがアーティストとして表現しているものなら、最も純粋な形で届けたいから、その点ではかなり意識的だったね。

――それにタイムレスなテーマでもありますね。


MAX:うん、だから僕がこの世からいなくなっても、これらの曲がいくつか残り続けて、みんなにそうやって受け止められることを願っているよ。

――ちなみにMAXが考える時代を超越する名曲とは?


MAX:今、名前を挙げた「Isn't She Lovely」は良い例だね。この曲は、スティーヴィー・ワンダーが娘のために書いたことや、冒頭の泣き声が彼女のものだと知らない人も多いんじゃないかな。特別な曲で、多くの人々にとって意味のある曲だと思う。そこがこういった曲の美しさで、背景に深いストーリーがあると知った上で聴いても、何も知らずに初めて聴いた人でも、それぞれ違う楽しみ方や解釈ができる。音楽の素晴らしい点だよね。自分に合ったそれぞれの楽しみ方があるんだ。

――MAX自身もこのアルバムでお嬢さんのために「EDIE CELINE」という曲を書いています。


MAX:病院で彼女を腕に抱きながら、彼女のために書いた初めての曲。本当に特別な経験だった。出産を終えたばかりで疲れ果てていた妻が、少し休息をとっているときに、娘を抱きながら病室のロッキングチェアに座っていた。ただ彼女を見つめながら、歌い始めたのが曲の始まりだったんだ。



MAX - EDIE CELINE (Official Music Video)



――彼女はあなたがアーティストだということを理解しているんでしょうか?


MAX:たぶんわかっていると思うよ。今3歳で、昨年の【ソウル・ジャズ・フェスティバル】で僕のショーを初めて見たんだ。いつもじゃないけど、たまにツアーにも一緒に連れていっている。彼女は小さなウクレレを持っていて、僕らが自宅でパーティーを主催すると各部屋を回って演奏していくんだ。まるで自分の小さなツアーをやっているみたいで可愛いね。

僕がどんな仕事をしているかわかっていると思うけれど、第一に父親であると理解してくれることが一番大切。彼女が音楽好きならそれでいいし、もしツアーに来たいならいつでも歓迎する。母は、死ぬ前に一度でいいから僕と娘が一緒に歌っている姿を見るのが夢だと言っているけどね。

――彼女は、あなたの音楽のファンでしょうか?


MAX:えっと、時々だけどかなり手厳しい意見をもらうよ(笑)。

――そうなんですね(笑)。通常、自分が自分自身を最も厳しく評価する人物と言いますが。


MAX:まるで彼女のお母さんのよう(笑)!自分もかなり厳しい批評家だけどね。他のアーティストのためにたくさんの曲を書いて、「この曲はこれほど好きじゃない」って言うのとはまた違う。おかしなことに、娘は「EDIE CELINE」でさえ、あまり好きじゃないみたい。でも何かの曲のためにTikTokなどのコンテンツを作っている時に、曲を聴いて笑顔を浮かべていることはあるね。「STUPID IN LOVE」は気に入っているみたいで、曲が流れると、「何してるの?」って感じで近くにやってくる。生まれながらA&Rの耳を持っているのかもしれない。もしかしたら「EDIE CELINE」は、自分に近すぎるのかも。彼女が話せるようになったら感想をぜひ聴いてみたいな。

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LE SSERAFIMユンジンや、keshiとのコラボレーション

――「STUPID IN LOVE」は、LE SSERAFIMのユンジンをフィーチャーした楽曲です。先ほどJO1によるカバーもTikTokに投稿していましたね!


MAX:そうなんだ。このあとまさに彼らに会って、一緒にダンス動画を撮影するのが楽しみだよ。



奇跡のコラボの裏側👀#MAX と #JO1 メンバー #河野純喜 さん、#與那城奨 さん、#大平祥生 さん、#川尻蓮 さんとの「STUPID IN LOVE」コラボダンスの当日の模様👀 #bts


――初対面のアーティストと仕事をする際、いまだに緊張しますか?


MAX:全然しないよ。だからこそ、アーティストとのコラボレーションがとても好きなんだと思う。出身地やそういったことは関係なく、人間的な要素を見つけようとしているんだ。そうやって人々と接点を見つけようとするのが楽しいんだ。

――アイスブレイカー的なことはするんですか?


