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<インタビュー>WHITE SCORPION、世界を見据える11人が「眼差しSniper」でメジャーデビュー

インタビューバナー

Interview & Text:渡辺彰浩

 WHITE SCORPIONが、12月7日に配信シングル「眼差しSniper」でキングレコードよりメジャーデビューを果たす。

 WHITE SCORPIONは、秋元康が総合プロデュースを務める「IDOL3.0 PROJECT」から誕生した新アイドルグループ。約半年のオーディション期間を経て、最終合格者として選ばれたメンバー11人は、12月2日、3日に池袋サンシャインシティ噴水広場にて開催された初のフリーイベントにて、「眼差しSniper」を初パフォーマンスした。

 センターを飾るのは、グループ最年少のHANNA。振付はTAKAHIRO、ミュージック・ビデオの監督は池田一真という櫻坂46の作品を数多く手がけていることで知られている盤石の布陣だ。

 今回はHANNAのほか、ACE、ALLY、COCO、NATSU、NICOの6人に各メンバーの魅力、「眼差しSniper」のパフォーマンスのポイントを聞いた。「純真さ、誠実さ(WHITE)」と「強さ(SCORPION)」を兼ね備えるWHITE SCORPIONが見据えるのは世界だ。

デビューへの想い

――「眼差しSniper」の配信リリースに向けて、SNSでは日々カウントダウンが進んでいますけど、デビューする実感というのは徐々に湧いてきていますか?

NATSU:怒涛の日々を過ごしているので、時間が進むのが早く感じます。


――WHITE SCORPIONというグループ名はインパクトが強いですが、みなさんは聞いてどのように感じましたか?

ALLY:WHITE SCORPIONは、バーチャルな場にも、世界にも発信をしたいというグループの目標があるので、英語表記というのはそれに合ってるグループ名だと思います。


――WHITE SCORPIONの略称は決まっているんですか?

NICO:正式な略称はまだないです。

NATSU:英語の綴りを略した「WHSP」っていう表記はあります。

HANNA:略称はこれからファンの方に決めてもらいたいなって思います。


――みなさんは約半年のオーディションを経て、最終合格者として選ばれたわけですが、この期間でみなさんが得たもの、強くなった部分はありますか?

NICO:私は忍耐力がつきました。合宿だったり、その後の数々の審査を経て選ばれた奇跡のような11人だと私は思っています。たくさんの絆も生まれて、この期間は私にとってかけがえのない時間でした。

ALLY:私は発信力がついたと思っています。パフォーマンスで自分をどう見せられるかは、オーディション期間中に意識しないといけない部分でしたし、最終オーディションはNIDT(暗号資産「Nippon Idol Token」)を持ってる方による投票形式で、自分をまず見てもらえないと投票していただけないので、素の自分をSNSで出したり、ゴールデンタイムの20時とか21時に配信をするよう意識していました。

HANNA:心が強くなったと思います。オーディションを受けた時は自分に自信がなかったんですけど、合宿の時にみんなが頑張ろうと言ってくれたりして。審査を通過するごとに、「自分できるじゃん」「自分は頑張ればいけるんだ」って、だんだんと自信を持てるようになったんです。そういった心の強さは得られたんじゃないかなって思います。この半年は自分がこれだけ頑張ったと思える自信を持てた期間でした。





Behind the Scenes of WHITE SCORPION #1


――YouTubeに公開されているドキュメンタリーを観ていると、選ばれなかったファイナリストの方々から、みなさんが想いを託されているような気もしています。

NICO:もちろん18人の想いも背負ってというのはありますけど、私たちは約1万人の応募の中から選ばれた11人ですし、そのほかにもスタッフさんだったり関わってくださった方がたくさんいることを今ものすごく、想いとして感じています。その期待以上にもっと自分たちが発信していかなきゃいけないと思いますし、この11人だからこそできる強さを見せつけていきたいと思っています。


