先日【ゴールデン・グローブ賞】のノミネート作品が発表され、オスカー前哨戦に注目が集まっているが、音楽の面でも話題のスカーレット・ヨハンソン、シャーリーズ・セロン、レネー・ゼルウィガーの三人がしのぎを削る、注目の3作品をご紹介しよう。

◎スカーレット・ヨハンソン、キャリア最高の演技!?
『マリッジ・ストーリー』（Netflixにて好評配信中）
　大ヒット公開中の『スター・ウォーズ／スカイウォーカーの夜明け』のカイロ・レン役で知られるアダム・ドライバーとスカーレット・ヨハンソンが共演する本作は、離婚に向かっていく夫婦の姿をリアルに描き切り、【第29回ゴッサム・インディペンデント・フィルム・アワード】で＜作品賞＞を含む4冠を達成。スカーレットは『ロスト・イン・トランスレーション』で【英国アカデミー賞】の＜主演女優賞＞を受賞している。名実ともに兼ね備えた彼女が演じるニコールも女優で、さっぱりとした短髪姿や、次第に泥沼化する離婚の中で、感情を全てさらけ出すように涙し、叫ぶ入魂の演技は必見だ。

　音楽は『トイ・ストーリー』シリーズや『モンスターズ・インク』の音楽で知られるランディ・ニューマンが担当。【アカデミー賞】の＜歌曲賞＞受賞歴もある彼が手掛けた楽曲は、【GG賞】で＜作曲賞＞にノミネートされている。劇場公開の他、Netflixで配信もしているため、この年末年始のお休みにぜひ楽しんでみて欲しい。

◎シャーリーズ・セロンら大女優が演技合戦！
『スキャンダル』（2020年2月21日公開）
　シャーリーズ・セロン、ニコール・キッドマン、マーゴット・ロビーの3人が共演する話題の作品。全米No.1視聴率を誇るテレビ局・FOXニュースの元人気キャスターで、セクハラでCEOを提訴したグレッチェン・カールソンをニコール、局の看板番組を担当するメーガン・ケリーをシャーリーズ、若手キャスターのケイラをマーゴットが熱演する。ビリー・アイリッシュの「Bad guy」を使用した特報映像も話題だ。

　女優たちの一歩も譲らない演技合戦はもちろん、セクハラも我慢して現在の立場を手に入れたメーガンや、メインキャスターの座を虎視眈々と狙うケイラなど、それぞれの思惑が交錯していくドラマも見所となる。シャーリーズは『モンスター』で【アカデミー賞】の＜主演女優賞＞を受賞しており、本作で2度目の受賞を果たすかどうかにも、期待がかかる。

◎レネー・ゼルウィガーが魂の歌声を響かせる
『ジュディ 虹の彼方に』（2020年3月6日公開）
　『ブリジット・ジョーンズの日記』シリーズや『シカゴ』で知られるレネー・ゼルウィガーが、『オズの魔法使』や『スタア誕生』の伝説のミュージカル女優ジュディ・ガーランドを演じる。以前からジュディの大ファンだったというレネーは、リハーサルの1年前から特訓に励み、歌だけでなく仕草やステージでのパフォーマンスの動きなど細部まで叩き込んだ。劇中歌全てを自ら歌う魂の熱演で、ラスト7分の「オーバー・ザ・レインボー」に、涙を流すこと間違いなし。サウンドトラックでは、サム・スミスとのデュエットとも話題となっている。

　レネーは【GG賞】ノミネートの他、ナショナル・ボード・オブ・レビュー、【英国インディペンデント映画賞】などで、すでに＜主演女優賞＞を受賞。本作の熱狂は、9月に行われた【トロント国際映画祭】での先行上映から始まっており、一足先に公開になったアメリカでは、並み居る大作と肩を並べ、限定公開ながらトップ10入りを果たし、破竹の勢いで賞レースを席巻している。今回、【GG賞】で＜主演女優賞＞受賞となれば、レネーは『シカゴ』以来17年ぶりとなる。「魂を燃やし尽くした」と語り継がれるジュディの晩年のロンドン公演の圧巻のステージ、そして彼女の知られざるドラマを、ぜひスクリーンで。

◎『ジュディ 虹の彼方に』予告編
https://youtu.be/ke638dlaVPc

◎公開情報
『ジュディ 虹の彼方に』
2020年3月6日（金）より、全国ロードショー
監督：ルパート・グールド
出演：レネー・ゼルウィガー、フィン・ウィットロック、ルーファス・シーウェル、ジェシー・バックリー、マイケル・ガンボンほか
配給：ギャガ
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