【米ビルボード・ソング・チャート】BTS「Dynamite」が初登場1位、自身初のNo.1獲得

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2020/09/01

　BTSの「Dynamite」がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

　8月21日にリリースされた「Dynamite」は、初週3,390万再生を記録してストリーミング・ソング・チャートで3位に、300,000ダウンロードを売り上げ、デジタル・ソング・セールス・チャートでは1位にそれぞれ初登場した。ラジオも好調で、メインストリームTOP40をはじめとした主要チャートでも上位にデビューし、累計1,160万回のエアプレイを記録している。

　セールス・チャートでの首位獲得は4曲目で、グループ最大の週間セールスを記録。また、すべてのアーティストを含む2020年度の週間セールスとしても、最高記録を更新した。

　初登場週に30万ダウンロードを突破したのは、2017年9月16日付チャートでテイラー・スウィフトの「ルック・ホワット・ユー・メイド・ミー・ドゥ」が353,000ダウンロードを記録して以来、約3年ぶり。グループとしては、2015年8月22日付チャートでワン・ダイレクションの「ドラッグ・ミー・ダウン」が350,000ダウンロードを記録して以来、5年ぶりの記録となる。

　メンバー全員が韓国人のグループがHot 100で1位を獲得するのは歴代初で、これまでの最高位だった「ON」（2020年3月7日付チャート）の4位を上回る、自己最高位も更新した。なお、アルバム・チャート“Billboard 200”では計4枚を首位に送り込んでいる。TOP10入りは、その「ON」と「Boy With Luv」(2019年 / 8位)、「FAKE LOVE」（2018年 / 10位）を含む4曲目のランクイン。

　アジア人の楽曲が初めてHot 100で1位を獲得したのは、約57年前の1963年で、故・坂本九の「SUKIYAKI」が3週に渡り首位をマークした。2010年10月には、アジア系ヒップホップ・ユニット＝ファーイースト・ムーヴメントの「Like A G6」が首位を獲得しており、その際グループには韓国の血を引くメンバーが2名いた。

　韓国人のソロ・アーティストとしてのこれまでの最高位は、日本でも大ヒットしたPSYの「江南スタイル」（2012年11月）が記録した2位となる。また、BTSが所属するBigHitエンターテインメントとしても初のNo.1ヒットとなる。

　意外ではあるが、タイトルに「Dynamite」という言葉が入った楽曲がHot 100で1位を獲得するのも歴代初で、これまでの最高位は2010年8月21日付チャートでタイオ・クルーズの同名曲が記録した2位だった。

　今週「Dynamite」が首位にデビューしたことで、2020年度のチャートでは計8曲のタイトルが1位に初登場し、歴代最多記録をさらに更新した。

2020年度初登場1位獲得曲
4月18日　ドレイク「トゥージー・スライド」
5月9日　トラヴィス・スコット＆キッド・カディ「ザ・スコッツ」
5月23日　ジャスティン・ビーバー＆アリアナ・グランデ「スタック・ウィズ・ユー」
6月6日　レディー・ガガ「レイン・オン・ミー with アリアナ・グランデ」
6月27日　ニッキー・ミナージュ＆シックスナイン「トロールズ」
8月8日　テイラー・スウィフト「cardigan」
8月22日　カーディ・B「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」
9月5日　BTS「Dynamite」

　BTSの登場により、初登場から2週トップを維持したカーディ・Bの「WAP feat.ミーガン・ジー・スタリオン」が2位にダウン。ストリーミング、セールスはいずれも減少しているが、ラジオのオンエア回数は前週から13％増加の1,870万回を記録し、エアプレイ・チャートで48位から46位に上昇。R&B/ヒップホップ・ソング・チャート、ラップ・ソング・チャートでは3週目の1位をキープした。

　先週2位に初登場したドレイクの新曲「ラフ・ナウ・クライ・レイターfeat.リル・ダーク」も3位に下降し、「WAP」同様ストリーミング、セールスは大幅に減少したが、前週比44％増の2,460万回を記録してエアプレイ・チャートでは47位から31位に急上昇している。

　ザ・ウィークエンドの「ブラインディング・ライツ」は5位にダウンしたが、エアプレイ・チャートで21週目、R&Bソング・チャートでは24週目の首位を獲得し、それぞれ歴代最長記録をさらに更新した。8位にランクインしているセイント・ジョンの「ローゼズ」も、ダンス/エレクトロニック・ソング・チャートで18週目の1位をキープしている。

　先週6位に初登場したモーガン・ウォレンの「7 サマーズ」と、10位に上昇したギャビー・バレットの「アイ・ホープ」はそれぞれTOP10圏外にダウンし、代わって2週前にTOP10入りしたルイス・キャパルディの「ビフォア・ユー・ゴー」が12位から10位に再浮上している。

Text: 本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは9月4日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「Dynamite」BTS
2位「WAP」カーディ・B feat.ミーガン・ジー・スタリオン
3位「ラフ・ナウ・クライ・レイター」ドレイクfeat.リル・ダーク
4位「ロックスター」ダベイビーfeat.ロディ・リッチ
5位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
6位「ホワッツ・ポッピン」ジャック・ハーロウfeat.ダベイビー、リル・ウェイン、トーリー・レインズ
7位「ウォーターメロン・シュガー」ハリー・スタイルズ
8位「ローゼズ」セイント・ジョン
9位「サヴェージ・ラブ(Laxed – Siren Beat)」ジェイソン・デルーロ with ジョーシュ685
10位「ビフォア・ユー・ゴー」ルイス・キャパルディ