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2019/09/30

クレイドル・オブ・フィルス、ゴシック/ブラック・メタルの金字塔的AL『鬼女と野獣』を“転生

残虐かつ耽美的な世界観をシアトリカルに構築する英国のエクストリーム・メタル・バンド、クレイドル・オブ・フィルス。1998年発表の3rdアルバム『鬼女と野獣』(原題:Cruelty And The Beast)が、発売21周年を記念したニュー・ミックス盤『鬼女と野獣 ―転生―』(原題:Cruelty And The Beast -Re-Mistressed) としてリイシューされることが決定した。日本は海外より2日先行し10月30日にリリースされる。

 ゴシック・メタル、ブラック・メタルのマイルストーン的1枚と評されるアルバム『鬼女と野獣』は、16世紀のトランシルヴァニア公国(現ハンガリー)に実在した“血の伯爵夫人”ことエリザベス・バソリー(※)の常軌を逸した狂気と悲劇の顛末をコンセプトにしている。「処女の生き血を浴びると永遠の若さを保てる」と信じて残忍非道な猟奇的殺人を繰り返していたエリザベス・バソリーは、事件が明るみに出た後も貴族出身であることから死刑を免れ、チェイテ城の自身の寝室に生涯幽閉されたまま死を迎えたという。

 そんな戦慄の世界観を、ダニ・フィルスの断末魔的ヴォーカルと荘厳なシンフォニック・ホラー・サウンドで緻密に構築した本作は、コンセプト・アルバムの名盤としてコアなメタル・ファンの間で絶大な人気を誇ってきた。今回ミックスをやり直したことにより、サウンド全体の帯域幅や奥行き感が増し、現代的な明瞭かつ迫力あるサウンドに生まれ変わっている。さらにアルバム・ジャケットもオリジナル・アートワークの世界観はそのままに、新たに描き下ろされた。

 また、1998年のオリジナル発売時の日本盤ボーナス・トラック3曲の内、アイアン・メイデンのカバー「審判の日」(原題:Hallowed Be Thy Name」も新ミックス・ヴァージョンで追加収録されており(世界共通)、残る2曲「ブラック・メタル」(Black Metal)と「ソドミー&ラスト」(Sodomy & Lust)は日本盤限定ボーナス・トラックとしてオリジナル・ミックスの最新リマスター音源が収録される。


※日本ではドイツ語読みの「エルゼベエト・バートリ」と表記されることが多い。本作では英語歌唱のため「エリザベス・バソリー」と表記。



◎リリース情報
タイトル:『鬼女と野獣 ―転生―』(原題:Cruelty And The Beast -Re-Mistressed)
2019年10月30日(水)*日本先行発売
SICP 6016   ¥2,400+税  
<収録曲>
1.ONCE UPON ATROCITY / 残虐非道な物語
2.THIRTEEN AUTUMNS AND A WIDOW / エリザベス、不吉な13の秋
3.CRUELTY BROUGHT THEE ORCHIDS / 鬼女の蘭
4.BENEATH THE HOWLING STARS / 吠える星の下に
5.VENUS IN FEAR / 恐怖の女神
6.DESIRE IN VIOLENT OVERTURE / 暴虐の序曲
7.THE TWISTED NAILS OF FAITH / 信仰の歪んだ釘
8.BATHORY ARIA / バソリー夫人のアリア:  
BENIGHTED LIKE USHER / 凶運の闇
A MURDER OF A RAVEN IN FUGUE / 烏殺しのフーガ
EYES THAT WITNESSED MADNESS / 狂気を見つめる瞳
9.PORTRAIT OF THE DEAD COUNTESS / 死せる伯爵夫人の肖像
10.LUSTMORD AND WARGASM (THE LICK OF CARNIVOROUS WINDS) / 情欲と争いの誘惑
11.HALLOWED BE THY NAME / 審判の日 
12.BLACK METAL / ブラック・メタル*
13.SODOMY AND LUST / ソドミー・アンド・ラスト*
*日本盤ボーナス・トラック(オリジナル・ミックスのリマスター音源)

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