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2013/02/14

菊之助婚約会見「この人しかいない」 名門同士の結婚、歌舞伎界に吉報

 (左から)尾上菊五郎、尾上菊之助、波野瓔子、中村吉右衛門
 「尾上菊之助・波野瓔子(ようこ)婚約報告会見」が14日、東京都内で行われた。
 菊之助は会見に先立ち、「歌舞伎の偉大なる柱の先輩方が多く亡くなりました。喪が明けてからの祝賀が通常なのだと思いますが、歌舞伎で育った伴侶を持ち、共に歩み、難局を乗り越えていくことができると思い、この日に執り行いました」とあいさつし、妻となる瓔子さんを紹介。「明るくて(一緒にいて)和む、二人でいて楽しいと感じる方」とのろけた。
 二人は、互いに幼いころから顔見知りではあったが、2年前から個人的な付き合いを重ね、「この人しかいないと思い、結婚の申し込みをしました」と、昨年12月にプロポーズしたという。
 菊之助と結婚する瓔子さんは、中村吉右衛門の四女として生まれ、歌舞伎への理解も深い。プロポーズの状況を聞かれると、「ご自宅で『家を守ってください』という言葉を頂きました」と頬を赤らめた。
 会見には菊之助の父、尾上菊五郎と、瓔子さんの父、中村吉右衛門も同席。菊五郎は、「(結婚の)話を聞いたときは、娘の(寺島)しのぶがフランス人の旦那をもらったとき以上にびっくりしました」と会場を笑わせると、吉右衛門は「娘を梨園に嫁がせようと思ってなかったので、何も教えてませんで、心配で。寺島の両親にいろいろご指導賜りたい」と苦笑。今年1月から「料理の練習をしています」という瓔子さんだが、その腕前を聞かれた吉右衛門は、「もう笑うしかありません」と言葉を濁し、会場を和ませた。
 会見後には、菊之助の母で女優の富司純子も取材に応じ「この日を迎えられてよかったと思っています。明るくて、菊之助が家に帰って神経が休まる家をつくってくれれば」と語った。瓔子さんが以前に勤務していたお店で富司が買い物をしていたことから、よく知っていると言い、「落ち着いてらっしゃるし、明るいし、このまま仲良くしてくださればと思います」と話した。
 また、菊之助の姉で女優の寺島しのぶも書面でコメントを発表。「母の行動を見ていると、役者の妻としてどれだけ大変なのか計り知れませんが、どうか、弟をよろしくお願いします。そして、コノヤローと思ったときは、わたしに愚痴を言いに来てください。そしてカズ(本名・和康さん)、最強のサポーターが現れて、今まで以上に芸道に精進することでしょう。よかったね。言うまでもなく、奥さんを幸せにしてあげてください」と祝福した。
 悲しい話題の続いた歌舞伎界だが、名門同士の結婚という吉報で、4月の新歌舞伎座オープンの景気づけとなった。

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