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2020/09/19

グローバル・チャートが発足、選挙権における人種差別を訴える曲、ビッグ・ショーン首位ALデビュー:今週の洋楽まとめニュース

 今週の洋楽まとめニュースは、米ビルボードに関する話題から。米ビルボードが、MRCデータと協力し世界200以上の地域のダウンロードとストリーミング・データを集計した、新たなグローバル・チャートをローンチさせた。世界各地でヒットしている楽曲を正確に捉える指標となる。米ビルボードのグローバル・チャートは、“Global 200”と“Global Excl. U.S.”の2種類で、後者が米国のデータを除外(exclude)したチャートとなっている。両チャート共に、各地域の主要デジタル・プラットフォームにおける定額課金型(サブスクリプション)と広告支援型の公式ストリーミング、そしてデジタル・ダウンロードにそれぞれ比重をつけて算出し、ランク付けしたものとなる。米ビルボードとMRCデータは、グローバル・チャートの発足に向けて、関連業界とデータ企業を交え2年以上話し合いを重ねてきた。このプロジェクトの目標の一つは、複数の地域の音楽をリスナーに知ってもらうことだ。いずれは、より多くの国際音楽市場で活躍するアーティストたちに露出と評価をもたらすことが期待されている。

米ビルボード、世界200以上の地域のストリーミングとダウンロードに基づいたグローバル・チャート発足

 そして、第1回目(9月19日付)の“Global 200”首位は、カーディ・Bの「WAP feat. ミーガン・ジー・スタリオン」、“Global Excl. U.S.”は、マルーマの「Hawái」がそれぞれ獲得している。新たに発足したグローバル・チャートにおいて、ランクインしたアーティストを地域別の割合で見ると、米国を含む“Global 200”ではもちろんのこと、含まない“Global Excl. U.S.”でも米国のアーティストが最多となっており、前者では全体の60%、後者でも38%を占めている。また、現在“Hot 100”にJ-POPアーティストは入っていないが、“Global Excl. U.S.”には9アーティストによる12曲がチャート入りしている(例:ジャパン・チャートの当週首位、YOASOBIの「夜に駆ける」は37位、米津玄師「感電」は46位など)。“Hot 100”と“Global 200”と“Global Excl. U.S.”の3つのチャートで米国に次いで多いのが英国(U.K.)で、“Global Excl. U.S.”では14%、“Global 200”では10%となっている。“Hot 100”の3位はカナダ(5%)だが、“Global Excl. U.S.”ではプエルトリコ(7%)、日本(6%)、コロンビア(5%)、韓国(4.5%)の順でカナダ(4%)より多い結果となっている。

米ビルボードの新グローバル・チャートにおける地域ごとの割合を分析 J-POPは何曲チャート・イン?

 【グラミー賞】ノミネート歴を誇るシンガーソングライターのジャネール・モネイが待望の新曲「ターンテーブルス」を発表した。「ターンテーブルス」は、【グラミー賞】にノミネートされた3枚目のソロ・アルバム『ダーティー・コンピューター』以来初の新曲となり、ジャネール・モネイ本人、そしてNathaniel Irvin III、George Aが作曲作詞を務めている。この曲は、【アカデミー賞】ノミネート及び【エミー賞】を受賞したリズ・ガーバスと、【アカデミー賞】と【エミー賞】にノミネートされた、リサ・コルテスが監督を務め、ガーバス、コルテスと【アカデミー賞】にノミネートされたダン・コーガン、ステイシー・エイブラムスにより制作された、2020年アメリカの大統領選挙において、有権者抑圧の問題を考察したAmazon Studiosのドキュメンタリー『All In: The Fight For Democracy(民主主義のための戦い)』の為に制作された曲となる。

ジャネール・モネイ、選挙権における人種差別を訴える曲「ターンテーブルス」を発表

 さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、カーディ・Bの「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」が首位に返り咲いた。1位に初登場した8月22日付チャートと翌29日、そして今週で通算3週目の首位を獲得した「WAP」。週間4,820万再生を記録して、ストリーミング・ソング・チャートでは4週目、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとラップ・ソング・チャートでは、それぞれ初登場から5週連続の首位をキープしている。そして、ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」が5位をキープした。「ブラインディング・ライツ」は、これでTOP5のランクイン数を27週目に更新し、ザ・チェインスモーカーズの「クローサーfeat.ホールジー」(2016年)とエド・シーランの「シェイプ・オブ・ユー」(2017年)に並ぶ、歴代最長記録に到達。また、エアプレイ・チャートで23週目、R&Bソング・チャートでは26週目にそれぞれ歴代最長の首位獲得週を更新している。

【米ビルボード・ソング・チャート】カーディ・B&ミーガン・ジー・スタリオン首位返り咲き、ザ・ウィークエンド記録更新中

 そしてアルバム・チャートでは、ビッグ・ショーンの新作『デトロイト2』が1位に初登場した。本作『デトロイト2』は、2017年リリースの前作『アイ・ディサイディド』から約3年半ぶり、通算5枚目のスタジオ・アルバム。同チャートでの首位獲得は、その『アイ・ディサイディド』と3rdアルバム『ダーク・スカイ・パラダイス』(2015年)に続く3作目で、デビュー・アルバム『ファイナリー・フェイマス』(2011年)から5作全てのアルバムがTOP10入りしている。『デトロイト2』の初動ユニットは103,000で、そのうち71,000がアルバム・ストリーミング(SEA)、30,000がアルバム・セールス、残りの2,000ユニットは楽曲単体(TEA)によるものだった。週間視聴回数は9,355万回と今週最大の再生回数を打ち出している。また、先週、今年最長の6週目となる首位をキープしたテイラー・スウィフトの『フォークロア』は5位まで転落している。

【米ビルボード・アルバム・チャート】ビッグ・ショーン首位デビュー、6ix9ineは4位に初登場

 

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