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大塚 愛 『ロケットスニーカー / One×Time』 インタビュー

大塚愛 『ロケットスニーカー / One×Time』 インタビュー

 全国ツアー【LOVE PiECE Tour 2008 ~メガネかけなきゃユメがネェ!~】の真っ最中に敢行した、10回目となる大塚 愛へのスペシャルインタビュー。どの辺がスペシャルなのかは読者の皆さんの感覚に任せるとして、今回の大塚さんは、かなりマジメです。真剣です。(笑)の数もいつもよりは若干少ないです。そしてテーマは「私はここで生きてるんだ~!!!」です。ご堪能あれ♪

すごく大きなストーリーを生きている自分

--現在、約3ヶ月にわたる全国ツアー【LOVE PiECE Tour 2008 ~メガネかけなきゃユメがネェ!~】を敢行中ですが、どうですか?今回のツアーは。(※このインタビューは、ツアー終了前に行われました)

大塚愛:これまでツアーを3回やってるんですけど、今までのライブのイメージを変えたくて。それと同時に自分の原点に戻りたくて、私の一番出せる面白さ、魅力とかをひとつの世界観にして出したかったんですよね。あと、アルバム『LOVE PiECE』のあのマークを見ながら、会場に入った瞬間から冒険心を駆り立てられるような、異世界に行っちゃった感じとかも出せたらいいなと思って、それを実行してます。

--あと、これは僕のえらく狭いマーティング結果なんですけど。これまで大塚 愛のライブに行ったことがないんだけど「今回初めて大塚 愛のライブ行くんだ」っていうのをですね、気持ち悪いぐらい最近よく聞くんですよ(笑)。

大塚愛:アハハ!

--で、実際、もう明らかにツアーを重ねる度に公演数も動員数も増えているわけで、そうした自分の音楽を通した大きな広がりが目に見えて分かるのはどんな気持ち?

大塚愛:元々ライブが得意ではないアーティストで、今よりもっともっと前は「なぜ同じセットリストで何回もライブをやるんだ?」って思っていて、そこの面白さが自分の中で掴みきれてなかったんです。そうすると、毎回「こなしていかなきゃ」って思うわけなんですけど、それがしんどくて。「またやるの~?」ってなる。最初の頃は、そのぐらい認識が狭いところしか見えてなかった。でも今は、毎公演の積み重ねがすべてリレーのように繋がっていて、それが一本のストーリーかのように感じる。2時間半っていう与えられた時間の中で、自分の感情の成長を毎回感じるというか、一回のツアーを通して、すごく大きなストーリーを生きている自分というものを発見できるんですよ。それは『愛 am BEST』のツアーの頃から気付き始めたんですけど。

そうなると、自分がステージでやっていることを客観的にも見ようとしたりする。それでも後からビデオでチェックすると、自分が思っていたより小さい動きになってたり、単調な動きになってたりするんですよ。逆に言えば「え~!こんなに大袈裟にやるのぉ!?」っていうことがビデオで見るとちょうど良かったりする。そういう自分なりの調整だったりバランスだったりを考えるようになりましたね。「これらの楽曲すべてをどうやったら上手く乗り切れるだろう?」っていう体力面の調整もそうだし。あと、私のライブは曲調が激しく変わるので「自分の喉の切り替えのスウィッチをもうちょっとスムーズにできないか?」っていうことも考えたり。それは3歩進んだらまた2歩下がったりするもので、結局1歩しか進んでないんだけど、その積み重ねでツアーが終わると、そのツアーが自分の人生のツアーのようにも感じられるんです。

全国ツアーっていうのは大きいものなんだなって。アーティストを成長させる大きなイベントだなっていう感じが今はしています。なので、その積み重ねと共に私のライブに足を運んでくれる人が増えるのは、嬉しいですね。あと、これから先、私のライブに初めて来てくれる人に伝えておきたいのは、かなり体力を必要とします。あとは出来ればハンカチの用意を(笑)。

--必ず泣かすぞと。

大塚愛:そうですね。あと私なりの拘りを言えば、1曲1曲のアレンジを毎回全部変えてるんですね。今まで同じ風にピアノを弾いたこともないし。そんな感じで「どこまで私はアレンジを変え続けることができるんだろう?」っていうチャレンジもしていますので、そこも観て頂ければなと。

--で、今回は、昨年9月にリリースされたアルバム『LOVE PiECE』リリースタイミング以来、約8ヶ月ぶりのインタビューになるんですが、大塚 愛をこよなく愛するhotexpressとしては、その間にリリースされた『ポケット』の話をスルーすることはできないなと思っていまして。

大塚愛:え?スルーしました!?

