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2017/01/09 15:00

ダニー・ブラウン/RATMザック/カマシら参加! 揺るがぬポリシーが幅広い層に支持される『ラン・ザ・ジュエルズ3』(Album Review)

 エル・P、キラー・マイクの2人で結成されたヒップホップ・デュオ、ラン・ザ・ジュエルズの3作目となるアルバム『ラン・ザ・ジュエルズ3』が、2016年12月24日にリリースされ、1月14日付アルバム・チャートで、R&Bチャート8位、ラップ・チャート7位にデビューを果たした。

 本作は、2014年リリースの2ndアルバム『ラン・ザ・ジュエルズ2』から、およそ2年ぶりとなる新作で、本来は2017年1月13日に発売される予定だったが、急遽前年のクリスマス・イブにリリースされ、視聴サイトに殺到して閲覧できなくなるなど、大きな話題を集めた。前作『ラン・ザ・ジュエルズ2』も、リリース前に音源が流出してしまい、前倒しで発売されている。

 アルバムに収録されている14曲は、全て2人で制作し、彼らの他には、自身もゲストとして参加した、デトロイト出身のラッパー、ダニー・ブラウンや、前作『ラン・ザ・ジュエルズ2』でも大活躍しているジョーダン・アシェラ(ブーツ)、ロック・バンド、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンのフロントマン、ザック・デ・ラ・ロッチャが、クレジットされている。

 ゲスト・ミュージシャンには、ルーシー・パールのメンバーとしても活躍した、女性R&Bシンガーのジョイや、2000年代を代表するフィーメール・ラッパー、トリーナ、そしてジャズ・サックス奏者のカマシ・ワシントンという、バラエティに富んだ面々が参加している。

 売れ線は一切無視したような、ズッシリ重たく、攻撃的なライムとサウンドが続く、『ラン・ザ・ジュエルズ3』。これは、過去2作にも共通していることで、彼らのポリシーは揺るがない。90年代のヒップホップ・フォロワーはもちろん、2000年代中期にブレイクした、クランクっぽいナンバーや、今、大流行中のトラップ・ミュージックのようなサウンドもみられ、マニア向けではあるが、幅広い層に支持されるクオリティ高いアルバムだ。


Text: 本家 一成

◎「Hey Kids (Bumaye) (feat. Danny Brown)」音源
https://youtu.be/4Jl-BeR4M4c

◎リリース情報
『ラン・ザ・ジュエルズ3』
ラン・ザ・ジュエルズ
2016/12/24 RELEASE
デジタル配信
https://goo.gl/ci4sx2

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