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2014/06/12

六本木に響く極上のタップ…ビルボードライブ初のダンス・ライブが開催。

   国内外の有名アーティストが毎夜ライブを行うビルボードライブ東京で、初めての試みとなるダンス・ショーケース・ライブ『DANCER'S PREMIUM』が6月5日、ビルボードライブ東京にて行われた。

 栄えある第一回目のダンサーに選ばれたのは、北野武映画やTVCM、シカゴのタップ・フェスティバルに講師、ゲスト出演を果たすなど、日本屈指のタップ・ダンサーとして活躍しているSUJI TAPこと浦上雄次(以下SUJI)。会場には老若男女を問わず多くのオーディエンスが詰めかけほぼ満席となり、幅の広い世代に注目されるタップ・ダンスの懐の広さに驚かされる。

 ステージには特設のタップステージが用意され、ほどよい緊張感とともにショーがスタート。SUJIの声掛けによって集まった6人の指折りプレイヤー達が演奏を始めるとSUJIが登場。サックスの庸蔵のオリジナル曲に合わせて軽快なタップを披露。「Last Tango in Paris」や「おじいさんの古時計」で会場を徐々に温めていく。
 
 中盤にはダンサーの群青が登場。ブレイク・ダンスの世界でも数々のバトルを勝ち抜いてきたカリスマの、上背を生かしたダイナミックなダンスとSUJIの巧みなダンスのセッションに会場が大いに沸く。これがタップだ!といわんばかりの迫力のあるソロに目と耳を奪われる。SUJIがいったんステージを降りると、スペシャル・ゲストEJOEがオンステージ。ハウス界のレジェンドは、ステージに立つだけで大きな存在感を放つ。しなやかな上半身の動きと華麗なステップ、そして時折見せるコミカルな動きで、一気に観客をEJOEワールドに惹きこんでいく。一つ一つの動きがとてつもなくハイクオリティのエンターテインメントに昇華されている。

 SUJIが再びステージに登場し、タップ・ダンスとストリート・ダンスの魅惑のセッションがスタート。大枠は決まっているだろうが、細かい演出やパフォーマンスはほとんど即興だ。集中力を研ぎ澄ましたバンドがしっかりと二人のセッションを支え、会場のボルテージはさらに高まった。

 EJOEとともに約10分に及ぶセッションを終え大歓声に包まれる中、ラストはSUJIのしっとりとしたソロから井上陽水の「鍵の数」。カーテンが開き、ムード満点のなかで甘いデザートのような、優しいダンスでショーを締めくくった。事前のインタビューでも「俺たちにしか出来ないアレンジ、ノリ、会話を楽しんでもらいたい」と語っていた通り、タップ・ダンスとストリート・ダンス、ジャズやヒップホップ、ポップスを展開するバンド・サウンドが、目の前に広がる夜景とともに一体となった極上のエンターテインメント。目と鼻の先で繰り広げられたパフォーマンスは深い感動を呼び起こすとともに、ダンスの限りない可能性を感じさせてくれた。

◎公演情報
DANCER’S PREMIUM "浦上雄次(SUJI TAP)"
日時:2014年6月5日(木)
会場:ビルボードライブ東京
メンバー:
浦上雄次(Tap)
庸蔵(Saxophone)
佐田 慎介(Guitar)
ヤマザキ タケル(Piano)
Sunapanng(Bass)
森 智紀(Percussions)
Bang-Chang(Drums)
群青(Tap)

*GUEST DANCER*
EJOE WILSON from NYC(Dance)

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