Billboard JAPAN


NEWS

2021/10/23 11:00

カニエが名前をYeに変更、ザ・ウィークエンドとコラボしたのは、リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ全米首位:今週の洋楽まとめニュース

 今週の洋楽まとめニュースは、カニエ・ウェストに関する話題から。2021年10月18日、カニエ・ウェストが法的に名前をYe(イェ)に変更することが、米カリフォルニア州の裁判所により正式に承認された。本名カニエ・オマリ・ウェストだった彼は、“個人的な理由”で名前の変更を求める嘆願書を提出してから2か月足らずで、米ロサンゼルス高等裁判所のミシェル・ウィリアムズ判事が正式に新しい名前を承認したと、裁判所の広報担当者が米ビルボードに認めた。嘆願書には、“個人的な理由”と書かれているだけで、改名に関する追記はなかった。カニエの弁護士および代理人からのコメントは得られていない。Yeは一般的にカニエのファースト・ネームの短縮形として使われており、彼の8thスタジオ・アルバムのタイトルにもなっている。『Ye』は、2018年6月に米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で初登場1位を獲得した。このアルバムのリリース直後のインタビューで、彼は“Ye”について、聖書に出てくる“汝(you)”にちなんだものだと語っていた。その後のツイートでは、「自我のないカニエ・ウェストとは、誰なのか、何なのか?ただの“Ye”だ」と投稿していた。

カニエ・ウェスト、名前を法的にYeに変更

 エルトン・ジョンが最新作『ロックダウン・セッションズ』のリリースに先駆けて、2021年9月21日にプレス向けのQ&Aを行った。英ラジオ・パーソナリティのマット・エヴァレットを聞き手に迎えて開催されたこのQ&Aセッションで、エルトンは新作に取り組むことになった経緯、今作でコラボした若手からベテラン・ミュージシャンたち、そしてメインストリームにおけるLGBTQアーティストの飛躍について語った。まずエルトンは、「ロックダウン中に音楽を作るなんて思ってもみなかったし、その予定もなかった。だから、本当に偶然に出来上がった作品なんだ」と前置きすると、コロナ禍で音楽を作る引き金となった出来事について「制作がスタートしたのは2020年3月で、たまたまLAのレストランでチャーリー・プースに出くわしたことがきっかけだった。彼に会うのはその時が初めてだったけれど、私のLAの家から4軒先に住んでいたことが発覚した。“自宅にスタジオがあるから、もし興味があれば、滞在中に一緒に曲作りができたら”と彼が誘ってくれたので、応じることにした。それがアルバムに収録されている“アフター・オール”なんだ。とても素晴らしい経験だった」と明かした。

エルトン・ジョン、デュア・リパ/リル・ナズ・Xら参加の最新コラボALを語る「74歳で他のアーティストから学べるのは最大の贈り物」

 10月19日、ザ・ウィークエンドが、スウェディッシュ・ハウス・マフィアとタッグを組んだ新曲「Moth to a Flame」のティーザーを「今週」というキャプションとともに自身のSNSで公開し、10月22日にリリースされた。サングラスをしたザ・ウィークエンドが青緑色の照明を浴びる姿が映った映像には、大ヒットとなった前作『アフター・アワーズ』のサウンドを継承したような圧迫感のあるシンセ音が合わせられている。そして最後にサウンドが鳴り響くとともに楽曲のタイトル「Moth to a Flame」が白地のフォントで登場する。「Moth to a Flame」が、『Dawn』と仮タイトルがつけられているザ・ウィークエンドのニュー・アルバムに収録されるか現時点では不明だ。また、10月20日、スウェディッシュ・ハウス・マフィアが「SWEDISH HOUSE MAFIA LIVE COACHELLA 2022」という内容の動画をTwitterで公開し、【コーチェラ・フェスティバル2022】への出演が決定したことを明かした。【コーチェラ】の公式Twitterアカウントは、会場となる砂漠にメンバー3人の影が投影された写真を投稿した。今回のライブは、2022年に発表されたスウェディッシュ・ハウス・マフィアの最初の公演となると同時に、約8年の活動休止を経て、今年7月に新曲をリリースして再結成した彼らにとって、復活後初となる主要フェスティバルでのパフォーマンスとなる。