--『ポケット』のリリースタイミングのインタビューはできなかったんですよ。で、僕が『ポケット』をすごく好きという個人的な理由もあるんですが。

大塚愛:アハハ!嬉しいです。

--あの楽曲のリリースに踏み切った理由やキッカケって何だったんでしょう?

大塚愛:私が好きな人に「私はこんなに想っているんだ」っていうことを伝えたくて創ったもの。それを世に出して、私と同じように「すごい好きな人がいるんです」って想っている女の子に届いたとしたら、その子の想いをこの楽曲に全部詰め込んで、その子の大切な人に渡してほしいなって思ったからです。

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あ、音楽で人って幸せになるんだ

--なるほど。ただ、この楽曲はアニバーサリーライブでのみ披露されていた楽曲ですし、他に類を見ないとてもプライベートな想いに溢れた作品というところで、CDリリースしてしまうことへの抵抗というか、戸惑いみたいなモノはなかったんでしょうか?

大塚愛:やっぱり自分から離れちゃうっていうのは「ちょっとどうなんだろう?」「自分の一番側にあるべき楽曲なんじゃないのかな?」とは思っていました。それを全国に放っちゃうっていうのは・・・。まぁそういう想いがあったので、最初はリリースする気はなかったんですけど。でもだんだん時が経つに連れてこの楽曲を歌う機会が増えたとき、なんか、この楽曲を聴いたり歌ったりすることで自分の中の幸せがだんだん増えていって。「あ、音楽で人って幸せになるんだ」っていうことを改めて思い出したんです。それで、もし全国の女の子が幸せな気持ちを思い出したり、気付いたりできるんだったら、この楽曲をぜひ使ってほしいなって。だんだんだんだん想いがオープンになっていった感じですね。

--なるほど。ちなみに僕は女の子じゃないですけど、すごく幸せな気持ちに・・・。

大塚愛:(笑)。ありがとうございます!

--現在開催中の全国ツアーでも披露していると思うのですが、リリース前後で『ポケット』を歌う際の意識みたいなところで変わってきたことってありましたか?

大塚愛:最初は、もうイントロから自分で感動してしまって、あんまり上手く歌えなくて「どうやって涙を流さずに歌うか?」みたいなことの方が重要だったんですけど。だんだん、まだちょっと心に傷がある人だったり、心がちょっと寒かったり、何かあったかいモノを求めている人たちに「こんな幸せなこともありました」っていうことを伝えることで、みんなの心の中のポケットがちょっとでもあったまるといいなって思いながら歌うようになって。ただどうしても最後の方には自分で感動してしまいますね。

--気持ちのコントロールが物凄い難しい楽曲なんでしょうね。何かの音楽番組で「あれ?泣いてる?」みたいな瞬間も見受けられましたし。

大塚愛:(笑)。すごく難しい歌で。これを気持ちを込めて歌うのはすごく難しい。やっぱりテレビとかだと、サイズも短くなっちゃうし、モニターとかもこちらが思うような環境にはできないじゃないですか。でもその中でも「気持ちをすごく込めて歌いたい」っていう、なんかその、葛藤っていうのもあって。それを形にするのが、タイトなテレビの中ではなかなか難しい。それで、自分がこの楽曲に込めたものを伝えたいのに、本当のことが伝えられないっていう悔しさもあったり。そういうのもあって『ポケット』の頃はちょっと気持ちの面で崩れてしまったんですよ。やっぱり真剣だし、大事だし、すごく伝えたいし。その想いが強すぎちゃって、妥協できないところで苛つきもあったり。それで泣いてるような表情を見られてしまったんだと思います(笑)。

--ただ、そういう難しさも飲み込んだ上で、今後ずっと歌い続けていく楽曲になりそうですか?

大塚愛:う~んと、必ずしもこの楽曲をいつも歌う。そういう楽曲ではないんじゃないかと思ってます。自分が本当に「ここ!」っていう瞬間にポン!て出す、最後の秘密兵器みたいな立ち位置でいてほしいなと思います。

--では、以前から、大塚さんは自分の楽曲の中で1番好きなのは『ポケット』と言っていますが、それは今も変わりなく?

