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2017/07/05

【Mamby on the Beach 2017】MGMT、LOCAL NATIVES、Marian Hillらが登場した1日目のレポート到着

 アメリカ・シカゴの野外音楽フェスティバル【Mamby on the Beach 2017】が、現地時間の6月24日・25日と2日間にわたり開催された。

【Mamby on the Beach 2017】は、シカゴのダウンタウンから車で東へ10分ほどの場所にあるオークウッド・ビーチが会場のミュージックフェスティバル。2015年に初めて開催され、今年で3年目を迎えた。ヘッドライナーにMGMTとWalk the Moonを迎え、2日間で述べ30,000人を動員した。ここでは同フェスの1日目をレポートする。

 ミシガン湖沿いに作られた人工的ビーチは、透き通る青い水に白い砂浜と本物のビーチとなんら変わりはない。ステージは砂浜に建てられ、会場内にはビーチバレーやバーエリア、ヨガエリアなど本格的なリゾート気分を味わえるのも特徴だ。

<MGMT>
 新作を製作中の彼らがヘッドライナーで出演とだけあって、メインステージには多くのファンが今か今かと彼らの登場を待っていた。照明が落とされ観客の歓声が砂浜から湾岸へと響き渡る。はにかみながらフロントマンのアンドリューがステージに出ると、続いてキーボードのベン、ドラムのウィル、ギターのジェームズ、そして以前のベースのマットに代わりKuromaのサイモンが登場。ライブは「ピーセス・オブ・ホワット」で幕を開けると、ファンにはおなじみの目を閉じたまま歌うアンドリューのパフォーマンス。「ブライアン・イーノ」でのベンのキーボードのソロとジェームズのギターアレンジに痺れつつ、サイモンとアンドリューの「ブライアンイーノ!」の掛け合いが新鮮に響く。アンドリューが「これから新曲を何曲かやるから聞いてね。僕のお気に入りの曲からだよ」と宣言し「Me & Michael」をプレイ。どこか懐かしいサウンドでメランコリックな曲調とリリック、サビの「ミーアンドマイコー」というフレーズは1度聴いただけで何度も頭の中でリピートしてしまう。夏の夕暮れにぴったりで、発売されたらヒット間違いなしと実感した。その後「KIDS」をバンド演奏で、しかもラスト前に持ってくるサプライズ感満載に観客が沸き、またウィルのドラムリードも以前よりさらにアグレッシブになっていた。花火が打ち上げられ大歓声の中、計15曲を演奏し、俄然新作への期待が高まるステージとなった。

<Miike Snow>
 マドンナやブリトニー・スピアーズなどを手がけるスウェーデンのプロデューサー集団の3人組。以前はマスクで顔を隠していたが、数年前からは解禁している。フロントマンのアンドリューはステージ後方に置かれたキーボードを弾いていたかと思うとくるりと体を回しステージ脇にあるアンプに登り観客を煽る。ベース音がズンズン体の底に振動しそれにつられて勝手に体が動いて踊ってしまう。彼らのヒット曲「アニマル」のイントロが流れると、歓声が湧き観客は大ジャンプやシンガロングで応え、皆が踊る様子はまるで、ステージが巨大な野外ディスコクラブのようだった。

<Local Natives>
ここ数年、数多くの主要フェスに出演しそのパフォーマンスの素晴らしさから多くの観客を魅了したバンド、Local Natives。その魅力の1つに、圧倒的な存在感とライブパフォーマンスを見せつけるフロントマンのテイラーの存在がある。「ヴィラニィ」では、テイラーはバリケードを飛び越え観客の中でその歌詞にもあるようにサンセットの中、共に歌っていた。

<Marian Hill>
フィラデルフィア発エレクトロポップデュオ。シンガーのサマンサのハイトーンボイスに、バレエダンサーのごとくしなやかに踊る姿の美しさに息を飲む。appleのCMでおなじみの曲「Down」の「ダ、ダ、ダ、ダウン ダ、ダウン」のフックに合わせ観客も体を左右に小刻みに揺らし、足元の砂をキックした。

<Raury>
アトランタのレコードレーベルLVRNに所属する若干21歳のアーティストで、ラッパー、シンガーソングライター、ギタリストとなんでもこなす天才的なRaury。それまでのイメージとガラリと変え、パープルのヘアにメイキャップをし、同じようなスタイルの女性ダンサーデュオを引き連れて登場し披露したアフリカン調の「デビルズ・ウィスパー」は、その場でサバンナを容易に想像することができるパフォーマンス。一目見れば彼の才能に感嘆せずにはいられないほどアーティスティックなステージだった。

<Justin Jay>
LAを拠点に活動する若手DJ/プロデューサの1人。TigaやDisclosureのサポートを経て多くのファンを獲得した彼のプレイで踊ろうとテントステージにあふれんばかりの人だかり。LEDのDJブースに“JUTIN&FRIENDS”の文字が映し出されるとパーティーがスタート。ダブステップや60年代の曲のリミックスなどをプレイした。

<Phoebe Ryan>
グリーンカラーのヘアスタイルに個性的なファッションスタイルの新星のごとく突如アメリカのミュージックシーンに現れたPhoebe。最前列付近は彼女のスタイルを真似た若くて可愛い子がずらりと並ぶ。ミュージックビデオでは、小鳥のさえずりのような可愛い歌声で歌う彼女が、ステージでは一転パワフルなボイスとパフォーマンスを見せ、良い意味で期待を裏切られた。

<SABA>
地元オースティン出身の22歳のラッパー兼プロデューサーのタージ・マリク・チャンドラー。彼を有名にしたのはシカゴ出身チャンス・ザ・ラッパーで、チャンスの「エヴリバディズ・サムシング」でシンガーとしてコラボしたことがきっかけで、その名を広く知られることになった。ステージに現れた彼は、ファレル・ウィリアムズのバンドN.E.R.Dのトラッカーキャップを被りめメガネというナードスタイルで登場。「エヴリバディズ・サムシング」を披露した後、キャップとメガネを取るとナードから一転、モデル並みのイケメンに。ドレッドヘアが彼の動きに合わせて揺れる様子はラッパーらしからぬ佇まいでとても優雅に見える。チャンスとのコラボ曲「エンジェルズ」の後、今年2月に亡くなったピボット・ギャングのメンバー、ジョン・ウォルトを追悼する意味で「チャーチ・リカーストア (feat Noname)」を捧げた。

Photo & Text:ERINA UEMURA

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