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アミーア『The Cover Collection Vol.8 - Special Edition』発売記念インタビュー&クリスマス・プレイリスト



インタビュー

 Mr. Jones、Big Mike、Sing、K.C.の4人からなるボーカルグループ、アミーアの人気カバー・シリーズの最新作『The Covers Collection Vol.8 - Special Edition』が12月8日リリースとなった。約1年ぶりのカバー・シリーズとなる本作には、ブルーノ・マーズ「Versace On The Floor」、エド・シーラン「Shape of You」、ザ・チェインスモーカーズ & コールドプレイ「Something Just Like This」といった、近年の話題曲が多数収録。また、アルバム収録とは別アレンジでこの季節にはぴったりの「Versace On The Floor」クリスマス・バージョンが配信限定でリリースされた。そして、11月にはグループとして2作目となるオリジナル・アルバム『AHMIR』も発売している。

 更に、新進気鋭のミュージシャンが国際的な名声を手にするチャンスを得られるというYouTubeのオリジナルコンテスト番組『Best.Cover.Ever.』にも出演し、見事グランプリを獲得。デミ・ロヴァートとの共演も果たした。まさに今、より一層の注目を集める4人ボーカルグループ、アミーアに最新作や『Best.Cover.Ever.』出演時の思い出、最近のお気に入りソングなどについて色々と語ってもらった。また“今年のクリスマスに大事な人と一緒に聴きたい曲”をテーマにしたプレイリストも作ってもらったので、こちらもぜひチェックしてもらいたい。

僕たちがカバーするときに共感するのは、アーティストというよりも、曲そのものなんだ

−−前回のインタビュー(アミーア 新作『The Cover Collection Vol.7 - Special Edition』リリース記念インタビュー)では、「僕たちが好きな曲を選んでいるだけ」と仰ってましたが、それは今作でも同じですか? 選曲や制作過程で、これまでのカバー・シリーズとの違いがあれば教えてください。

全員:そうだね、自分たちのお気に入りの曲を選ぶようにしているんだけど、今回はもっとバラエティに富んだ選曲にしたんだ。ファンの多くは僕らのディズニーのカバー曲が好きみたいだね。それから、僕たちはブルーノ・マーズの大ファンだから彼の曲を2曲カバーすることにしんたんだ!多くの人が知っているように、僕たちは自分たちの音楽をチャリティー活動や困難を抱えている人への支援として使っていきたいと思っている。だから今作では、世界中の女性や少女たちへの暴力阻止に力を注いでいる国際的な非営利団体『The Pixel Project』への支援のために、アレッシア・カーラの「Scars to Your Beautiful」をカバーすることにした。そのカバー曲から得た利益の全てをその団体に寄付したよ。「Say You Won’t Let Go」は、僕たちが香港でショーしたときに、観客の一人が彼の奥さんへ歌ってくれないかとお願いされて歌った曲なんだ。それが素晴らしくて、『Vol. 8』で僕たちのバージョンを入れたいと思ったんだ。それから、ファンの多くは、僕たちがアップテンポな曲をロウソクの火のような黄昏た雰囲気やピアノ・バラードへアレンジするのが好きみたいだから、今回はそれをザ・チェインスモーカーズ & コールドプレイの「Something Just Like This」でやってみた。こういったダンス曲をスムーズでロマンチックな曲にすることは凄く楽しいね。あとは、エド・シーランやデミ・ロヴァート(もちろん!)も大好きだから、「Shape of You」と「Sorry Not Sorry」のカバーも入れたんだ!




−−2017年11月20日に2枚目のオリジナル・アルバムがリリースされましたが、制作は同時に行われたのでしょうか? もしそうならば、苦労した点を教えてください。

全員:僕たちの2作目のオリジナル・アルバム『AHMIR』は、2年くらい前から取り掛かっていた。だから『Vol. 8』の制作を始めた時には、そっちの制作はほとんど終わっていたんだよ。もし同じタイミングで2つの作品に取り掛かっていたら、すごく大変だったと思う。オリジナル曲は全て自分たちで歌詞も書いて、曲も手掛けないといけないから、より多くの時間を費やさないといけない。日本のみんなにもこのオリジナル・アルバム『AHMIR』を聴いてもらえたら嬉しいな!カバーすることも大好きだけど、自分たちの感情や経験を基に作られた曲は僕たちにとってとても特別なんだ。

−−今作で最も実験的なカバーはどれですか?

全員:2パックの「Changes」かな。これはラップの曲なんだけど、僕たちはラップをする代わりにR&B/POPのスタイルで歌っているんだ!

