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【特集】ENHYPENが待望の日本デビュー、K-POPボーイズ・グループの有望株に注目



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 多国籍メンバー7人で構成されたENHYPENが満を持して日本デビューをした。韓国でデビューして1年も経たない彼らだが、その注目度の高さと人気ぶりは破竹の勢いで、すでに韓国の主要音楽賞をいくつも受賞している。ここ日本でも連日のメディア出演やSNSの盛りあがりから、今後さらなる活躍の場が広がりそうな、期待の新人グループの一つに挙げられる。国内外で着々とファンを増やし続けているENHYPENを、デビュー・シングル『BORDER : 儚い』の動きとともにご紹介しよう。

 JUNGWON・HEESEUNG・JAY・JAKE・SUNGHOON・SUNOO・NI-KIから成るENHYPENは、上は19歳、下は15歳と、平均年齢17.7歳のフレッシュなグループだ。グループ名のENHYPENには、連結記号“-ハイフン”が意味するように、違う人生を生きてきた7人の少年たちが“連結”し、お互いを“発見”し、一緒に“成長”するという意味が込められており、音楽を通じて人と人、世界と世界を繋ぐという抱負もあることから、彼らが多方面を意識した音楽や活動を目指していることが分かる。さらに、オーストラリア育ちのJAKEやアメリカ出身のJAY、そして日本人のNI-KIと、国際色豊かなメンバーが揃っており、K-POPの人気が世界レベルで加熱する現在、言語という壁を取り払い、よりスムーズにリスナーの心に近づくことが可能なことも、このグループの強みでもあるだろう。

 日本では早くも『Seventeen』や『ViVi』、『エル・ジャポン』といったモード誌や人気ファッション・マガジンの表紙を飾ったり、特集が組まれたりしており、若年層が推す若手注目株であることは見て取れる。その人気のひとつには「ビジュアル最強」とまで言われるそのルックスの高さも手伝っているが、ボーイズグループとしての本領であるダンスパフォーマンスとコーラスワークに定評がある。

 それもそのはず。彼らは、野望と才能を兼ね備えた若い挑戦者が数少ない切符を求めて挑んだオーディション番組『I-LAND』に勝ち残った7名なのだから。オーディション参加前はBig Hit Entertainment(現:HYBE)の練習生だったメンバーやK-POPアーティストのバックダンサーを務めた経験者など、デビュー以前に待ち構える難関を突破した実力者が複数名おり、そのダンスの実力は折り紙付きだ。


▲「Given-Taken」


▲「Drunk-Dazed」

 韓国で2020年6月から約3か月間放映された『I-LAND』(日本ではABEMAとMnet Japanで同時配信)は、最終日基準オンライン生配信累積視聴者数が4,300万人、デジタルクリップ再生回数が1億8,600万回、そして181の国と地域から投票参加者が続出と、日韓のみならず世界中で熱狂者を生み出したなど超大型プロジェクトである。全米連続No.1が記憶に新しいBTSが所属することで有名すぎる<Big Hit Entertainment(現:HYBE)>と、映画産業から【KCON】や【Mnet Asian Music Awards】といった著名な音楽イベントまで、韓国エンターテインメントの多くを手がけるCJ ENMがタッグを組んだプロジェクトであることから、当初から世界に向けた展開を目指したボーイズグループの誕生を描いていたと考えられる。


▲『I-LAND』パフォーマンス映像

 そんな狭き門を潜り抜け結成されたENHYPENは、デビュー前からK-POP界隈で注目の的になり、2020年11月30日に韓国でリリースされた待望のデビュー作『BORDER : DAY ONE』は、昨年デビューしたグループのアルバム(単一アルバム基準)の中で最多セールスとなる初週280,873枚を記録。過去にBTSやBLACKPINK、ITZYも受賞した【ソウル歌謡大賞】など、4つの主要音楽アワードでデビュー2か月にして<新人賞>に輝き、その年の話題をさらっている。

 人気の余波は韓国だけにとどまらず、ここ日本でも起こっている。韓国作品でありながら、1stミニ・アルバム『BORDER : DAY ONE』は初週66,218枚セールスでBillboard JAPAN総合アルバム・チャート“HOT Albums”で2位(セールス2位・ダウンロード5位)、2ndミニ・アルバム『BORDER : CARNIVAL』は初週75,729枚を売り上げて総合首位(セールス1位・ダウンロード3位)を獲得。そして今年7月6日に発売された日本デビュー・シングル『BORDER : 儚い』は、初週236,229枚を売り上げて、Billboard JAPAN週間シングル・セールス・チャート“Top Singles Sales”で、堂々の1位デビューを飾った。収録曲の「Given-Taken [Japanese Ver.]」は、そのセールス・ポイントに加えてダウンロード36位、ストリーミング85位で総合3位を獲得と、BTSの「Butter」・「Permission to Dance」という強豪に続く好スタートを記録した。

