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2019/08/20

中井貴一が所信表明演説 三谷幸喜「ディ-ンさんとはもう1回やってみたい」

 映画『記憶にございません!』のレッドカ-ペットイベントと完成披露試写会が19日、東京都内で行われ、出演者の中井貴一、ディ-ン・フジオカ、石田ゆり子、草刈正雄、佐藤浩市、斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、三谷幸喜監督が出席した。
 本作は、政界を舞台に、記憶喪失になった総理大臣(中井)とその周辺の人物たちが起こす騒動を描く。この日は、大階段のレッドカ-ペットイベントで中井が映画にちなんだ所信表明演説を行い、その後、舞台あいさつに登壇した。
 ト-クでは撮影が昨年の猛暑に行われたことが紹介され、中井は「(水分を)飲むと汗になるので、熱中症にならない程度に水分補給をするか、うがいをするかで、喉を潤すという過酷なロケでした」と明かした。
 役作りについて中井は「僕たちはコメディ-をやらないというのを第一条件にしていました」と話し、「コメディ-映画で役者がコメディ-をやっちゃうほど失礼な話はないと思います。三谷幸喜の本は役者がコメディ-をやらなくても面白くなるようにできていますので、そういうふうに意識しているつもりです」と話した。
 また、初めて三谷作品に参加したディ-ンは「三谷監督や中井貴一さんを筆頭に、ここにいらっしゃる皆さんと過ごした日々は、1年たつとぜいたくで、自分にとって貴重な体験をさせていただいたのだなと改めて今日思いました」としみじみ語った。
 そんなディ-ンについて三谷監督は「ディ-ンさん面白いんですよ。初めてやった人とは、またこの人と映画を作りたくなるかどうかが、僕にとっていい俳優さんかそうでないかの境い目になりますが、ディ-ンさんとはもう1回やってみたいなと」と絶賛。
 さらに、三谷監督は「最初は分からなかったですけど、撮影の後半になるにしたがってこの方の面白さや、何か子犬のような目というか、これなんだなというのを感じました。今回は全部描けていないと思いますので、次の作品でディ-ンさんの面白さが反映されると思います」と語ってディ-ンを感激させた。
 本作は政治を扱った映画ではあるが、三谷監督は「決して風刺ではないです。風刺映画というのはそのときにしか成立しなくなってしまいます。僕は100年、200年後の皆さんにも見てもらいたいと作っていますので、現代政治を風刺はしたくない。ただ、政治そのものをファンタジ-として作ってみたのがこの作品です」と意図を語った。
(前列左から)佐藤浩市、石田ゆり子、中井貴一、ディ-ン・フジオカ、草刈正雄、(後列左から)斉藤由貴、木村佳乃、吉田羊、三谷幸喜監督