MAX:アーティストそれぞれ違うけれど、今思い浮かぶことで一貫しているのは、僕が背の低い“ショート・キング”だということ(笑)。例えば、先日韓国でTOMORROW X TOGETHERに会ったんだけど、みんなすごく背が高くて、背丈が僕の倍ぐらいある。だから“ショート・キング”と背の高い“トール・キング”たちって感じで場を和ますんだ。これまで不安に思っていたことを口にすることは、時に張り詰めた空気を解くためのすごく有効な方法になる。逆に相手も背が低ければ、そこで共通点が生まれるしね。

――「STUPID IN LOVE」に話を戻すと、これまで女性アーティストとのデュエット曲はあまりリリースしていない印象です。今回ユンジンとのコラボレーションはどのような経緯で実現したのですか?


MAX:そこに気づいてくれてありがとう。実は、これまで男性アーティストとばかりラブ・ソングを歌ってきた。ユンジンとのコラボは自然な成り行きで実現したよ。ずっと女性アーティストときちんとしたデュエットをしたいと思っていたんだ。これが初の正式な女性アーティストとのデュエットって感じがするし、彼女の声が曲にこれ以上ないほど完璧にマッチしてくれたことにとても感謝しているんだ。



MAX - STUPID IN LOVE (Feat. HUH YUNJIN of LE SSERAFIM) [OFFICIAL MUSIC VIDEO]


――彼女のボーカルが入ってくる部分から本当に素晴らしいですよね。


MAX:うん、フィーチャーやコラボレーションは、僕にとっては欠けているパズルのピースのようなもの。彼女の参加が決まった3年近く前からこの曲のアイディアがあって、アルバムのために友人のソングライターと一緒に書いた最初の曲の1つだった。この曲の欠けていたピースが、コラボレーションだったとがわかるのはとてもクールだったよ、こういう曲になるべきだったんだって感じで。

――LE SSERAFIMのチームとは過去に一緒に仕事をしたことがあったそうですね。


MAX:それがきっかけでつながったんだ。BTSのチームと一緒に曲を書くことが多くなって、時に彼らのプロデューサーの1人であるPdoggとスタジオ入りして、一緒に曲を書いてる。彼が、知り合いのLE SSERAFIMのチームと一緒に仕事することに興味があるか僕に聞いてくれた。喜んで引き受けて、彼女たちの「Perfect Night」のために書くことになった。僕が書いた部分は結局使われなかったけれど、こういうことは日常茶飯事だから。これは世の中のソングライターも知るべき事実だと思うね。実際に使われるのは100曲書いたとしら、そのうちの1曲なんだ。でもこれがきっかけでLE SSERAFIMのチームとつながることができた。その後、彼女が一緒に書きたい、一緒に仕事をしたいという手紙を送ってくれた。とても感動的で、嬉しかったね。いつかLE SSERAFIMのために曲を共作したり、何かできたらいいなと思ってる。「Easy」はすごくいいし、「Unforgiven」はものすごくキャッチーだよね。彼女たちの新しい音楽はどれも本当に素晴らしいよ。

――「IT’S YOU」ではkeshiとタッグを組んでいますね。ボーカルが特徴的な2人ですが見事にマッチしていて、どのようにアレンジし録音していったのか教えてもらえますか?


MAX:僕のお気に入りの曲の一つ。さっき娘の話が上がったけれど、彼女が最初に恋したロックスターはkeshiなんだ。彼のタトゥーに触ったり、彼のことが大好きな様子だった。娘はセンスいいよね(笑)。ボーカルに関しては、彼と2人きりでガレージで録音した。僕が大半の音楽を作っているのが、このガレージで特別な場所なんだ。

――ミュージック・ビデオも撮影していた空間ですね。


MAX:そう、ボーカルのアレンジに関して話すと、2人ともU87のマイクを持って、フィルターなしという感じだったね。それによって親密さが増していると思う。リスナーの耳のすぐそばで、ささやいているような感じにしたかったから、それを捉えることがすごく大事だった。MVでも確認できるけど、ボーカル・ブースにいたわけではなく、防音もされてなかった、ただ部屋でマイクを近づけて歌ったんだ。



MAX – IT’S YOU (feat. keshi) [Official Music Video]


――ミュージック・ビデオも撮影していた空間ですね。


MAX:シンプルだけど魅力的で、そこが多くの人々にカバーされている理由なのかもしれないですね。

――ミュージック・ビデオも撮影していた空間ですね。


MAX:すごくクールで特別なことだよね。自分とあと1人か2人で、このように作った曲がリリースされてみんなのものになり、みんなが自分らしく解釈してくれるのはいつでも喜ばしい。まるで小さな子供になった気分。夢のようで、とてもエキサイティングだから、カバーしてもらえるのは本当にありがたいよ。

――海外のアーティストと仕事をする機会が多いと、コラボ相手と同じ部屋でレコーディングするのは稀ですよね。


MAX:その通り、すごく稀なケースだね。完成した曲を相手に送って、バースを書いてもらって、進めていくことがほとんどだから。しかもkeshiには、あの日初めて会ったんだ。たまたま彼が、ケンジっていうビデオグラファーを連れて来ていて、「ドキュメンタリーを撮影しているから、一日撮影していい?」って聞かれた。そして僕らが偶然あの曲を作って、クリエイティブ面において恋に落ちていくところを捉えてくれたのは、本当に素晴らしいことだった。


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愛にあふれたニューアルバム

――ニュー・アルバムは、奥様さまに向けたスウィートな歌詞であふれていますが、特に気に入っているものはありますか?