ザ・ウィークエンド、スウェディッシュ・ハウス・マフィアとのコラボ曲「Moth to a Flame」のリリースを予告
【コーチェラ2022】スウェディッシュ・ハウス・マフィアの出演が決定

 さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウの「インダストリー・ベイビー」が、登場12週目で1位に到達した。7月23日にリリースされた「インダストリー・ベイビー」は、8月7日付チャートで2位に初登場した後、上位をキープするも首位には届かず、約2か月半をかけて今週遂にトップに立った。Hot 100での首位獲得は、リル・ナズ・Xが「オールド・タウン・ロードfeat.ビリー・レイ・サイラス」(2019年)、「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」(2021年)に続く3曲目で、ジャック・ハーロウは初のタイトル。これを受け、米ビルボードのチャート画像とMV撮影舞台裏を捉えた写真をシェアしたハーロウは、「俺にとって初のNo.1。自分のヴァースを書いている時に、これが実現すると思ってなかったと言ったら嘘になる。俺を招いてくれてありがとう@lilnasx。この曲に参加できたことは、一生誇りに思えることだ。そして次に関しては……準備しててくれ……」とインスタグラムに綴った。一方のリル・ナズ・Xは、喜びを隠せない様子で閲覧注意なツイートをすると、続けて今年9月に【2021 MTVビデオ・ミュージック・アワード】で行った同曲のパフォーマンスの中で二人がハイタッチをするクリップを投稿。「数か月かかったけれど、やっとたどり着くことができた!みんなありがとう!“インダストリー・ベイビー”が世界でNo.1の曲になった。レッツ・ゴー!」と彼は歓喜した。

【米ビルボード・ソング・チャート】リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ「インダストリー・ベイビー」初首位、エド・シーラン「シヴァーズ」TOP10入り
リル・ナズ・X&ジャック・ハーロウ、「インダストリー・ベイビー」の全米No.1獲得に歓喜

 そしてアルバム・チャートでは、ドレイクの『サーティファイド・ラヴァー・ボーイ』が2週ぶりに首位に返り咲き、通算4週目の1位を獲得した。9月18日付チャートでNo.1デビューしてから3週をキープした後、翌週はヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの『Sincerely, Kentrell』(10月9日)、そして先週は約6か月ぶりに返り咲いたテイラー・スウィフトの『フィアレス(テイラーズ・バージョン)』(10月16日)にその座を奪われたが、今週再びトップに戻り4週目の首位を獲得した。週間ユニットは遂に10万を切ったが、登場6週目で94,000ユニット(14%減少)と好記録を維持していて、2位以下と2万以上差をつけている。また、アルバムの週間総ストリーミングは1億2,577万回で、6週連続で1億回を上回っている。続いて2位には、米テキサス州ヒューストン出身のラッパー=ドン・トリヴァーの新作『ライフ・オブ・ア・ドン』が初登場した。初動ユニットは68,000で、その内訳アルバム・ストリーミングが49,000、アルバム・セールスが18,000とストリーミングが7割強を占めた。アルバムの週間ストリーミング数は、全16曲で6,413万回を記録している。なお、本作はCDやアナログ盤などのパッケージがリリースされておらず、デジタル・ダウンロードのみで18,000を売り上げた。フィジカルを含まないラッパーのセールスとしては、好記録といえる。

【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク『CLB』通算4週目の首位、ドン・トリヴァー自己最高位マーク

 

今週のその他の注目ニュース

オリヴィア・ロドリゴ、「traitor」の公式MVをサプライズ公開
ラナ・デル・レイ、今週発売のニューAL『ブルー・バニスターズ』のタイトル曲のMV公開
ハリー・スタイルズ、MCUの一員になるというネタバレがファンの間で波紋を呼ぶ
コールドプレイ&BTS「My Universe」、BTSのSUGAによるリミックス解禁
【2021亞洲音樂大賞】アジア各国ミュージシャンによるパフォーマンスが配信、日本でも視聴可

関連記事