 この日本デビュー・シングルの功績は他の人気K-POPグループのそれと比べても、かなり順調な出だしであり、SEVENTEENの『Happy Ending』(2019年5月29日発売、初週214,138枚)、TOMORROW X TOGETHERの『MAGIC HOUR』(2020年1月15日発売、初週98,830枚)、PENTAGONの『COSMO』(2019年2月13日発売、初週52,812枚)、Stray Kidsの『TOP -Japanese ver.-』(2020年6月3日発売、初週49,329枚)と、過去2年間でリリースされた韓国ボーイズグループの日本デビュー・シングルの初週セールスに限ってみても、国内ファンの支持率の高さが見て取れる。

 さらに、今年5月にリリースされた『BORDER : CARNIVAL』は、初週20,000枚以上のフィジカル・セールスを記録して、5月29日付けの米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”で初登場18位にチャートイン(セールス・チャートでは初登場4位)。 “Billboard 200”入りした10組目の韓国ボーイズグループとなり、米ビルボードでも数々の記録を樹立したことで、韓国・日本以外にもファンがいることを証明したのである。

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 ここからは記念すべき日本デビュー・シングル『BORDER : 儚い』について深掘りしていこう。本作には、1stミニ・アルバム『BORDER : DAY ONE』の収録曲「Given-Taken」と「Let Me In (20 CUBE)」の日本語ver.、そして現在放送中のTVアニメ『RE-MAIN』のオープニングを飾る「Forget Me Not」の3曲が収録。HYBEのパン・シヒョク(“hitman”bang)プロデューサーとWonderkidが手がけた「Given-Taken」は、彼らの韓国デビュー曲でもある。ヴァンパイアをコンセプトにしたミュージックビデオは、公開から約7か月で4,500万回再生を突破。吸血鬼にとって、陽の光が差す外の世界に出ることは命取りであるが、自分の夢や運命のためにその世界に足を踏み出すことを決意した7人の少年の姿は、周りからの期待とプレッシャー、決して楽しいことだけが待っているわけではない競争の世界に自ら飛び込み、人と人を音楽で繋ぐこと、音楽の常識を覆すことに挑む実際の彼らと重なる。

 「Given-Taken」についてHEESEUNGは「自分達のデビューが“与えられた(given)”ものなのか、それとも自分達で“つかみ取った(taken)”ものなのか、その疑念をテーマにしています。」と米ローリング・ストーンのインタビューで語る。Japanese ver.のMVは、オリジナルで見せた世界観を都会風に描いており、これまでとは違う7人の表情、パフォーマンス、演技が楽しめる。


▲「Given-Taken [Japanese Ver.]」

 2曲目の「Let Me In (20 CUBE)」は、愛する人の世界に自分を“入れてほしい(Let me in.)”と願いつつ、新しい憧れの世界に入りたいとも願う少年たちの心情を描いたナンバーで、愛する人に心を開いてもらいやすくすることを意図してか、ノリやすいレゲエ調に仕上がっている。20cm²の立方体を“入れてほしい”世界に例えているのだが、思えば『I-LAND』のロゴもキューブだったことから、憧れの世界というのは、その先(デビュー)に待ち受ける名声と成功、世界中から注がれる憧れのまなざしを意味していたのかもしれない。このMVも「Given-Taken」同様、隠されたストーリーがいくつも展開しているようで、ファンの間では様々な考察がなされている。別人かと思わせるほどシーンごとに表情を変えるメンバーを見るだけでなく、緻密に作りこまれたストーリーを読み解こうと何度も観てしまうのは筆者だけではないだろう。


▲「Let Me In (20 CUBE)」

 そして日本オリジナル曲の「Forget Me Not」は、水球をテーマにした青春アニメのオープニング曲ということもあり、エッジーなギターからスタートするポップ・ロックに近いテイストに。燦燦と照らす太陽、仲間と駆け抜ける時間、雲ひとつない夏の日が目に浮かぶ、どこまでも爽やかなサマーソングだ。

 ENHYPENの異なった魅力と声色が楽しめる『BORDER : 儚い』は各音楽ストリーミングサービスでも配信中。ダウンロードやストリーミングといったデジタル指標の動きはCDセールス指標ほど活発に動いていないが、まだ韓国そして日本でデビューしたばかりの彼ら。NI-KIは日本のバラエティ番組に度々出演しており、毎週月曜日には韓国・ソウルのスタジオからラジオ番組『ENHYPENのオールナイトニッポンX』をお届けするなど、日本ではこれから、どんどん知名度と人気が拡大していくだろうし、その動きに平行して、デジタル指標も自然と動いていくことだろう。ENHYPENの今後の活躍が楽しみだ。

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