岡田准一とドラマゆかりの地にちなんだ品を交換した綾瀬はるか
　ＮＨＫ大河ドラマ主演恒例のバトンタッチセレモニーが１４日、東京都内で行われ、現在放送中の「八重の桜」に主演している綾瀬はるか、来年１月５日から放送の「軍師官兵衛」に主演する岡田准一が出席した。
　綾瀬からはドラマゆかりの地にちなんだ福島県浜通りの「大堀相馬焼」、中通りの「白河だるま」、会津地方の「コシヒカリ」をプレゼント。お返しとして岡田は兵庫県姫路市の「姫路はりこ」、「勘兵衛レンコン」、「姫路市の地酒」を贈った。
　９月にクランクアップし、久々に撮影スタジオに足を運んだ綾瀬は、岐阜城のセットが組まれたスタジオ内を見渡して「すっかり風景が変わってしまいましたが、幸せです」と照れ笑い。１年間の大河撮影を乗り越えた“先輩”として、岡田に「１年は長いようであっという間。私は、もっと撮影したかったというぐらいあっという間に終わりました。一日一日楽しんで撮影していただきたいと思います」と語った。
　それに対し岡田は「『八重の桜』を経験しているスタッフがどんどん入ってきて、いろんなお話を聞かせていただくことで、大河ドラマという国民ドラマを代々受け継いでいくんだなと感じながら毎日過ごしています」としみじみ語った。
　ゆかりの品交換には、岡田が「すごくうれしい。その土地の方に応援していただけるものを作るのも大河ドラマの責任だと思う」とかみしめ、「撮影で会津に行きましたが、八重の（ゆかりの）場所をたくさんの方が見に来られて、応援してくれているのを見てきました」と敬意を示した。
　綾瀬は写真撮影の際に足元の段から１段滑り落ちてしまい、自ら笑いが止まらなくなってしまうというハプニングも。気を取り直して長丁場を乗り越える秘訣（ひけつ）を問われると、「連日ハードになることもあるので、合間合間で睡眠、仮眠をとるのがすごくいいと思います。普通ですけど」と笑わせた。
　岡田も「寝ます！」と苦笑を交えつつキッパリと宣言し、「３カ月経験してみて、こんな撮影を大河の皆さんはやってきたんだと、すごいと思いました。睡眠を大事にとって撮影に臨みたい」と受け止めた。
　岡田から「何を大切にして現場に臨みましたか」と質問されると、綾瀬は「大河のスタッフさんはみんな愛情が深くていいものを作ろうという思いで、大変なときにもユーモアがありました。私もいつも楽しむということを第一に、大事にしていました」と振り返っていた。
　それを受けて岡田は、「軍師官兵衛」の現場でも綾瀬がスタッフから愛されていたと感じるといい、「『八重の桜』から来たスタッフのテンションが、女性を撮っていたのと男を撮るのでは違う」と綾瀬の存在感について語った。しかし綾瀬も「（撮影の）終わりにかけて“これが終わったら『官兵衛』なんです”と台本を読むスタッフさんもいて、たまに寂しいなと感じていました」と明かした。
　最後にやり残したことを問われた綾瀬は「もっとやりたかった、撮影したかった」とし、あらためて岡田に「一日一日、一カット一カットを心から楽しんで、悔いが残ることもすべてよしとすることですかね」とエール。岡田は「映画やドラマの３カ月の撮影だと割と集中して乗り切れますが、１年だとものすごく調子の悪い日もあると思う。それを乗り越えて、経験してこられた方の言葉だなという感じがします」と言葉の重みを感じていた。

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