大塚愛:そうですね。

--わかりました。で、その『ポケット』以来、約半年ぶりのニューシングル『ロケットスニーカー / One×Time』なんですが、まず『ロケットスニーカー』、自身では仕上がりにどんな印象や感想を持たれていますか?

大塚愛:今までのアップの楽曲とは全く違うジャンルをアップでやりたくて。アップで疾走感もあるんだけど、私的にはそれも大事だったんだけど、ジャンプしてそのまま止まっているっていう、伸びやかなステップアップがかなり重要となるサウンド創りになりました。

--あの、これまでの大塚さんって、すごく真剣に涙が出るほどのバラードも歌うし、全力でおバカで楽しいこともする。その両極をある意味バランスを取りながら打ち出してきたと思うんですけど、『ロケットスニーカー』は「生きる」ってことに真っ正面からぶつかりながらも、それを軽快に歌い飛ばすっていう、新しい形の楽曲ですよね。こうした楽曲が生まれた背景にはどんな想いや考えが?

大塚愛:やっぱり今まではアップでもテーマは恋愛だったり友情だったり、そういう人と人とを繋ぐような楽曲が多かったんですけど、初めて自分の誇れる生き方とか、目指しているところを楽曲にしていて。そこが自分の中ですごく新しいんです。なので、サウンド面をまとめるときも新しさを常に求めたんですけど、そこで大変な部分もあって。新しいからこそ何が正解とかないから。でも新しさがほしいというところで創った楽曲なんです。これは今まで打ち出してこなかったジャンルですね。

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「それが私の生き方だ~!!!」みたいな(笑)。

--あと、こういう質問に答えるのは恥ずかしいかもしれないんですけど、「好きなうたうたって、好きな人とキスをする」って、大塚さん自身の意思表示や願いでもありますよね?きっと。

大塚愛:私が誇りに思う、譲れない生き方。なんか、自分の生き方を披露するっていうのはちょっと照れくさいんですけど、でも「これが大塚 愛だ!」って胸を張って言えることが明確に出てきたっていうのは、やっぱり“私”っていうものが確立されようとしているんだなって思いますね。

--なので、こうした想いや意思をもう惜しみなく歌い飛ばさずにはいられないモードに大塚さんがなっているんですよね?きっと。

大塚愛:そうですね。だから多分、ちょっと自分に・・・「GO!!!」って感じなんですよ(笑)!

--(笑)。

大塚愛:自分のことを好きになるっていうか、「私はこういう人だから、こんな風にして、これを大事にして、生きていくんだ」っていうことに自信が持てるっていうのは、すごく大きなことだなって思っていて。前は小心者で「ダメだったかなぁ?どうなんだろう?」って急に弱気になっちゃったりとか、自分の足りない部分、マイナスな部分、イケてない部分とかを結構気にするところもあって、メンタル的に揺れ動いたりしていたんです。でも今は、自分の好きな部分を見れるっていうポジティブさ。「これこそ本当のポジティブだ」って思えるぐらいのポジティブさを持っているんですよね。それは大きい。

--そうした自分になれたからこそ出てきた楽曲ですもんね、明らかに『ロケットスニーカー』は。なので、僕はきっと、この楽曲を生で聴いたら泣くと思います(笑)。

大塚愛:(笑)。

--いや、泣きますよ。この楽曲を照明バーン!ってなっているところで、みんながウワァ~!ってなって大合唱してたら。バラードでしくしく泣く感じじゃなくて、ワッシャ~!って涙流しますね。「僕たちは生きてるんだ~!!!」って。

大塚愛:確かにそういう感じですよね。すごく明るくてポジティブな楽楽曲なのに、なんか、私も泣きそうになるんです。「それが私の生き方だ~!!!」みたいな(笑)。

--そこまで気持ちを持っていける楽曲ですよね。ちなみに「地球っこ」っていうワード。これまた良い言葉を生み出したなとニヤニヤしてしまったんですが、この言葉が出てきたのは一体なぜなんでしょうね?

大塚愛:これは思い浮かんだままに「地球っこ」って書いたんです。でも最近、言葉ってとにかくありふれているので、一瞬怖かったんです。「もう“地球っこ”って誰か言ってるかも?」って思って。それで、スタッフに「“地球っこ”って誰か言ってた?」って聞いて、それで分かんなかったから「ネットで調べる!」って言って検索してみたら、誰かが歌詞で使ったり、有名人が言ったりはしていなかったので、「これは大丈夫かな?よし、使っちゃうよ」みたいな(笑)。

--それにしても「地球」っていうワードが出てくる楽曲をここまで軽快にポップに仕上げた作品って多分他にないですよね。

大塚愛:そうですね、笑われました、最初。

--なんで(笑)?

