今週の洋楽まとめニュースは、新型コロナウイルス下でのコンサートに関する話題から。ビショップ・ガンのフロントマンであるトラヴィス・マクレディが、現地時間2020年5月15日に米アーカンソー州フォートスミスにあるテンプルライブという会場でコンサートを開催する。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、3月中旬から米国内で大規模な集会が禁止されてから初のコンサートになる。コンサートは全席指定席で、参加者はチケットマスターが“ファン・ポッド”と呼ぶ、少なくとも6フィート(約1.8メートル)の間隔を保ったグループごとの席を指定される。各“ファン・ポッド”には2名から最大12名まで参加可能で、一緒に自主隔離を行っていない他のグループとの交わりを避けることができる。 米アーカンソー州のアサ・ハッチンソン知事は5月4日に「我々はパンデミックの期間に必要であった規制緩和を試みています。しかしながら、規制緩和は、確固たるデータに基づいたやり方で行うべきです」と声明で述べている。

米アーカンソー州で社会的距離を維持したコンサートが来週開催へ

　ドイツのエレクトロニック・バンド、クラフトワークの共同創設者フローリアン・シュナイダーが73歳で亡くなった。故シュナイダーは、ヒュッターとともにマルチメディア・プロジェクトのクラフトワークを1970年に結成。自作やカスタムのデバイスを含む電子楽器を操るクラフトワークは、そのサウンドスケープ、実験性、革新的なテクニックで、エレクトロニック・ミュージックのパイオニアとして知られ、ヒップホップ、シンセ・ポップ、ロックなど幅広いジャンルに多大な影響を与えた。故シュナイダーが在籍していた40年間で、クラフトワークは10枚のスタジオ・アルバムを発表しており、そのうち7枚が米ビルボード・アルバム・チャート“Billboard 200”にチャートイン。1974年の『アウトバーン』は同チャートで最高5位を記録している。

クラフトワークの共同創設者フローリアン・シュナイダーが73歳で死去

　BTSのJIMINがYouTube公式チャンネル『BANGTANTV』で「ニューアルバムの音楽プロジェクトマネージャー（PM）になった」ことを報告した。JIMINは『BANGTANTV』でファンと日常を共有しながら「今回アルバムの作業を僕たちで自主的にするようになって（分野別に）PMを選定したが、僕が音楽を担当することになった。SUGAさんが『音楽的にもっと近くなりたい』と積極的に意見を出してくれた。ありがたい」と説明。また、パソコンの前に座ったJIMINは「まだどんな風にできるか分からないが、力になれるために頑張っている」と語っている。なお、4月17日よりリーダーRMをトップバッターにSUGAとJ-HOPE、JIMINなどBTSはそれぞれ『BANGTANTV』でファンと些細な日常を共有している。

JIMIN、BTSの新アルバムのプロジェクトマネージャーに

　さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、トラヴィス・スコットとキッド・カディのコラボレーションによる新曲「ザ・スコッツ」が初登場1位を獲得した。同曲は、現地時間4月23日より開催されたオンライン・ゲーム『フォートナイト』のバーチャル・ショー＜ASTRONOMICAL＞でパフォーマンスされた新曲で、翌24日に配信/ストリーミングも解禁され、セールス、ストリーミング両チャートでもNo.1デビューを果たした。初週のストリーミング数は4,220万回、初動ダウンロード数は67,000といずれも高記録を打ち立てている。意外ではあるが、トラヴィス・スコットがデジタル・ソング・セールス・チャートで1位を獲得するのは初となる。先週の14位から4位に急上昇したのは、ミーガン・ジー・スタリオンの「サヴェージ」。今週ジャンプアップしたのは、ビヨンセをフィーチャーしたリミックスが4月29日にリリースされたため。

【米ビルボード・ソング・チャート】トラヴィス・スコット＆キッド・カディ「ザ・スコッツ」初登場1位、ミーガン・ジー・スタリオン自身初のTOP10入り

　そしてアルバム・チャートでは、ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲインの『38 Baby 2』がNo.1デビューを飾った。本作は、2020年3月7日付チャートで2位にデビューした『Still Flexin, Still Steppin』からわずか2か月でリリースされた、通算16作目のミックステープ。前作『AI YoungBoy 2』からの首位獲得期間は6か月14日で、ラッパーの記録としてはフューチャーの『Future』(2017年3月11日付)～『HNDRXX』(2017年3月18日付)が打ち立てた7日に次ぐ、歴代2番目の最短記録となる。ちなみに、今週2位にはダベイビーの『ブレイム・イット・オン・ベイビー』(56,000ユニット)がランクインしているが、タイトルに“ベイビー”が付く作品が上位2作品を占めるのは、歴代初となる。ミーガン・ジー・スタリオンの『SUGA』が、ソング同様、21位から10位にジャンプアップした。

【米ビルボード・アルバム・チャート】ヤングボーイ・ネヴァー・ブローク・アゲイン初登場1位、トラヴィス・スコット/ミーガン・ジー・スタリオンTOP10返り咲き

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