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 ステージに颯爽と現れたメンバー。序盤から猛烈なバンド・アンサンブルを繰り広げ、「iCON」でライブの幕が開けた。リズミカルに楽曲が展開されていく中、脳裏に刻まれるようなシンセサイザーのフレーズ、SimiSho (Dr.)の正確な8ビート、Gyoshi (Gt.)の凛々しいギターソロなど聴きごたえのある瞬間が何度も生まれていく。そして、少しスローダウンして 「幻想を買え」を披露。yonkey (Vo.)のビートパッドやかとたくみ (Ba.)のシンセベース、SimiShoのパーカッション・シンセサイザーなどが取り入れられており、エレクトリカルな楽曲となっている。

 “決して叶うことのない儚い恋”が描かれた最新曲「ジェネリックラブ」では、ミドルテンポのビートに乗ってyonkeyとやすだちひろ(Vo.)の美しいハモリが会場に響き渡っていく。そのまま途切れることなく、yonkeyの“1,2,3,4”という聞き馴染みのあるカウントを主軸に、メンバーがゆっくりとリズムを刻み始める。ここで披露されたのは、TikTok内で、ダンスチャレンジをはじめ様々な動画に使用されてバズを起こしている「タイミング〜Timing〜」。名曲をカバーする動画シリーズ<MIDNIGHT SESSION>から生まれ、彼らを一躍有名にさせた楽曲だ。各々が奏でていた音がぎゅっと集約して重厚になったイントロがスタート。言うまでもなく纏まりのあるバンドサウンドを轟かせ、コメント欄でも“かっこいい”“一緒に踊った”というように盛り上がりを見せた。

  「直接ライブ会場でお会いできる日が来たらいいなと思っています」というやすだちひろの一言から、最後に演奏された楽曲は「I Think About You Now」だ。後半の間奏は、かとたくみのスラップやGyoshiの音抜けの良いカッティングギターが混ざりあい、気持ち良く進んでいく。今回のライブでは楽曲のクオリティだけでなく、演奏技術の高さにも酔いしれることができた。今後はどんな楽曲を生み出していくのか大いに期待したい。



Text: Tatsuya Tanami
Photo: Masanori Naruse

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