大塚愛:私がアレンジャーのIkomanにこの楽曲を持っていったとき、私が普通に「地球っこ~♪」って歌うじゃないですか。そしたら笑うんですよ!「おまえが頑張って“地球っこ~♪”って歌ってるのが面白くてしょうがねぇ」って言って(笑)。本当にそんな笑わせるつもりはなかったんですよ。純粋に、この私があたりまえにしたいことが「すごいこれ地球っこ!」って思っただけなので。

--ちなみにこの楽曲のPVはどんな内容になっているんでしょうか?

大塚愛:今までに観たことのないPVになっていて、それも観てて私は泣きそうになったんですよ。すごくあたりまえのようにあんなことやこんなことをして、あんな日もあってこんな日もあって、でも「私はここで生きてるんだ~!!!」っていう、正にこの楽曲を映像化したようなPVになってます。

--もう観たらたまらない感じになると。

大塚愛:それを変な感じで表してます!

--ん~なるほど。

大塚愛:(笑)。

--で、今作はDouble A Side Singleということでもう1曲、『One×Time』という、これまた新しい香りのするミディアムチューンが収録されています。自身ではこの楽曲の仕上がりにどんな印象や感想を持たれていますか?

大塚愛:『HEART』を創ってみて「あ、これど真ん中の自分」っていうものを知って。声の出し方というか、自分の歌い方のど真ん中っていうのを『HEART』で確信を持った上でのアプローチなんですけど、今回はもうちょっとしなやかに。余裕がある感じで、遊び感も出しながら、女性の遊ぶ楽しみ、恋をする楽しみとか、自分の中でスイッチを使い分けられる感じを出してます。「今日はちょっとこの人と遊んじゃおう」とか「恋しちゃおう」とか「この人、真剣に行っちゃおう!」みたいな、女性ならではの視点を書けたらいいなと思って。

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子供たちから自分の未来を大人に伝えてほしい

--あの、この楽曲を聴いて今更ながらに気付いたことがあるんですけど、大塚さんって、めちゃくちゃロマンティックだなって。

大塚愛:アハハハハ!私、そうなんだ!?『ユメクイ』を書いたときに、「大塚さん、ロマンティックですね」って言われて「どこが!?」って思ったんですけど・・・、私、そうなんだ~(笑)。

--大塚さんって、泣いたり笑ったりムカつかれることが快感になったり(笑)掴み所がないイメージ強いですけど、その正体は、こうしたスウィートな世界に思い焦がれるロマンチストっていうのが、この楽曲を聴いた現時点での僕の結論なんですけど。

大塚愛:そうなんだ~。でもさっきも「少女漫画みたい」って言われました。ただ私的に『One×Time』は、ロマンティックより、この言い方が正しいか分からないですけど、体液の感じなんですよね・・・(笑)。

--今、なんて言いました?

大塚愛:体液!

--(笑)。

大塚愛:なんて言うのかな?ふわふわ浮いてる感じではなくて、実際にキスしたときに混ざる唾液とか・・・。

--リアルですね。

大塚愛:どう伝えていいか分かんないよ~(笑)。まぁとにかくそんな体液的な混ざり方の感じなんですよね。

--それを僕はロマンティックと受け止めたと。

大塚愛:アハハハハ!

--まぁでも、この『One×Time』は、歌詞やメロディ、大塚さんの声はもちろん、ストリングスの旋律、ピアノの音色ひとつ取っても、そうしたイメージを表現するのにめちゃくちゃ拘ってますよね。

大塚愛:いろんな楽器がそれぞれバランスを取ってます。例えば、ストリングスは「古くしてね」って伝えたんですけど、アンティークな感じをすごく入れたくて。新しくしたくなかったんです。昔の映画の中の下着姿の、ちょっと高級なんだけどエロい感じというか。それで、ボーカルもたくさん重ねて春っぽさを出したりとか。そういう感じでそれぞれがちょっとずつバランスを保っている楽曲です。

--それをライブで表現するのは、かなり難しそうですね。

大塚愛:難しいでしょうね~、これはかなり。こういう楽曲で大体つまずくんですよね~、バンドメンバーの皆さんは(笑)。私の楽曲の幅がポンポン飛んじゃってるので、なかなかそのすべてをクリアーできる人が少なくて。そこまでマルチな人がいない。