MAX:やはり、「IT’S YOU」だね。彼女のお気に入りの1つでもあると思うよ。どれも思い入れがあるけれど、あの曲の歌詞ではリアリティ番組を見たり、一日中ベッドで過ごしてテイクアウトを注文したり、僕らがどのように愛を育んでいるかが描かれている。壮大でロマンチックとは言えないかもしれないけれど、そういう瞬間に彼女と最も繋がりを感じるんだ。

――そういったとてもパーソナルな曲でさえ、世に出た後に新しい命を吹き込まれるような気がしますか?


MAX:もちろんだよ。曲を聴いた80%ぐらいの人が、僕個人のことを知らないと思っているから。そういう状況であっても曲に入り込んでくれることは美しいし、自分のストーリーの一部にしていくのは素晴らしいことだ。結婚式でのファースト・ダンスに使ってくれたり、思い出の曲になったり。そういった特別な瞬間に立ち会えることはアーティストとしての賜物の一つだから。

――ダックワースをフィーチャーした「SAY LESS」からはディスコの影響が伺えますが、このアルバムで試してみようとしていたサウンドやヴァイブスはありましたか?


MAX:そうだね、ソウルやディスコとか、すごく削ぎ落とされたラヴ・ソング。あとは、実験的なポップをより取り入れてみた。例えば、「STRINGS」は、ジャージー・クラブっぽいラブ・ソングだし、そういうのがすごく楽しかったね。実は、この曲を作った日は別のプロデューサーと一緒に仕事をすることになっていた。でもたまたまdwillyが空いていたから、彼に連絡をとったんだ。彼は「STRINGS」みたいな曲を作ると思っていた人じゃなかったけど、彼が持っていたビートを使って、ストリングス・カルテットによるラブ・ソングみたいな方向で進めた。時に、最もクールなことは偶然に起きるんだよね。こういった偶然のアクシデントが、時に一番面白い部分なんだ。

――他にも面白い偶然のアクシデントはありましたか?


MAX:「WOAH」もそうだったね。あと、僕はサックスが大好きだから「STUPID IN LOVE」は最高だった。現代のポップ・ミュージックにはサックスが足りないような気がしてたんだ。イギー・アゼリアの「Fancy」みたいな感じで、サックスのサンプルを使うのが一時期流行ったけど、僕には生のサックス・ソロを復活させたいっていう夢があるんだ。僕のバンドにはすごいサックス奏者がいるから、毎晩彼の熱演を観られるのは最高だね。

――ここ最近はカントリーが流行っていますが、今後挑戦してみたいジャンルはありますか?


MAX:そうだね、ドリー・パートンは憧れの人だから、彼女と一緒に曲ができたら素晴らしいね。彼女はピットブルと曲をリリースしたばかりで、最近は様々なアーティストとコラボしているみたいだし。

面白かったのは、SUGAのAgust Dのプロジェクトのために「Burn It」という曲を共作したけれど、ややロックでエネルギッシュなナンバーだった。緊迫感があってアグレッシブな雰囲気もあって、普段こういうサウンドはフィーチャリング・アーティストとしてしか探求していないけれど、今後フルプロジェクトとして展開していったら面白い音楽スタイルじゃないかと思っているよ。たくさんの人がこの曲を気に入ってくれていて、一緒にライブでも披露している。ステージ上では炎に囲まれていたんだけど、その時すごくクールだったから、もっとこういう音楽をやりたいなと思った。観客もとっても盛り上がったし、エネルギーがすさまじかった。ちょっと暑かったけど最高だったね。

――ニュー・アルバムの制作を通して、自分自身について何か新しいことを学びましたか?


