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2019/04/24

カリード 自身初の全米1位を獲得したアルバム『フリー・スピリット』インタビュー

 デビュー・アルバム『アメリカン・ティーン』から、およそ2年ぶりに発表された2ndスタジオ・アルバム『フリー・スピリット』が、2019年4月20日付けの米ビルボード・アルバム・チャート“billboard 200”で初登場1位を獲得したR&Bシンガー、カリード。4月24日に国内リリースされる本作には、現在全米ソングチャートでヒットを記録している「トーク」や「ベター」など、ボーナストラック含め18曲を収録。先日開催された【コーチェラ】に初出演、【2019 ビルボード・ミュージック・アワード】で<トップ・R&Bアーティスト>を含む計6部門にノミネート、そして全米No.1と、波に乗るカリードが最新アルバムについて語ってくれた。

―『アメリカン・ティーン』から、『フリー・スピリット』までの進化を説明してくれる?
カリード:僕は、『アメリカン・ティーン』から『フリー・スピリット』の間の成長を全て楽しんだよ。でも同時に、大人にならなければいけなかったと思う。ファースト・アルバムを17歳で作って、当時言いたいことはたくさんあったと思っていたけど、今の方がそれよりもっとあるんだ。当時は何もピークに達していなくて、メンタル面でも、だから僕は成長できることに感謝している。成長もだけど、新しい人に出会ったりして、メンタルを変えられるのも好きだよ。『フリー・スピリット』の過程にはそれがあったんだ。大きな挑戦だった。この作品を作り始めたとき、たくさんの人があれこれやってくれ、と言ってきて、そんな中僕はこれがやりたい、っていうことを言ったり決断したりするのはすごく難しかった。『フリー・スピリット』のためにたくさんの決断が下されたけど、それは全部良い決断だったんだと思う。



―“フリー・スピリット(自由な精神)”はあなたにとってどういう意味?
カリード:“フリー・スピリット”は、いろんな意味があるよ。僕にとって“自由な精神”になるには、自分を制御する全てを手放さなければいけない。もしくは周りがしがみついてくる部分を。そうやって押さえつけられるのはよくないし。自由になって、空に鳥のように羽を伸ばして、車の天井の上に乗って……ってこれは僕の話だね(笑)(ジャケット写真がそうなっているため)。これってすごくいい気分なんだ。いまは自由な精神ではないけど、これからなれる気がしているよ。いつかなれた日にはみんなに言うけど、この世で最高の感覚になると思うんだ。僕にとって自由な精神というのは夢だけど、絶対に成し遂げられる、そんな遠くないところにあるんだ。

―バンの横に描かれている模様が素敵ですね。誰がそのコンセプトを考えて、誰が実際にバンを塗ったの?
カリード:これはジャンニ(・リー)にとても感謝しているよ。僕が想像していたことを全てバンに再現してくれたんだ。すごくいい感じに作ってくれた。すごいかっこいいバンになって、これはほんと全てジャンニのおかげだから、ジャンニにありがとうって言いたい。

※Babylon Cartelのアーティスト/オーナーのジャンニ・リーが今回のトラックのデザイン・塗装を手掛けた。


―21歳になるのってどんな気分?
カリード:『アメリカン・ティーン』のサイクルが終わってみんな悲しいのはわかるけど、21歳はめちゃくちゃ最高だろうな。21になるのが楽しみだよ、いろんなことを合法でできるからね(笑)。でも、単純に21歳を生きて、それをしっかり楽しむことが大事だね。僕は21歳になったらいっぱい楽しむよ。

―どのようにしてショートフィルム『フリー・スピリット』は生まれたの?
カリード:『フリー・スピリット』のショートフィルムは確か夢を見て思いついたんだ。アルバムのことをみんなで話し合っていて、「アルバムは素晴らしいけど、それと一緒に何かを出さなきゃ」って言われていたんだ。「ビデオってこと?」って思ったけど、何かやるのであれば、もっと特別なものにしなきゃ、って思ったんだ。ビデオもいいと思ったけど、僕にとって『フリー・スピリット』ってシネマチックで映画のようだったから、じゃあ映画作ろうよ、という感じで。



―撮影現場で、思い出に残った時間や面白かった出来事を教えて。
カリード:撮影で一番楽しかったシーンは、バンの中とか、場所はどこであれ、みんなで一緒にいてただ楽しく過ごしていた時かな。その前には知らなかった人たちだけじゃなくて、すでに友達だった人たちについてももっと知ることもできたし。全部が終わった時、関わってくれた全ての人と仲良くなれてたんだ。裏方の人も含めて。いろんな人がたくさん働いてたけど、正直ただみんなで一緒にハング・アウトしている気分で、どの瞬間も楽しめたよ。

―音楽はどれくらいストーリーに影響した?
カリード:僕にとって、このショートフィルムは『フリー・スピリット』だけじゃなくて、『サンシティ』や『アメリカン・ティーン』にもインスパイアされたんだ。これらの曲が、聴くだけで心を別世界に連れて行ってくれる感じが好きで、自分の頭の中で映画を創っているみたいなんだ。そうやって、頭の中のアイデアを、現実世界で自分で観られるものにできるのが、僕にとってとても感慨深いんだ。他とは違ったステップだから。僕はこのショートフィルムをすっごく楽しめたから、今後もこういうことができたらいいな。そしてみんなも楽しんでくれてたらいいな。



―演技をしたり、撮影現場にいるのはどんな気分だった?
カリード:ひとつ言えることは、演技は簡単じゃない。むしろすごくすごくすごく難しい。『フリー・スピリット』の撮影現場に行くのに、「これは映画で、映画には俳優が必要で、僕は俳優にならなければ」って考えてすごいそわそわしていたんだ。クレイジーだったけど、撮影が始まったら友達とただ単に遊んでいるみたいだったよ。実際、本当に友達と遊んでいたんだ。僕たち全員が初対面だったけど、俳優さんも出演していた僕の友達も、みんな一緒に初めての共演を経験していったんだ。たくさんの冗談を言い合ったし、笑いあって、いい思い出がいっぱいあるよ。どこかにフリースタイルでセッションしたときの動画も何本かあるだろうしね。全体的に素晴らしい経験だったし、もう一回やるとなっても何も変える必要がない。個人的にも楽しい経験だったから、今後もこういうのをやっていけるといいな。

◎リリース情報
アルバム『フリー・スピリット』
2019/4/24 RELEASE
SICP-6012 2,200円(tax out.)
ボーナストラック1曲収録/歌詞・対訳・ライナーノーツ収録

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