4月26日に発売が迫ったCheeky Paradeの新曲「Shout along!」。大詰めとなったリリースイベントが、東京都昭島市と茨城県土浦市で開催された。

　前週の雨の豊洲からうって変わって春のうららかな陽気の中、昭島モリタウンにあるガーデンステージで行なわれた4月15日のイベントでは、「Shout along!」のCDがステージ上からファンに初お披露目となった。

　裏面にはMVに出てくる唇が描かれていたりと、細かいところまで楽しんでほしいという制作陣のこだわりも施されている「Shout along!」ジャケット。渡辺亜紗美は「CDの角っちょにさ、『チ』『キ』『パ』『叫』って書いてあるのは何でなんだろう？」と、手にとって眺めながら不思議がる。もちろんそんな渡辺の疑問に、ほかのメンバーは唖然。会場のファンは騒然。漫画よりも漫画っぽい“ざわざわ”が観客側に広がっていく。たまらずリーダー鈴木友梨耶から「え、それは『Shout along!』だからでしょ？ “『Shout along!』＝叫ぶ”だからでしょ？ なんでとかある？」とツッコミが入ると、そこでやっと『叫』の意味がわかって照れずにはいられない渡辺だった。

　ちなみにこの日の1部のセットリストを担当したのは島崎莉乃（前週の豊洲にて、雨のために披露できなかったセットリスト）。本人も気合いが入っていたのか、「チェケラ」では20歳女子の色気を表情とダンスパフォーマンスで存分に放出し、“自称・チキパのセクシー担当（？）”の役割を果たしていた（ちなみにセクシー担当といえばおねーちゃんだが、曰く「私は何もしなくても自然とフェロモンが出てしまうから」担当という形であえて打ち出す必要はないそうである。まったくもってその通りである）。

　一方、2部では、関根優那が『KINCHO トイレのニオイがなくなるスプレー「アイドル」篇』での台詞「今入っちゃヤダ！」を生披露。さらにCMでのユニークな振り付けのレクチャーまで実施することに。「ソフトクリームを描いて……」と、友梨耶が説明を始めると、今度は渡辺が「うん◯ち、ね！」と一言。アイドルだからこそ、“そのワード”を言わないように遠回しにソフトクリームと表現した友梨耶だったにも関わらず、ついつい口を滑らせてしまった渡辺。そのやり取りを目の当たりにして爆笑している島崎に、関根は「生理現象だから仕方ないね。」と、すべてを悟ったかのように呟く（ちなみに溝呂木世蘭はというと、カメラを見つけてこっそりポーズを決める）。

　アイドルはトイレに行くのかどうか。それは長きに渡ってアイドルファンの間で議論されてきたテーマであり、長くなるのでここでは割愛するが、こんな一悶着があったのち、あらためて友梨耶が「ソフトクリームを描いて、流して、いやいや」と振り付けを解説する。モーションひとつひとつに意味があることを知って思わず関心している観客に、畳み掛けるように友梨耶は「トイレのアイドルです！よろしくお願いしますー！」と呼びかける。ところがここで、小鷹狩百花は「すみません！ 違います！ トイレ行きません！よろしくお願いします！」と、なぜか（？）最後までチキパのアイドル像を死守しようとするのであった。

　翌16日は、イオンモール土浦でリリースイベントを開催した彼女たち。同店のイベントスケジュールを見ると、NHK 紅白歌合戦出場歌手から武道館公演も開催した人気ガールズバンド、そして今、テレビでも話題の女性芸人までバラエティに富んでいたが、チキパがこの場所でリリースイベントを行なったのは意外にも初。もちろん土浦にチキパ初登場となる。

　会場となった花火ひろばは、3階まで吹き抜けの屋内ステージ。1階に詰めかけたファンに加えて、たまたま買い物に来ていた人たちを中心に2階、3階からも彼女たちのイベントを観覧する人の姿が。チキパメンバーも普段のイベントスペースとは異なる景色を目の前にして「アリーナ！ 2階席！」と、ノリノリだ。

　「Shout along!」の振り付け講座といえば、ファンの間では定着しつつある「腹から 声出せ！」の掛け声。しかしこの日の小鷹狩は「お腹を2回“ぽんぽん”ってやって、口から……オエッ」と、レクチャーする。強引にポジティブな方向に持っていくなら“子供が喜びそうな表現”なのだが、当然、メンバーは総ツッコミを入れざるを得ない。

　実際に観客に声を出してやってもらうと、「口からオエッ」が悪かったのか、返ってくる反応は小さめ。これには7人も不満そう。そこで、友梨耶は大歓声を求めて集まったファンに問いかける。

「みなさん、チキパのこと、好きですかぁー!?」

　約1.5秒の検討時間を挟んだ後に観覧スペース側からは「おーっ！」と、歓声が返ってくる。「なんで迷った？」と即座にツッコミを入れたのは友梨耶。すると島崎が「なんでそもそもアイドルみたいなことした？」と友梨耶に訊ねる。「待って。そもそもアイドルだから。」と、友梨耶は答えたが、きっとそこで初めて会場全体は「あ、この子たちってアイドルだったんだ。」と認識したのだろう。……多分。

　チキパといえば全力のライブが見どころのひとつ。しかし、イオンモール土浦は屋内ということもあってか、前日の昭島モリタウンと比べるとステージはいささかコンパクト。7人が並ぶには窮屈そうにも思えたが、「C.P.U !?」「チィキィファイター」そして新曲「Shout along!」など、チキパらしさ全開な楽曲では、“超人”とさえ囁かれている永井日菜（この日は“濡れ髪いい女モード”）を中心に、飛んで跳ねての力強い“無重力パフォーマンス”を見せつけ、観客を魅了する。ワンマンライブのようなコール・アンド・レスポンスも発生して、土浦の日曜日の昼下がりを盛り上げていた。

　Cheeky Paradeは、前述通り4月26日にニューシングル『Shout along!』をリリース。週末の4月30日にはららぽーと豊洲のシーサイドデッキメインステージにて、リリースイベントを行うことも決定している。

◎イベント情報
【Cheeky Parade NEWシングル「Shout along !」発売記念 ミニライブ＋握手会　リリースイベント】
4月30日（日） 東京 ららぽーと豊洲 シーサイドデッキメインステージ（屋外）
第1部 12：00～ / 第2部 15：00～
※ミニライブの観覧は無料