MAX:僕は長い間、人生における特定の人たちの承認を求めていたんだと思う。正直に話すと、主に父からの承認なんだけどね。誰しも両親との関係性や承認に悩むと思うんだけど、年齢を重ねるにつれてそういう人たちをもっと人間らしく見られるようになった。これまでは自分のキャリアが、父との絆における重要ポイントになっていたけれど、それが今はより人間的な要素にシフトしてきた。長年、僕は自分が十分じゃないと感じていた。アリーナでヘッドライナー公演ができないのであれば、家族にとって自分が物足りないのではとか。でも今は十分だと感じている。このアルバムの制作を通して、自分が今置かれている場所に満足し、理想にたどり着いていないからといって不十分だと感じなくなったことは美しいことだと思う。

――ソングライターとして、長年にわたって数え切れないほどのアーティストと仕事をしてきましたが、MAXにとって一緒に仕事がしてみたいと思う要素は?


MAX:自然と惹かれる部分があるんだよね。たとえば、ワーナーに所属しているAyumu Imazuの「Obsessed」という曲があるけれど、聞いてすぐに「この曲のリミックスをやらない?」と連絡をとった。ベタだけど、この曲に“Obsessed(虜)”だよ。どうしたらこんな曲が完成したんだろうって。そこからFaceTimeをしたけれど、彼本人の雰囲気もすごく気に入ったんだ。

コラボレーションがとても好きだということに本当に感謝している。多くのアーティストは、僕ほどコラボしていないことを忘れがちだけど。コラボというと、以前は相手に頼っているような感じがしていたけれど、今は純粋にとても楽しんでいる。自分が楽しんでいて、情熱を感じられるようなコラボ相手であれば続けない理由はないよね。



Ayumu Imazu - Obsessed [Music Video]


――MAXのほうから声をかけることの方が多いですか?


MAX:半々だね。僕は昔からすぐに行動に移すタイプだから。最近は、ユンジンとのコラボだったり、素晴らしいことが立て続けに起こっていて、それは運命だったのかなって思っているよ。実現させようとしていたわけではないけれど、いつも親切にしてくれているBTSチーム経由で形になっていたのはクレイジーだなって。すごく美しいことで、自分のことを認めてくれている人がいるというのは喜ばしいこと。でも常にそれに頼るわけにはいかないから、時には自分からアプローチして、プッシュしなければならないこともあるんだ。

――ちなみに、これまでたくさん曲を書いてきたと思いますが、ボツになった曲はどうしているのでしょうか?


MAX:何百曲もあるよ(笑)。もちろん、他のアーティストにふさわしい場合もある。スマホに保存したまま忘れられているのもある。あとは、アーティストから曲を探していると連絡があった時に掘り出してみたり。例えば、「Cheetah」と「Greedy」という曲は、Jackson Wangにピッタリだった。ソングライターとして、誰かが自分の赤ちゃんである曲から素晴らしい世界を新たに作ってくれるのは、とても楽しいことなんだ。だから収まる場所を探している曲が何百もあって、もしかしたら別のプロジェクトで復活するかもしれない。大体いい曲は後から見つかるんだよね。それによってこれは単なる流行にのった曲ではないというのもわかるし。3年後にフレッシュに聞こえないのであれば、それはリリースされるべきではない曲だ。作ったものすべてがいいとは限らない。だから、あまり良くないものを省く必要があるんだ。

――どんな風に判断するのですか?


MAX:完璧に主観的だね。でも、「これはあまり良くないな」と思っていた曲を別のアーティストに提供したら、「いや、実はこれ良かったんじゃないか、自分を信じるべきだった」って気づくこともある。そうなると、自分のテイストが間違っているんじゃないかって、混乱することもあるけれどね。そうやって常に驚かされている。とはいえ、すべて聞き手に委ねられると思うけど。

――では、キャリアを積み上げていく上で、次の目標は?


MAX:現時点で目標は特にないんだ。これが本音で、自分が愛することを続けていくだけ。僕にとって唯一自然に思えるのは、素晴らしいアーティストを発見し、早い段階で信じることだね。だからアーティスト育成や、他のアーティストが道を見つけるために僕ができることをすることかな。それ以外であれば、今の活動を続けたいと思っているよ。

――なるほど、アーティストを発見する際にどのプラットフォームをよく使いますか?


MAX:TikTok、Instagram、友人のライブのオープニング・アクト、なんでもだね。様々な方法があるし、どれも素晴らしい。TikTokを嫌煙する人もいるけれど、いい音楽を発見できるのであれば関係ないよね。

――最後に、近々MAXのライブを日本で見られることを期待していいでしょうか?


MAX:もちろん。今まさに計画しているところで、 今年の後半にまた戻ってきて、ライブができることを心から願ってるよ。日本でフルショーをやってからしばらく経つしね。 日本のファンはとても親切で素晴らしくて、最後に日本でプレイした時も最高だった。ファンのみんなには本当に感謝している。アリガトウゴザイマス!

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