Billboard JAPAN


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ビルボードジャパンの自問自答



ビルボードジャパン・チャート

 昨年の新指標合算以来、ジャパンチャートについて多くのお問合せを頂きました。今回のメジャーアップデートに合わせ、FAQをまとめました。
 頂いた質問のお陰で新しいアイディアを思いつくなどなど、非常に参考になりましたこと、この場を借りてお礼を申し上げます。そしてこれからも宜しくお願い致します。

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①サウンドスキャンのフィジカルセールスと他社の違いは何ですか。

 サウンドスキャンジャパンでは、パッケージ売上の85%強を占める小売店とEコマースサイトのPOSデータから「全国推定売上枚数」を算出します。ライブ会場での販売については、小売店によるPOSデータは集計していますが、マネジメント等による直接販売は同データが得られないため、推定対象にしていません。

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②『チャートインサイト』でのセールス順位は何を使用していますか。

 「所有」と「接触」を組み合わせた総合チャートHot100では、7つの指標を使用しています。そのうち、ユーザーが有償で購入または聴取している指標、フィジカルセールス(パッケージ購入)・デジタルセールス(楽曲ごとのダウンロード)・ストリーミングにそれぞれ係数を乗じた指数を算出、「セールス」=「所有」として合算しました。

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③ストリーミングを推定する「プチリリ」とは何ですか。

 シンクパワーが提供する歌詞表示サービスの総称が「プチリリ」です。このサービスは同名のアプリで使用出来ると同時に多くのダウンロードやストリーミングの音楽サービスに実装されています。許諾を頂いた複数社のストリーミングサービスで「プチリリ」を使用して歌詞を表示した回数を抽出し、それが現ユーザーの利用動向を反映するか、長期間に亘るリサーチの結果、推定に足るデータと判断しました。
※現在は、アプリ「プチリリ」の再生数は集計しておりません。(2017/8/9追記)
「プチリリ」について

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①ISRCとは何ですか。

 YouTubeの再生回数を抽出するときに、楽曲名とアーティスト名を正確に適合させる方法を検討した結果、それぞれの音源や画源(ビデオクリップ)に付番されるISRCのマッチングが一番正確であることが分かりました。ISRCは国際標準規格として国内各社が採用している、楽曲マスターそれぞれに付番されたコード番号です。日本国内での再生回数は一旦米国に送られ、それぞれISRCが付番されたオフィシャル動画や権利者の許諾を受けたユーザー動画を合算して日本に戻ってきます。例えば、テレビ放送を録画した動画がアップロードされた場合、それは正式な権利許諾が無くISRCが付番されていないので、その再生回数はカウントされません。

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②YouTubeの再生回数では上位のはずの楽曲が入っていないのはなぜですか。

 YouTubeで表示されるのは全世界のユーザーによる累計再生回数です。ビルボードでは毎週月曜日から日曜日の国内再生回数を抽出、他指標と同じく約300位までの楽曲で合算し、個人様向け「インサイト」では100位までを表示しています。ランクインしていないのは、ウィークリーでの国内における再生回数が圏外であったか、ISRCを動画アップロード時に付番していないか、の理由が考えられます。私達は後者の理由の払拭を目指し、各社様にアップロード後にも付番することが出来る旨、チャート公開前よりご協力のお願いをしており、今後も引き続き呼びかけを続けていきます。

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③再生回数をカウントするときのルールはありますか。

 再生回数はYouTube独自のアルゴリズムにより、適正に判断されたアクションのみ再生としてカウントしています。ISRCによるアプローチも含め、これらの集計プロセスはアメリカやカナダHot100のプロセスと同じです。

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①ツイートのカウント方法を教えて下さい。

 Hot100はシングル盤ではなく楽曲のヒットチャートです。例えば、「嵐」だと天気のことかもしれません。「さくら」だと誰の曲か分かりません。そこで、楽曲についてつぶやかれているツイートであることを識別するために、楽曲とアーティスト名両方をつぶやいているツイートをカウントしています。特有の略語やアルファベット、部分一致もカウントしますが、そのツイート内で複数回同じ曲をツイートした場合は1回としてカウントします。

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②ツイートやYouTubeには機械的な操作が可能だと思いますが不公平ではないですか。

 公表開始前からデータを蓄積していますが、機械的な数値操作は全体の割合としては大きいものでは有りません。むしろ、ユーザーによるリツイートやソーシャル拡散による閲覧数の増大のほうが数値としては大きいため、(今のところは)看過できると判断しています。

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③ルックアップがよく分かりません。

 CDをPCでリッピングする際に大半のアプリケーションがアクセスする、楽曲やアーティスト名などを表示するためのデータベースが、「グレースノートメディアデータベース」です。そのアクセス数をシングル盤はHot100、アルバム盤はHot Albumsに合算しています。ユーザーのパッケージに対するアクションをフォローするデータとして、または日本特有のレンタル動向をフォローするデータとして有効であると考えて採用しましたが、1年間の実運用を経て、セールスよりも若年層をコアとしたアクティビティをフォローすることが分かってきました。「インサイト」では「セールス」カテゴリに入れることも検討しましたが、むしろアクティビティをフォローする新しい指標として、単独で見て頂きたいと考えました。

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④TwitterやYouTubeは分かりますがラジオを合算する意図は何ですか。

 ラジオは音楽と親和性が高く、かつパーソナリティとリスナーとで1対1の関係を築くユニークなメディアです。ソーシャルメディアと比べても、楽曲をリスナーと「シェア」することが出来るメディアはラジオが今のところ一番です。ユーザーの動向によりレシオ自体は見直されますが、合算する理由としては十分です。

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 「市場」といえば、すぐ「売上」と考えがちですが、音楽が普通の商品と違うのは、メディアでの使用に代表される、副次的な「接触」が「所有」=「売上」を生み出すサイクルが確立されていることです。
 1958年から始まった米国Hot100は、ジュークボックスとラジオ、フィジカルセールスの総合チャートとしてスタートしました。つまり当初より「所有」と「接触」をバランスする総合チャートを企図しています。
 日本では遅れること50年、2008年からHot100が始まり、米国の経験やメソッドを参考にする一方で、独自の指標としてルックアップやTwitter、プチリリのデータを加え、日本ならではの総合チャートを作ってきました。「所有」と「接触」を組み合わせた総合チャートには、複数のデータを使用しているからこそ、リリース前の新曲やロングヒットの曲も混在して並びます。つまり共感性の高い「楽しいヒットチャート」が出来ると考えています。

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 「所有」と「接触」を組み合わせたヒットチャートは日本ではまだまだ馴染みが有りません。それらの複数のデータがどう関連して総合順位が決まるのか、もっと見て頂きたい、そこから「体験型ヒットチャート」というアイディアが生まれました。
 チャートページでは、各指標をソートしたり、期間を設定したり、グラフページでは、別の曲と比較したり、関連ニュースをまとめて読んだり、そのページをシェアすることも出来ます。この世界でも類のない解析サービスは、ヒットチャートをもっと楽しくする機能が満載です。アプリにしなかったのは、やっぱりチャートを作っている側として、どうしても真面目な発想しか出来なかったからです。今後APIを提供して、楽しいアプリが生まれることを願っています。

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 チャートが無かったらカオスだ、とは米国チャートディレクターの言葉ですが、ヒットチャートは新しい音楽との出会いを可能にします。好きなアーティストの楽曲の順位を確認するだけではなく、その他の楽曲を聞いてみて下さい。どんな曲にもヒットするには必ず理由が有ります。
 新しい音楽との出会いが世界を変える、そんな経験があなたを待っています。

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