――ドキュメンタリーでは最終合格者発表で、ALLYさんがグループBのメンバーの方々から黄色い歓声を受けて祝福されてる姿が印象的でした。

ALLY:合宿審査でのグループBのキャプテンだったのもあると思います。自分は最年長で歌もダンスも未経験というので、どういう立ち位置にいればいいのか悩んだりもしました。でも、みんながサポートしてくれたおかげでここまで進んで来られたと思っていますし、みんなの分ももっと頑張らなきゃって、それは審査が進むごとに思っていましたね。



ALLY

――WHITE SCORPIONとしても、ALLYさんがグループのキャプテン的立ち位置にいるように見受けられなくもないですが、みなさんから見てALLYさんはどんな存在ですか?

ACE:ALLYちゃんには相談しやすいっていうのはあります。でもキャプテンと定まっているわけではなく、メンバーの中でもALLYちゃんが話しやすいという感じです。

NICO:みんなの頼れるお姉ちゃんっていう存在です。

HANNA:私は関西出身で一緒なので、時々ホテルの部屋が同じになるんです。私がボケたりしたらすぐにツッコんでくれたりしてありがたいです。

NICO:ホテルに入った瞬間から関西弁ばっかり(笑)。

ALLY:グループでいる時は敬語っていうのもあって割と控えてるんですけど、ホテルにいるときはバリバリ関西弁で喋ってます(笑)。

NICO:久しぶりに会った土曜日の朝とか、めっちゃ関西弁でびっくりします。


――確かに関西弁のイメージはなかったので、言われてみれば意外かもしれません。COCOさんは、合宿に向かうバスの座席が隣同士だったんですよね。

COCO:そうなんです! 運命だって思ってます。本当のお姉ちゃんみたいです。1つ聞いたら10個ぐらいの答えで返してくれるし、年が離れていても一緒にいやすい空間を作ってくれて、あんまり気を遣わないで話せます。


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他のメンバーから見たCOCO/NICO/ACE/NATSU


COCO

――COCOさんは、宝塚音楽学校を目指していたというエピソードの印象が強いですが、そもそもこのアイドルオーディションを受けたのにはどういった経緯があったんですか?

COCO:宝塚に2度落ちてしまって、もう諦めようと思っていた時に、このオーディションを見つけたんです。「違う道を目指してもいいんじゃない?」って言ってくれた友達と一緒に受けて。だから、その友達の分も背負ってここにいます。

ALLY:COCOはステージに立ったら雰囲気がガラッと切り替わる、本番に強いタイプだと思っています。オーディションで立った池袋サンシャインシティでのステージも完璧な自己紹介で、歌も上手くて堂々としていて。そういったところは年下とかは関係なく、尊敬していますね。

ACE:COCOとはグループBで一緒だったんですけど、私が発表の時に「緊張する!」ってなっていても、「大丈夫だよ!緊張しない!」って励ましてくれて、その心の強さはすごいなと思っていました。

HANNA:レッスンの休憩中に、私がお茶を飲んでいると後ろからツンってちょっかいをかけてくるんです。でも、とぼけるんですよ。そこが可愛いなって思います。



NICO

――NICOさんのイメージとしては、一見すると明るいムードメーカー的な存在だと思うんですけど、自分の考えや言葉を持っていたり、芯がある印象です。

NICO:言葉を大切にしているところはあります。自分が発した言葉がこれから世に出ると思ったら、怖くなる部分もあるんですけど、伝えることに意味があると思うので、私は考える方ではありますね。自分のキャラクターというのもある程度分かってはいるので、それをみんなの前で出しすぎると、もしかしたら場の雰囲気が暗くなっちゃうかなと思う時もあって、みんなの前にいる時は明るくいたいという自分の意思はあります。

ACE:NICOちゃんの言葉には力があると思っていますし、グループのメンバー一人ひとりを理解してくれていて、その上でみんなをまとめてくれるので、ついていきたくなります。