−−今作で最も感情移入できたカバーはどれですか?

全員:ジャネット・ジャクソンへのトリビュート曲だね。彼女は生きる伝説であり、彼女がただアーティストとしてだけでなく、有色人種(黒人)のアーティストとしてあらゆる世代や様々な事情を持つファンから愛されているということについて本当に尊敬しているんだ。なぜならそれは、僕たちが努力して目指していることだからね。今作『Vol. 8』でこのスペシャル・トリビュートができたことを凄く誇りに思っているよ。

−−先行シングルとしてリリースされた「Versace On The Floor」のクリスマス・バージョンは、皆さんのヴォーカル・ハーモニーとベルの音色が美しく共鳴していますね。この曲はクリスマス・バージョンにアレンジしようと思った理由は?

全員:この『Vol. 8』が12月にリリースされることが分かっていたから、クリスマス・バージョンを作ってみたら凄くいいんじゃないかなと思ったんだ。「Versace On The Floor」は比較的最近リリースされた曲だったから、多くの人がこの曲の新しいアレンジを聴いてみたいと思ってるんじゃないかなと思ったんだ!
(※クリスマス・バージョンは配信シングルのみのリリース。アルバムには同曲の別バージョンが収録。)




−−ブルーノ・マーズの楽曲が2曲収録されてますが、カバーするうえで、R&Bシンガーにはシンパシーを感じる部分が多いのでしょうか?

Mr. Jones:必ずそうとも限らない。僕たちがカバーするときに共感するのは、アーティストというよりも、曲そのものなんだ。今回は、たまたまブルーノがレコーディングした曲の中で、僕たちがカバーしたいと思う曲が2曲あったということ。

−−カバー初挑戦してみたいジャンルはありますか?

Mr. Jones:ジャズやクラシックの曲にも挑戦してみたいと思ってるよ。それかもっと言えば、僕たち/僕自身の曲を作ることかな!カバー曲は素晴らしいし、僕たちアミーアについて多くのオーディエンスに知ってもらえたのもカバー曲のおかげなんだけど、これまでに僕たちがカバーしてきた曲を世の中に出してきたのと同じくらい、またはそれ以上に、僕たち自身の音楽を世界に知ってもらえる時が近づいて来ているんだ!

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一番大切なのは自分が楽しむこと

−−YouTubeのオリジナルコンテスト番組『Best.Cover.Ever.』では、見事デミ・ロヴァートとのデュエット権を勝ち取りました。その時の率直な気持ちを教えてください。

K.C.:『Best.Cover.Ever.』でデミ・ロヴァートとデュエットできる機会を勝ち取ったとき、最高に幸せな気分になったよ!僕たちは音楽のトップ・シーンにいるアーティストの横に立つ才能があるんだと、確証を得た気分になったね。




−−デミとは初対面でしたか? もしそうならば、実際に会ってみてどん印象を抱きましたか?

K.C.:実は、俺たちにとって2回目の共演だったんだ。何年か前にニューヨークのラジオ番組のショーケースで彼女に会う機会があってね。その時は、少し緊張していて彼女と話すチャンスを逃しちゃったんだけど。今回は最高な経験になったよ。彼女はずっと笑顔で、地に足がついた人だった。初めて会ったときに何であんなに緊張したのか自分でもわからないね!

−−対戦相手のAnthem Lightsのカバーを聴いて、プレッシャーは感じましたか?

Big Mike:彼らの音楽的な表現方法を聴いて素晴らしいと感じたよ。彼らはどんな方向にでも持って行けたと思うんだけど、彼らがあの方向に持って行ったことはとても興味深かったね。途中から一人一人の強みが見え始めて、僕はそれを自分自身にも活用でないかと思いながら聴いていたよ。彼らは本当に才能のあるグループだし、多くの記録を残していった。

−−皆さんが“Sorry Not Sorry”と言いたいことがあれば教えてください。

Sing:ハハハ…僕には“Sorry Not Sorry”話はないかな。僕たちが世の中に出したものは、結局また自分たちのところに戻ってくる。とてもシンプルなんだ。一人一人のところに向かってきているものをみんなが掴めるといいなと願っているよ。




−−日本人でカバーしてみたいアーティスト/曲はありますか?

Sing:2011年に「Sukiyaki(上を向いて歩こう)」をカバーしたことがあるんだけど、次にどんな曲をカバーすべきかお勧めがあったら教えてほしいね。アミーアのインスタグラム @ahmirmusic それか僕のアカウント @therealsing まで連絡よろしく!

−−そもそも、YouTubeにカバー動画をアップするようになったきっかけは?

