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2017/02/14

野口五郎、おヒョイさんの“美学”を明かす 「パンツも靴下も1回しかはかない」

 1月25日に心不全のため82歳で死去した藤村俊二さんのお別れの会「献花の会」が14日、東京都内の長泉寺で営まれ、著名人と関係者ら約600人が参列。生前の藤村さんと親交のあった野口五郎・三井ゆり夫妻、親友の黒澤久雄氏らが、藤村さんとのエピソ-ドを語った。
 地方公演で、藤村さんと一緒に旅に出ることが多かったという野口は「舞台の上ではもちろん、歩き方、全てのことを藤村さんから学びました」と感謝を口にした。また、藤村さん独自の“美学”についても披露した。
 野口は「朝になると『五郎ちゃん参ったよ』って。『どうしたんですか?』と聞くと『またパンツが戻してあってさ…』とおしゃって。藤村さんはパンツも靴下も1回しかはかない。それが美学なんですよ。ただ、(ホテルの)片付ける方が、ゴミ箱に入っている下着があまりにも新しいので元に戻しちゃうみたいなんですね。だから僕も『せめて2回はいたらどうですか?』『藤村さんが洗濯している姿、誰も見ていないから大丈夫ですよ』って言ったんですが、『いやいや』と言って、絶対に2度ははかない方でした」とエピソ-ドを語った。
 自身の結婚についても「今、考えてみると藤村さんがキュ-ピッドだったのかなって思います」と告白。「僕がまだ彼女を知らない時に『どういう人がタイプなの?』って聞かれたことがあって。その時、僕が(何となく)彼女の名前を出したことがあったらしくて。僕は忘れていたんですが、結婚した時に『本当に(彼女と)結婚しちゃったよ』と言われました。もしかしたらキュ-ピッドだったのかなって思います。感謝の言葉しかないです」と語った。
 黒澤明監督の長男で映画プロデュ-サ-の久雄氏も、そんな藤村さんの親友の一人。「年齢は離れているけど知り合って1、2カ月で『おヒョイ』『黒沢』と呼び合う中になりました」と述懐。
 この日の会場となった長泉寺を親族に紹介したのも久雄氏で「オヒョイが良い役者だったとか、そういうことは僕にとってはどうでもいい。おヒョイと過ごした時間が非常に楽しかったし、彼がいることで僕は楽しい人生を送らせてもらった。彼がいなくなったことが非常に悲しいし、あいつの声が聞きたい」と語った。
 「おヒョイは『早く来い』と言っていると思うけど、『俺は嫌だ』と言っている。ただ『俺が行った時には入り口で、道案内で待っていろ』と言いたい」と笑った。