Billboard JAPAN


NEWS

2021/03/02

<ライブレポート>SOMETIME’S、幸せな高揚感に包まれた初のワンマンライブ

 SOMETIME’Sが、2月26日に東京・渋谷PLEASURE PLEASUREにて初のワンマンライブ【TO"N"ARI】を開催した。

 2020年に2度の無観客配信ライブを開催し、今年1月15日には久々の有観客ライブが開催される予定であったSOMETIME’S。ところが、緊急事態宣言に従い公演は残念ながら中止に。しかし同日には、ライブが行われる予定であった渋谷Milkywayにて、アコースティック編成の無料配信ライブ(https://youtu.be/VrDPDendG2A)を実施。この日を楽しみにしていたリスナーに音楽を届けた。

 そんな紆余曲折を経て開催された今回のライブは、SOMETIME’Sにとって自身初のワンマンとなる。さらに、満を持しての有観客ライブともあり、会場には終始幸せな高揚感が漂っていた。SOMETIME’Sの洗練されつつも親しみやすい楽曲と、躍動感溢れるライブパフォーマンス、そしてそれらを全力で楽しんでいるオーディエンスの姿からは、PLEASURE PLEASUREに収まり切れないくらいのエネルギーを感じた。

 SEをバックに、冨田洋之進(Omoinotake/Dr.)ら、最新EP『TOBARI』のレコーディングに参加したサポートメンバー7人がステージに登場。少し間が空いてから、スーツ姿のSOTA(Vo.)とTAKKI(Gt.)が勢い良く舞台へ上がる。SOTAが「よーうこそー!」とオーディエンスを出迎え、すかさずTAKKIのカッティングがベストタイミングで炸裂。オープニングナンバー「シンデレラストーリー」が始まると、軽快なリズムと陽気なホーンセクションに、会場にいる誰もが踊らずにはいられない。

 「よく来たね!声は出せないけど、好きに楽しんで帰ってください!」(SOTA)と挨拶し、『TOBARI』の収録曲である「Get in me」、「Take a chance on yourself」、「Simple」を間髪入れずにプレイ。「Take a chance on yourself」では、SOTAがステージを練り歩きながら客席にクラップを煽り、会場には一体感が生まれた。また「Simple」では、それまでクールにカッティングをキメていたTAKKIが、ガッツリソロを弾き倒すシーンが見どころだった。

 久々の有観客ライブともあり、「『ご無沙汰しております』なのか『はじめまして』なのか……」(SOTA)と、フロアを見渡す2人。ジョークを交えながらこの日集まったオーディエンスに感謝を伝えつつ、「用意していたライブができなかったり、配信に切り替わったりして、サポートメンバー含め溜まりに溜まってますので、全部やって帰りたいと思います」(SOTA)と意気込みを語った。

 照明が薄暗く切り替わり、1月にリリースされたばかりのバラード「HORIZON」へ。序盤の音数多めで華やかな楽曲たちとは雰囲気が変わり、シンプルなアレンジで歌とギターをたっぷりと聴かせる。中盤パートは、丸椅子に腰掛けたSOTAが切なく歌い上げるラブソング「I Still」や、シンセベースが利いてるダンスナンバー「Never let me」など、彼らのポテンシャルが垣間見られるナンバーが続いた。

 終盤のMCでは、TAKKIが「2020年、SOMETIME’Sの一番大切なニュースです。心して聞いてください」と前置きし、Official髭男dismやスカートらを有する<IRORI RECORDS>への所属と、5月にニューEPをリリースすること、さらに6月から東阪ツアーを開催することを発表。会場は大きな拍手に包まれた。祝福ムードに包まれながら、ニューEPに収録される「Slow Dance」を披露。この曲は、SOMETIME’Sが最初に作った思い出の1曲で、お蔵入りになりそうだったところを、レーベルのスタッフの提案でニューEPに収録することになったという。ギターのアルペジオからしっとりと始まり、サビでは一気に開放感溢れるムードになるが、歌メロはどこか切なさを残しているところがかなりグッとくる。もし今後、SOMETIME’Sが野外イベントに出演することがあれば、ぜひ聴きたい1曲だ。