COCO:ミュージック・ビデオ撮影でみんなの顔に疲れが見え始めてきた時に、NICOちゃんが「頑張ろうね!」ってみんなのテンションを上げてくれたんです。みんなに笑顔が戻ってやる気が入ったし、頼りになるなと思いました。

NATSU:人の気持ちを考えたり、物事を俯瞰しながらグループを支えてくれているのを感じます。スタッフさんに気さくに話しかけたり、距離を縮めてくれているのはNICOだったりするなと感じる時があります。



ACE

――ACEさんは見た目はクールな印象ですけど、ドキュメンタリーを観ているとあざといところも見受けられます。

ACE:自分らしさとは何か、審査期間もずっとそこを探していました。私の理想のアイドル像が、あざとい、可愛らしい感じなので頑張っていたんですけど、オーディションに合格してからはハッピーな感じで、メンバーにもそっちの方が好きだよって言ってもらえるので、今は時々あざといくらいに、大人になりました(笑)。

COCO:合宿の時に2人部屋だったんですけど、みんな23時半ぐらいまで練習をしていて、そこから1時近くに寝るのに、ACEは一人で5時に起きてメイクをし始めるんです。ちゃんと全部身支度をして部屋を出るから、毎日自分磨きができるのはすごいなと思います。

NICO:美意識が高いんです。ACEと深く関わって心が繊細なんだろうなって思ったので、一番身近で見ていたい、私の隣にずっといてほしい子です。嬉しい言葉をかけてくれる、グループに一人はいるべき存在の子だと思います。

NATSU:人間味があって、喜怒哀楽を表してくれたり、自分の気持ちを伝えてくれるところが好きだなって思います。



NATSU

――NATSUさんは多面的で底知れない魅力を持っている印象です。一日一冊本を読んでいるというのに驚きました。

NATSU:でも一日一冊で読みきれない時は、とりあえず一行は読むみたいな生活はしています。

ACE:深い人間ですよね。いろんなことを考えてる。知識も多いし、人生何周目なのかなとたまに思います。繊細で不器用なんだろうなって一緒にいて思う部分もあったり。でも、みんなのことをちゃんと見てるし、自分のことを一番理解してるんじゃないかなと思います。毎日ノートに自分の反省ポイントを書いたりしていて、それを見てすごいなって思いました。意識が高い。

ALLY:大人っぽい雰囲気の顔立ちで、ほかの人にはないミステリアスなオーラは個性として出していけるんじゃないかなと思います。

HANNA:ミステリアスな部分もあるんですけど、たまに見せるはっちゃけた感じが可愛くて、そこのギャップがいいなって思います。


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「メンバー個々の表現を毎回新鮮な気持ちで観ることができるんじゃないか」


HANNA

――HANNAさんは最年少メンバーとして、このインタビュー中もみなさんから見守られていますけど、その雰囲気は感じますか?

HANNA:めっちゃ感じます。

NICO:めっちゃか(笑)。

HANNA:HANNA護衛隊があるぐらい見守ってくれています。

NICO:メンバーは私とNAVIなんですけど、2人でHANNAを囲んでる、守るぞってグループです。ホテルでは魔法が解けて「HANNA〜!」みたいになりますけど、お仕事では基本的にHANNAのことを最年少としては見てないです。ステージに立った時はHANNAが引っ張ってくれている雰囲気があって、HANNAが頑張ってるから私ももっと頑張ろうって、みんなの気が引き締まる感覚があります。頼れるメンバーです。

ACE:HANNAは要領がいいなと思っています。先生から言われたことをすぐに行動に移せるのがすごいなといつも見ているし、HANNAから「年齢に甘えない」という言葉をよく聞くんですけど、この歳でそこまで考えていて、それを言葉にできるのはしっかりしてるな、精神年齢が高いなって思います。

NATSU:HANNAは努力家です。鏡に映る自分と向き合っている時間が多いなって見ていますし、WHITE SCORPIONのセンターとしてカッコいい姿を体現していて、自分も頑張らなきゃって思います。


――NATSUさんからもありましたけど、今回「眼差しSniper」でセンターを務めることについてのプレッシャーは感じていますか?

