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 Who-ya Extendedが、Billboard JAPANとTikTokが今話題のアーティストをフォーカスする番組『NEXT FIRE』に出演し、生配信ライブを披露した。

 2019年秋にデビューし、今もなお素性をなかなか見ることができず、ミステリアスに包まれているWho-ya Extended。表情豊かな音楽性でリスナーを魅了してきた彼らが、満を持して開催する初の生配信ライブとなった。ステージに登場したのは、Who-yaと彼を支えるギタリストだ。ライブはアニメ『呪術廻戦』第2クールのオープニングとして注目を集めた「VIVID VICE」でスタートした。疾走感あふれるロックナンバーでライブに火をつけ、勢いそのままに「Synthetic Sympathy」を披露。Who-yaの洗練されたダイナミズムな歌声が耳に焼き付いた。そんな彼らの最初のMCでは、視聴者から読み切れない程の質問や感想が殺到していた。

 3曲目はリバーブの効いた残響ギターが魅力的な「S-cape 2 the abs」。そして、最新EP『VIVID VICE』に収録されているエモーショナルでエレクトロサウンドが特徴的な「The master mind」。完成度の高いバンドサウンドを見せつけ、息を呑むような空気感が生まれる。しかし、MCに入ると一転して、はにかみの表情を見せるWho-yaとのギャップにやられた視聴者も多かったであろう。

 ギターのブレイクダウンが聴こえてくる中、Who-yaがクールに歌い上げる「Killing My Fear」では、奥行きの深い歌声を披露。楽曲を1曲1曲丁寧に表現していく技術の高さは、幻想的なSEから始まる「Slight light life」でも感じ取れるものだった。透き通るような地声と裏声を巧みに使い分けるWho-ya、そして、重圧感ある独特のバンドサウンドを放つWho-ya Extendedに、ぐっと心を掴まれた。

 初の生配信ライブが、終わりに近づいていることを悲しむWho-ya。しかし「これを機に知ってくれた方も、今まで応援してきてくれた方も、これからよろしくお願いします」と視聴者に熱意を伝えた。そして、最後はWho-ya Extendedの始まりの歌であり、Who-yaの決意が込められた「Q-vism」でライブを締めくくった。

Text:Tatsuya Tanami
Photo: Masanori Naruse

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