全員:YouTubeに動画をアップしようと思ったのは、僕たちの歌っている曲(音)を聴くだけじゃなく、歌っている姿も見てほしいと思ったからなんだ。それにYouTubeはファンと繋がるため、そして僕たちの事を知らない人たちに僕たちのことを発見してもらうための信じられないくらい素晴らしい方法だと思っている。ファン層を築いていくため、そして音楽を広めていくためのとても重要なプラットフォームなんだ。YouTubeがなかったら、僕たちは日本でファンを獲得することが出来なっただろうし、こうして素晴らしいカバー・アルバムを日本のファンのためにリリースすることも出来なかったと思ってるよ!

−−カバーをするうえで、最も大事なことを教えてください。

Big Mike:カバーする上で一番大切にしているのは、音を奏でているときにその音楽を楽しむこと。オリジナルを元にオリジナルをリメイクすることはしない。勇気を持つこと、時には失敗することもあると理解すること、でも一番大切なのは自分が楽しむことなんだ。




−−新しい音楽とはどんなところで出会いますか?

Sing:自分自身がミュージシャンでいること、それから他のミュージシャンたちと一緒にいることで新しい音楽と出会っているよ。新しいアーティスト、新しい曲、新しいアルバムの話題は絶えないからね。時々、ライブ終わりの帰宅中に、新作をみんなで聴いたり、それぞれが今ハマってる曲をシェアしたりしてるよ。

Big Mike:僕はYouTube上で迷子になって新しい曲を見つけたり、他のミュージシャンと話すことで他の場所で一体どんな音楽が話題になっているのかという動向を知ることができているね。

Mr. Jones:僕は口コミで新しい曲と出会っているよ。それが良い曲なら、みんなの話題になるからね!

K.C.:ラジオはあまり聞かないから、俺は音楽業界にいる友達との会話から新しい音楽に出会うことが多いね。みんなと話すことで今の流行についていけるんだ。

−−最近のお気に入りソングは?

Sing:ブルーノ・マーズの「Chunky」。




Big Mike:僕の最近のお気に入りの曲は、カーリー・ピアースの「Every Little Thing」(カントリー・ミュージックはよく聴くんだ。曲のストーリーが大好きでね。)この曲は、全ての恋愛経験は、大きいまたは小さいという大きさに関わらず何かしらの影響を残していくという特別な曲なんだ。この曲は、彼女がその恋愛で記憶に残る全てのことに歌っている。




Mr. Jones:Jay-Zの「The Story of O.J.」が大好きだよ。とても力強いメッセージだ。




K.C.:ホイットニー・ヒューストンの「I Will Always Love You」。この曲の歌詞は、まさに今、俺が乗り越えようとしていることに訴えかけているようなんだ。これこそ音楽の力。他の誰かが書いた曲でも自分と関係しているような曲が絶対にある。なぜなら人生において、俺たちはみんな同じような境遇を通り抜けるから。




−−来日を熱望している日本のファンに向けてメッセージをお願いします。

Sing:『Vol. 8』が出るのに、まだ日本でのライブは決まってないんだ。日本公演を実現するためには誰に相談すればいいかな?(笑)

Big Mike:日本でパフォーマンスがしたいと本当に思っているんだ。音楽はとてもパワフルで、アミーアのライブは笑いあり、涙あり、そして恋愛や人生について深く考えさせられるものだと確信を持っている。需要が十分にあれば、アミーアはそこにいる人々の元へ行く方法を必ず見つけるよ。

Mr. Jones:心から本当に日本ツアーをしたいと思ってるよ。日本にいるファンのみんなには僕たちのこと、そして僕たちのオリジナル・アルバムをもっと色んな人に広めてもらいたい。素晴らしいハーモニー、ノスタルジックなR&B、そしてみんなが好む歌詞がいっぱい詰まっているよ。

K.C.:俺たちの来日公演を心待ちにしてくれている日本のファンのみんな、俺たちもみんなのためにライブができる機会を得られることを辛抱強く待っているんだ。何年間も俺たちのことをサポートし続けて来てくれたファンのみんなに実際に会いに行きたいと心から思っているよ。

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プレイリスト「今年のクリスマスに大事な人と一緒に聴きたい曲」

 “今年のクリスマスに大事な人と一緒に聴きたい曲”をアミーアのメンバーそれぞれが選曲。それぞれの楽曲についての選曲理由も語ってくれた。また、アルバム未収録のブルーノ・マーズ「Versace On The Floor」クリスマス・バージョンも含まれた今年のクリスマスにぜひ聴いてほしいプレイリストが完成した。

