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2017/06/26

エレクトロニカやトラップも取り入れた“進化”が伺える3rdアルバム / 『エヴォルヴ』イマジン・ドラゴンズ(Album Review)

 2012年リリースのデビュー作『ナイト・ヴィジョンズ』が、全世界で700万枚を売り上げる大ヒットを記録し、2015年に発売された2ndアルバム『スモーク・アンド・ミラーズ』で、全米・全英チャート初のNo.1獲得を果たした、米ネバダ州出身のバンド、イマジン・ドラゴンズ。2016年は、日本でも大ヒットした映画『スーサイド・スクワッド』のサウンドトラック盤に提供した「サッカー・フォー・ペイン」がダブル・プラチナを記録し、大きな注目を集めた。

 前作からおよそ2年振りとなる、通算3枚目のスタジオ・アルバム『エヴォルヴ』は、イマジン・ドラゴンズのメンバーを中心に、彼らの大ヒット曲「レディオアクティヴ」(2012年)や「デモンズ」(2013年)などを手掛けたアレックス・ダ・キッドと、ロードやエリー・ゴールディングなどのアルバムを担当したジョエル・リトル、テイラー・スウィフトの『1989』(2014年)や、カーリー・レイ・ジェプセンの『エモーション』(2015年)などを手掛けたマットマン&ロビンが、制作陣にクレジットされている。

 本作『エヴォルヴ』は、オルタナティブ・ロックをベースに、エレクトロニカやシンセ・ポップ、トラップのようなサウンドも取り入れた、“エヴォルヴ=進化”が伺える内容に仕上がっている。コールドプレイを彷彿させる「ホワットエヴァー・イット・テイクス」や、壮大なメロウ・チューン「ウォーキング・ザ・ワイアー」、爽快感のある「スタート・オーヴァー」など、アメリカン・ロックというよりは、UKロックに近い曲が目立つ。デビュー作のような、ダークな感じは薄れたが、非常に聴きやすいアルバムに仕上がっている。

 4月にリリースされたアルバムからの2ndシングル「サンダー」や、ラップ調の早口が飛び出す「ホワットエヴァー・イット・テイクス」、トークボックスが効果的にフィーチャーされた「ダンシング・イン・ザ・ダーク」など、随所に黒っぽさを感じさせる曲もあれば、2月にリリースされた大ヒット・シングル「ビリーヴァー」や「ライズ・アップ」など、イマジン・ドラゴンズらしいナンバーも健在。60年代風ロックの「イエスタデイ」も聴きごたえがある。

 国内盤には、先行シングル「ビリーヴァー」のカスケード・リミックスや「ルーツ」などがボーナス・トラックとして収録される。イマジン・ドラゴンズは、本作を引っさげた【エヴォルヴ・ツアー】を、9月26日(アリゾナ州フェニックス)からスタートさせる。


Text: 本家 一成

◎リリース情報
『エヴォルヴ』
イマジン・ドラゴンズ
2017/6/23 RELEASE
2,700円(tax incl.)

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