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 「じゃあ、始めますか。お願いします」と挨拶をすると、「Marry me」でライブはスタート。アコースティックギターとピアノが作り出す音像に乗せて、有華の大人っぽくと可愛らしさが共存する歌声が響く。続いて、軽快なギターをバックに 「改めまして、こんばんは!シンガーソングライター有華です。皆さん見てますかー? 今日は短い間ですけれども、一緒にライブを楽しんでいこうと思っていますので、ぜひとも手拍子とかしたり、一緒に歌っちゃったりとかしてください」と挨拶する。

 そこから流れるように披露されたのは、語りかけるような歌詞が特徴的な 「Hey girl !!!!」。ポップな歌唱からファルセットへと巧みに切り替えていく。続く 「一蓮星」はドラマチックなバラード。ボーカルとピアノのみで始まり、途中からギターが加わるアレンジで曲の優しい空気も強まる。有華の歌声もパワフルになっていく様子に引き込まれる。

 曲が終わると「初めての NEXT FIRE に出演させて頂いているんですけども、なによりもこの (TikTokのロゴが入った)キューブにめちゃくちゃテンションが上りまして (笑)。ぜひとも写真を撮って帰りたいなと思ったり。今日はすごく綺麗なスタジオをご用意していただいて。画面越しでもいい感じにライブができていると思うんですけども、楽しんでもらえてますでしょうか?意外とこっちはドキドキで(笑)」とフランクな MCを披露。

 「TikTokでは私の楽曲をたくさん色んな動画で使ってもらってて。その中で友達との思い出をこの曲で作ってくれたりとか、大切な人に愛のメッセージを届けてくれたりとか、そんな中で皆さんが楽しんでくれた歌を歌いたいと思います」という紹介から「Bestie」へ。画面越しに手拍子を煽ると、曲は跳ねるようなハッピーなリズムに。シンガロングしたくなるフレーズや、様々な歌唱スタイルが登場するなど、有華のボーカリストとしての魅力が詰まったパフォーマンスだった。

 「続いての曲はね、みんなも知ってくれてる曲なんちゃうかなー。一緒に歌ってくれたら嬉しいなー」と少しおどけると、こちらもTikTokで話題となった「Partner」へ。キャッチーで温かいメロディーに、多くの人が共感できるであろう歌詞が魅力的なこの曲が聴けることに、コメント欄も興奮状態に。

 サポートメンバーの内田敏夫(Gt.)と江戸健(Pf.)を紹介すると、再びMCへ。「私もまだTikTok初心者ですけど、これからも色んな曲を届けていけたらなって思っています。今日は11月4日ということで、お誕生日の方がもしかしたらいるかもしれないですね。私は誕生日の曲もあって。誕生日といえば、1年に1度のめちゃめちゃお祝いできる大切な日だと思って作った曲なんですよ。今日は画面越しにお誕生日の方を全力でお祝いしてライブを終わろうと思います」という紹介から、「バースデーソング」へ。この肯定感に溢れた、祝福の歌が大団円を演出する。楽曲のアウトロで有華が改めて挨拶をし、ハッピーな空気感を残したまま、ステージは終演となった。



Text: Haruki Saito
Photo: Masanori Naruse

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