01. Make It This Christmas - Ahmir

Sing:妻のティヤナ(@tijanabogicevic_music)に捧げたい曲が、僕が書いた「Make It This Christmas」という曲だ。この曲は長い間会えなくて寂しい特別な人と、どうかクリスマスには家で一緒に過ごせるようにと切に願っている歌なんだ。僕も妻も音楽活動でかなり忙しい時間を過ごしていて、今年初めてクリスマスを別々に過ごすことになっているから、この曲を妻に捧げるよ。


02. The Christmas Song - Nat King Cole

Sing:この曲はクリスマス定番曲だよね。この曲を聴くと部屋のデコレーションや松の香りのキャンドル、そして共に過ごした楽しい時間を全て思い出すよ。

K.C.:飾らないこの曲のシンプルさが好きで、本当に最高な曲だよ。


03. Give Me A Star - Bebe & CeCe Winans

Sing:この曲は僕がずっと大好きなクリスマス・ソングで、クリスマスの朝、プレゼントを開けるときにはこの曲をかけるよう、必ず両親に頼んでたな。


04. Thank You - Ahmir

Big Mike:僕達のアルバム『AHMIR』の「Thank You」も個人的に大切な曲で、結婚する時に妻のために僕が書いた曲なんだ。誓いの言葉としてね。


05. O Holy Night - Josh Groban

Big Mike:「オー・ホーリー・ナイト(さやかに星はきらめき)」は、キリストの誕生とその尊厳、そして彼が私達を救いに来てくれた理由を説いたクリスマスの名曲だ。


06. Small Town Boy - Dustin Lynch

Big Mike:この曲は、1組のカップルのことを歌っていて、彼女はとても美しくて、他にも選択肢がいっぱいいるはずなのに、そんな彼女はありのままの自分を愛し、欲してくれていることに感謝している曲なんだ。


07. Let's Get This - Ahmir

Mr. Jones:まず、アルバム『The Gift』に入っている「Let’s Get This」という曲を選んだ。この曲は不利な状況に対抗するカップルのことを歌っている。何があっても常にお互いを守るとね。


08. Everything - Ahmir

Mr. Jones:この曲は【グラミー賞】ノミネートの経歴を持つPascal Guyonが共同プロデュースした曲で、大切な恋人に感謝の気持ちとして、全てを捧げる男性のことを歌にしている。「欲しいとか、何かを望むなんてことはもう必要ない。ベイビー、何と言われても、君は全てを手に入れて当然なんだから!!」ってね。


09. The Truth - India Arie

Mr. Jones:インディア.アリーの「ザ・トゥルース」を選んだよ。とにかくこの曲を聴いてみて、その理由が分かるはず!


10. First Noel - Ahmir

K.C.:クリスマスって家族と素敵な時間を過ごす1年の中でも特別な時間だよね。「ファースト・ノエル(牧人ひつじを)」は、俺達がカバーしたクリスマス・ソングの中でも俺が特に好きな曲。アレンジメントとハーモニーが気に入ってるんだ。クリスマスだけじゃなく、ふだんからこの曲を聴いている!


11. Silent Night - The Temptations

K.C.:ザ・テンプテーションズの「サイレント・ナイト(きよしこの夜)」は、子供の頃によく歌っていた思い出がある。


12. Versace on the Floor (Christmas Version) - Ahmir

アルバム未収録の11月24日に配信リリースされたブルーノ・マーズ「ヴェルサーチ・オン・ザ・フロア」のクリスマス・バージョン。


13. Beauty & Beast - Ahmir

『The Covers Collection Vol.8 - Special Edition』収録曲


14. Changes - Ahmir

『The Covers Collection Vol.8 - Special Edition』収録曲



Billboard JAPANのApple Musicプレイリストはこちらから>>>

アミーア「THE COVERS COLLECTION VOL.8 -SPECIAL EDITION-」

THE COVERS COLLECTION VOL.8 -SPECIAL EDITION-

2017/12/08 RELEASE
LEXCD-17021 ¥ 2,310(税込)

詳細・購入はこちら

Disc01
  1. 01.Versace on the Floor
  2. 02.Shape of You
  3. 03.Beauty and the Beast
  4. 04.Changes
  5. 05.How Far I’ll Go
  6. 06.Bad Day
  7. 07.That’s What I Like
  8. 08.Something Just Like This
  9. 09.Say You Won’t Let Go
  10. 10.Sorry Not Sorry
  11. 11.Scars to Your Beautiful
  12. 12.Let’s Wait Awhile / That’s The Way Love Goes / Again / Come Back To Me / Anytime, Anyplace (Tribute)

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