HANNA:初めてのセンターとしてグループの印象が決まってしまうので、そのポジションに相応しい人になれるように、どうすればいいかを考えています。


――ポジション的には、ALLYさんとACEさんがセンターの両脇を担っていますけど、HANNAさんを支えていくという気持ちもありますか?

ALLY:HANNAがしっかりしてるとはいえ、プレッシャーはあると思うので、悩んだ時は私たちに相談してほしいです。でも、みんなが納得するセンターだと思うので、「自信持ってやっていいよ」っていうのは言っていました。

ACE:HANNAはダンスの振付がみんなと違っていたりして大変だなと思いつつ、「大丈夫? 疲れてない?」とか、常に気をかけるようにはしていました。





「眼差しSniper」ミュージック・ビデオ


――振付はTAKAHIRO先生が担当していて、みっちり練習をされたとお聞きしました。

NICO:時間をかけて教えていただきました。HANNAの表情の管理だったりも先生が細かく指導してくださいました。

NATSU:ミュージック・ビデオを撮る前日に振りが変わった部分があったんです。この「眼差しSniper」を最高のものにするために最後の最後まで考えてくださったんだと思いましたし、WHITE SCORPIONへの愛を感じました。


――ミュージック・ビデオを拝見しましたが、曲後半のEDM調になるところからはヒップホップダンスが取り入れられていたりもしていて、常に新鮮な、観るものを惹きつける構成になっていると感じました。TAKAHIRO先生からは具体的にどのようなディレクションがありましたか?

NICO:TAKAHIRO先生は誰もが真似しやすい振付を考案してくださったんですけど、まずは私たちが上手く踊れていないと観ているみなさんにも伝わりにくいので、角度を揃えたりという練習は何度も先生が一緒になって指導してくださいました。


――サビ前にあるHANNAさんの銃を撃つ振付での表情が素晴らしかったです。

HANNA:サビ前で印象付けるために、いつもとは違う私を見せられるよう頑張っていました。


――ほかにここを観てほしいというミュージック・ビデオのポイントはありますか?

ACE:ミュージック・ビデオの後半にかけて、メンバーの必死な表情にグループ全体の高揚感が出てると思うので、そういったところにも注目して観てほしいです。


――ACEさんの時折見せる笑顔もポイントですよね。

ACE:そうですね。いっぱい笑っていたので、メンバーにはイジられていたんですけど(笑)。曲の後半はリラックスした感じの表情の方が合うのかなと自分で解釈したので、ちょっと笑みを入れてみました。


――オーディション期間を含めると、皆さんはこの「眼差しSniper」を何十回、何百回と歌ってきたと思いますが、改めてこの楽曲の魅力はどういったところにあると感じますか?

ALLY:初めて聴いた時はクールな雰囲気だったり、洗練された世界観が印象的ですけど、歌ったり踊ったりする毎に感情を乗せやすい曲だなと思っています。自分なりの表現を入れやすい曲なので、メンバー個々の表現を毎回新鮮な気持ちで観ることができるんじゃないかと思います。


――オーディション時点からみなさんは「世界を目指す」ということを掲げていますが、 今後みなさんが思い描いてる目標や場所はありますか?

NICO:私の掲げている目標は世界のトップの音楽ライブであるアメリカの【コーチェラ・フェスティバル】に、何年経ってでもいいんでこの11人で立つことです。

HANNA:アメリカにみんなで行って、日本にはこんなにすごいアイドルがいるんだというのを知ってほしいです。

ACE:世界ツアーで各地を回れるくらいに、世界中の人にこの11人を知ってほしいなと思います。アメリカに私たちの大きな看板広告を出すのが夢です。

ALLY:世界的な人気になって、Billboardチャートで1位を取ることが目標です。


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