--じゃあ、メンバーは大塚 愛の新曲が出る度に「うわぁ~!」ってなるわけですね。

大塚愛:この前、みんなでつつき合ってましたよ。「ロケスニはあそこ大変だからよろしく」って言ったら、バンドメンバー同士で「うわぁ~、おまえ大変だ~」って(笑)。

--あと、サウンド面で今回すごく印象に残ったのが、『ロケットスニーカー』も『One×Time』もピアノの音が冴え渡っていて、凄まじく重要な役割をこなしているなと思ったんですが。

大塚愛:そうですね。特に『ロケットスニーカー』は、アップチューンでピアノを使う新しさ。それは自分の中で初めてだったので、最初はすごく抵抗感があったんですけど、抜けた瞬間に「すごい新しい!」って思いました。

--あと、今回のシングルにはもうひとつ気になる楽曲が収録されています。『空とくじら』、まだこの楽曲だけ聴けてないんですけど、どんな内容になっているんでしょうか?

大塚愛:『ロケットスニーカー』と『One×Time』とはうって変わって、私的にはこっちがロマンティックなんですけど。でもどこか異世界で、ちょっと不思議な感じ。ただ内容としては、子供から見た今の世界の深刻さ。子供が大人に伝える未来。子供の未来を大人の人にメッセージとして伝えて、世界が終わっていく様。それをちょっとロマンティックに書き上げた感じ。

--「世界が終わっていく様」と言いましたけど、そこまでの表現をしたことっていうのは今までにないですよね?

大塚愛:ないですね。今まではやっぱり対人。一対一とか一対仲間とか、そういうのはあったんですけど、こういうなんか、世界の環境があって、自分がいてっていうところはあまり興味がなかったんです。ただ、やっぱり誰かが誰かに伝えるっていう連鎖反応を考えたときに、自分はライブをやることで一人で何千人もの人に何かを伝えることができるわけですよ。それを何千人の方々がどう受け止めるかは分かんないですけど、その何千人の方々がそれを誰かに伝えたとき、それは更にぶわって広がっていく。それを考えると、伝え方の難しさや大事さを感じるんだけど、でも小さなことの積み重ねが集まって今大きなことが動こうとしている中で、それに対して出来ることってまた小さなことを積んでいくことしかなくて。大きなこと一回でそれをクリアーできたら良いんですけど、それは出来ないからコツコツ積み重ねていくしかない。それを全員がやらなきゃいけない。難しいトライですよね。それで、「私はそれをどうやれば伝えられるんだろう」って思ったときに「子供たちから自分の未来を大人に伝えてほしい」って思ったんです。

--ここまで大きな規模の話を大塚さんの口から聞くのって初めてだと思うんですけど、そうした想い、表現は年々湧き上がってくるように?

大塚愛:まぁ今の時代というのもあるかもしれないですね。現在が「最高な環境だぜ」っていう感じだったら出来ないし、等身大の感覚でこうした楽曲が生まれているっていうのは、今がそういう時代だからなんだと思います。

--そんな最新曲3曲が堪能できる今回のシングルなんですが、これを引っ提げたテレビ露出などではどんな大塚 愛を見せてやろうと思っていますか?

大塚愛:ライブもそうなんですけど、まだまだテレビも馴れなくて。自分の中で「こうすれば、これぐらいの力で出せる」っていうのがまだ掴めなくて。だから早く掴みたいですね。自分の中でもうちょっと整理して、理解して、それでテレビでも普通に歌えたら良いですね。

--で、今作のリリース以降なんですが、どんな展開を考えていたり、予定していたりしますか?

大塚愛:まずは『ロケットスニーカー / One×Time』をリリースして、夏は野外ライブを行います。あとは、まだ発表していない持ち曲があるので、良いアレンジが仕上がれば出していきたいなと思っています。

--去年は【a-nation】で見事革命を起こしたわけですけど。

大塚愛:(笑)。

--今年も期待していますので。

大塚愛:そろそろエイベックスに怒られるんじゃないかと。まぁでもまだ社長は笑ってくれているんで、頑張ります(笑)。

大塚愛「ロケットスニーカー/One×Time」

ロケットスニーカー/One×Time

2008/05/21 RELEASE
AVCD-31411 ¥ 1,980(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.ロケットスニーカー
  2. 02.One×Time
  3. 03.空とくじら
  4. 04.ロケットスニーカー (Instrumental)
  5. 05.One×Time (Instrumental)

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