 アンコールには、この日から販売がスタートしたSOMETIME’S初のオフィシャルTシャツに着替えた2人が登場。改めてこの日足を運んでくれたオーディエンスに感謝を述べ、ファンキー&ソウルフルな「Honeys」で、ハッピーにライブの幕を下ろした。終演後には、バンドメンバー全員がステージ前方に集まり、SOTAとTAKKIがサポートメンバー7人を挟む形で横一列に並び(SOTA曰く「挟めば全員SOMETIME’S」)、「ありがとうございました!」と一斉にお辞儀をして、この日のライブを締めくくった。


◎ライブ情報
【TO"N"ARI】
2021年2月26日(金)
東京・渋谷PLEASURE PLEASURE
〈セットリスト〉
01. シンデレラ ストーリー
02. Get in me
03. Take a chance on yourself
04. Simple
05. HORIZON
06. I Still
07. Raindrop
08. Never let me
09. Slow Dance
10. Stand by me
11. Morning
<アンコール>
en1. Honeys


Photo:後藤壮太郎
Text:Mika Fuchii

SOMETIME’S その他の画像・最新情報へ

関連商品

Hope EP
SOMETIME’S「Hope EP」

2022/12/07

[CD]

¥1,650(税込)

Hope EP
SOMETIME’S「Hope EP」

2022/12/07

[CD]

¥3,850(税込)

CIRCLE & CIRCUS
SOMETIME’S「CIRCLE & CIRCUS」

2021/08/25

[CD]

¥3,000(税込)

CIRCLE & CIRCUS
SOMETIME’S「CIRCLE & CIRCUS」

2021/08/25

[CD]

¥3,000(税込)

Slow Dance EP
SOMETIME’S「Slow Dance EP」

2021/05/26

[CD]

¥1,650(税込)

Slow Dance EP
SOMETIME’S「Slow Dance EP」

2021/05/26

[CD]

¥1,650(税込)

TOBARI
SOMETIME’S「TOBARI」

2020/10/21

[CD]

¥1,980(税込)

Hope EP
SOMETIME’S「Hope EP」

2022/12/07

[CD]

¥1,650(税込)

Hope EP
SOMETIME’S「Hope EP」

2022/12/07

[CD]

¥3,850(税込)

CIRCLE & CIRCUS
SOMETIME’S「CIRCLE & CIRCUS」

2021/08/25

[CD]

¥3,000(税込)

CIRCLE & CIRCUS
SOMETIME’S「CIRCLE & CIRCUS」

2021/08/25

[CD]

¥3,000(税込)

Slow Dance EP
SOMETIME’S「Slow Dance EP」

2021/05/26

[CD]

¥1,650(税込)

Slow Dance EP
SOMETIME’S「Slow Dance EP」

2021/05/26

[CD]

¥1,650(税込)

TOBARI
SOMETIME’S「TOBARI」

2020/10/21

[CD]

¥1,980(税込)

ACCESS RANKING

アクセスランキング

  1. 1

    【ビルボード】Travis Japan「T.G.I. Friday Night」大差でDLソング首位、to HEROesが2位に続く

  2. 2

    <ライブレポート>King Gnu、現代ロックバンドの“王”たる所以を体現した5大ドームツアー【THE GREATEST UNKNOWN】東京公演

  3. 3

    【ビルボード】Creepy Nuts「Bling-Bang-Bang-Born」総合連続首位記録9週で歴代2位へ、Travis Japan/ZEROBASEONEが続く

  4. 4

    <ライブレポート>SUM 41/ゼブラヘッド/スイサイダル・テンデンシーズら出演【PUNKSPRING 2024】3/16まとめレポ

  5. 5

    <ライブレポート>ジャネット・ジャクソン、圧巻の歌とダンスで余すことなくキャリアを綴った5年振り来日公演【TOGETHER AGAIN】

HOT IMAGES

注目の画像